健診と検診の違いって?

みなさんは「けんしん」を受けていますか?

「けんしん」を辞書で引くと健診とも検診とも記載があります。

「健診」は健康診断の略で、会社で行う定期健診や自治体で行われる区民健診が主なものになります。この目的は健康かどうかを判定することです。病気になる前に、全身の健康状態を評価し、病気の発生を未然に防ぐことを目的とします。予防がメインですので、高血圧や糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病にならないためにどうするかを考えるのが健康診断です。毎年受けることで体の変化に気付き、健康を維持するためにどうするかを考えます。

一方、「検診」は特定の病気を探すための検査を行うことをいいます。がん検診や歯科検診などが代表的なものになります。これは病気にならないためにどうするかではなく、病気かどうかの早期発見が目的になります。

みなさんはどちらの「けんしん」をうけていますか?

健診は会社員の方などは定期的に受けると思いますし、自営業のかたなども自治体の健診を年に一度受けるチャンスがあると思います。でも皆さんが知りたいのは健診でわかる生活習慣病になっているかどうかだけではなく、命にかかわるような病気=がんになってないかどうか?ではないでしょうか。健康診断で行う採血・心電図・レントゲンだけではわかることが限られています。極端な話では、生活習慣病かどうかしかわかりません。患者さんの中には毎年健診を受けていたのに「がん」になってしまった。全然意味がなかったとおっしゃる方も今までいらっしゃいましたが、それは健診の意味合いを誤解されているものと思います。日々の診療で感じることは、健診を受けているからなんとなく安心と思っている方が非常に多くいらっしゃるように思います。健診が意味がないことはありません。非常に重要なものですが、できるかぎり「検診」も受けるようにしてください。かかりつけの病院で普段の健康状態を把握してもらっている方は、「健診」より「検診」のほうが重要と考えます。

「検診」は特定の病気を見つけるために、科学的に検証された方法に基づいて行われているものがほとんどです。検診を受けることで、病気を発見し治療に結びつけることもできますし、検診を受けた集団では死亡率を下げることがわかっています。胃がん・大腸がん・肺がん検診は男女問わずに受けてください。女性は、乳がん・子宮がん検診を、50歳を超えた男性は前立腺がん検診は受けましょう。また、検診で異常を指摘されたら必ず精密検査まで行うようにしてください。