これって妊娠超初期症状?いつからどんな症状?生理前の違い&チェックリスト

妊娠超初期症状は、妊娠したかもしれないと感じた時に、多くの方が気になり始めるサインです。一体いつから、どんな症状が現れるのでしょうか?
生理前の症状と似ていることも多いため、「もしかして?」と思っても判断に迷うこともあるかもしれません。
この記事では、妊娠超初期と呼ばれる時期から現れる可能性のある体の変化や、症状から妊娠を疑う際のチェックポイント、そして次に取るべき行動について、詳しく解説します。

目次

妊娠超初期症状はいつから現れる?

「妊娠超初期」とは、一般的に妊娠3週~4週末頃を指します。これは、最終月経の開始日を妊娠0週0日として数え始めた場合の週数です。
この時期は、受精卵が子宮に移動し、子宮内膜に着床する、妊娠の始まりにあたる非常に重要な期間です。

ただし、「超初期」という言葉に厳密な医学的な定義があるわけではありません。一般的に、妊娠検査薬で陽性反応が出る前や、病院で胎嚢が確認できるようになる前(妊娠5週頃まで)の、ごく初期の段階で感じる体の変化を指して使われることが多いです。

妊娠週数ごとの体の変化

妊娠週数は、最終月経が始まった日を「妊娠0週0日」として数えます。排卵は約2週0日頃に起こり、受精が成立します。

  • 妊娠2週:排卵、受精
    この時期はまだ受精したばかりで、自覚症状はほとんどありません。
  • 妊娠3週:受精卵の移動と着床
    受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管を通り、子宮へと移動します。そして、子宮内膜に根を下ろす「着床」が完了するのが、この時期の後半(妊娠3週後半、排卵から約7〜10日後)です。着床が成立すると、妊娠を維持するためのホルモン(hCGホルモンなど)の分泌が始まります。
  • 妊娠4週:hCGホルモン分泌の本格化、生理予定日頃
    着床が完了し、hCGホルモンの分泌が本格化します。このhCGホルモンが、妊娠検査薬に反応するホルモンです。生理予定日と重なる時期であり、個人差はありますが、この頃から体調の変化を感じ始める人もいます。

早い人は妊娠何週目から症状が出る?

早い方では、妊娠3週後半から4週にかけて、つまり着床が完了してhCGホルモンの分泌が始まった頃から、妊娠超初期症状のような体調の変化を感じ始めることがあります。これは、体質やホルモンへの感受性など、個人差が非常に大きいです。

ただし、この時期に何らかの自覚症状がある人の方が少なく、多くの場合は生理予定日を過ぎた妊娠5週以降になってから「つわり」をはじめとする本格的な妊娠症状が現れます。妊娠超初期に特に症状がなくても、全く心配する必要はありません。症状の有無は、妊娠の成立や継続とは直接関係ありません。

妊娠超初期に多く見られる代表的な症状

妊娠超初期に現れる可能性のある症状は多岐にわたります。これらの症状は、生理前の症状(PMS)と非常に似ているものもあれば、妊娠によって引き起こされるホルモンバランスの急激な変化に起因するものもあります。

生理前と似ている症状(着床の兆候)

妊娠超初期に感じる体の変化の中には、生理前によく経験する症状と区別がつきにくいものが多くあります。これは、妊娠初期に分泌が増えるプロゲステロンというホルモンが、生理前に増えるプロゲステロンと同じ働きをするためです。
加えて、受精卵が子宮に着床する過程で起こる体の変化も、これらの症状の原因となることがあります。

少量の出血(着床出血)

着床出血は、受精卵が子宮内膜に潜り込む際に、内膜の血管を傷つけることで起こると考えられている少量の出血です。必ず起こるわけではなく、経験する人は少数ですが、もし起こる場合は生理予定日の数日前から生理予定日頃に見られることが多いです。

  • 時期: 排卵から約10日後〜生理予定日頃
  • 色: ピンク色、茶褐色など(鮮血であることは少ない)
  • 量: 少量(ナプキンが必要ない、下着につく程度)
  • 期間: 1〜数日で終わることが多い

生理の始まりと間違えやすいですが、一般的に生理よりも量が少なく、期間も短いという特徴があります。ただし、生理不順などによって判断が難しい場合もあります。出血があったからといって必ず妊娠しているわけではなく、不正出血の原因は他にもあります。

腹痛、下腹部痛、お腹の張り

子宮が妊娠に向けて準備を始めたり、着床する際に刺激を受けたりすることで、下腹部に痛みや張りを感じることがあります。

  • 痛みの種類: チクチク、ズキズキ、生理痛のような鈍痛など
  • 特徴: 継続する場合もあれば、一時的な場合もある

生理前の腹痛や張りと非常によく似ています。多くの場合は心配のない生理的な変化ですが、痛みが強い場合や持続する場合は、子宮外妊娠や流産などの可能性も否定できないため、注意が必要です。

腰痛

ホルモンバランスの変化や、骨盤周辺の血管が拡張すること、子宮が少しずつ大きくなる準備を始めることなどが原因で腰痛を感じる人もいます。

生理前にも腰痛を経験する方は多く、これも見分けがつきにくい症状の一つです。また、単なる疲労や冷え、風邪の引き始めなどでも腰痛は起こります。

ホルモンバランスの変化による症状

妊娠が成立すると、体は妊娠を維持するために大量の女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)やhCGホルモンを分泌し始めます。これらのホルモンの急激な増加が、妊娠超初期特有ともいえる様々な症状を引き起こします。

眠気やだるさ、疲労感

プロゲステロンというホルモンには、体温を上昇させたり、自律神経に影響を与えたりする作用があります。このプロゲステロンが増えることで、強い眠気を感じたり、体がだるく、疲れやすくなったりします。

「寝ても寝ても眠い」「体が重い」といった感覚は、妊娠超初期の代表的な症状の一つです。風邪のひき始めや、単なる寝不足、過労と間違えやすい症状でもあります。

吐き気、胃の不快感(つわり)

本格的なつわりは妊娠5〜6週頃から始まることが多いですが、早い人では妊娠超初期から、軽い吐き気や胃のムカムカ、胃もたれのような不快感を感じ始めることがあります。

hCGホルモンの影響や、消化器系の動きが鈍くなることなどが原因と考えられています。特定の匂いに敏感になったり、食欲がなくなったり、逆に特定のものが無性に食べたくなったりすることもあります。

胸の張りや痛み

妊娠を維持するホルモンの影響で、乳腺が発達する準備を始めます。これにより、胸が張ったり、触ると痛みを感じたりすることがあります。

生理前にも胸の張りや痛みを感じる方は多いですが、妊娠超初期ではその感じ方がいつもと違う、より強いと感じる人もいます。乳首が敏感になる、黒ずんでくる、といった変化を感じる人もいます。

頻尿

hCGホルモンの影響で、トイレが近くなることがあります。これは、hCGホルモンが膀胱を刺激したり、体内の水分量が増加して腎臓の働きが活発になったりするためと考えられています。

夜中に何度も目が覚めてトイレに行くようになった、といった変化で気づく人もいます。

おりものの変化(量や状態)

ホルモンバランスの変化により、おりものの量が増えたり、色や状態が変わったりすることがあります。

妊娠初期には、プロゲステロンの影響でおりものの量が増え、白っぽく、粘り気のある状態になることが多いとされています。ただし、個人差があり、サラサラになる人や、ほとんど変化がない人もいます。いつもと違うおりものの変化に気づいたら、妊娠の可能性と合わせて、感染症などの可能性も考慮し、気になる場合は医療機関に相談しましょう。

味覚や嗅覚の変化、食欲の増減

ホルモンの影響で味覚や嗅覚が敏感になり、今まで好きだったものが苦手になったり、特定の匂いが不快に感じたりすることがあります。

また、吐き気や胃の不快感と関連して、食欲がなくなったり、特定のものが無性に食べたくなったり(食べづわり)することもあります。

感情の起伏

ホルモンバランスの急激な変化は、精神的な状態にも影響を与えます。普段よりもイライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったり、情緒不安定になることがあります。

これも生理前のPMSと似ているため、区別が難しい症状の一つです。

妊娠超初期症状は性行為後いつから気づく?

性行為があったとして、そこからいつ妊娠超初期症状に気づく可能性があるのでしょうか。これは、性行為のタイミングが排卵日とどれだけ近かったか、受精・着床がいつ起こったか、そして体質の個人差によって大きく変わってきます。

厳密な排卵日や受精日を特定することは難しいため、「性行為後○日」というよりは、「最終月経開始日からの妊娠週数」や「生理予定日からの日数」で考えた方が分かりやすいでしょう。

性行為によって受精が成立した場合、受精卵が子宮にたどり着き、着床が完了するまでに約1週間から10日かかります。着床が完了すると、妊娠を維持するhCGホルモンが分泌され始めます。このhCGホルモンが十分に増えてくると、体に様々な変化が現れる(=妊娠超初期症状を感じる)ようになります。

したがって、最も早いケースでも、性行為から約2週間後(受精から約1週間後の着床を経て、hCGホルモン分泌がある程度進んだ時期)、つまり妊娠3週後半から4週にかけて、症状を感じ始める可能性があると考えられます。しかし、前述の通り、この時期に自覚症状がある人は少数です。

性行為があったからといってすぐに症状が出るわけではなく、体の変化が現れるまでにはある程度の期間が必要であることを理解しておくことが大切です。

妊娠超初期症状かな?と思ったらチェックリストで確認

「これって妊娠超初期症状かも?」と思ったら、まずは自分の体にどんな変化が起きているか、チェックリストを使って確認してみましょう。ただし、このリストはあくまで目安であり、自己診断だけで妊娠を断定することはできません。

妊娠超初期症状チェックリスト

以下の症状に当てはまるものがあるか、チェックしてみましょう。

  • 生理予定日を過ぎている
  • 少量の出血(着床出血かも?)があった
  • 生理痛のような下腹部痛や、お腹の張りがある
  • 腰が痛い、重い感じがする
  • 普段より強い眠気を感じる
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 軽い吐き気や、胃のムカムカ、不快感がある
  • 胸が張って痛い、乳首が敏感になった
  • トイレに行く回数が増えた(頻尿)
  • おりものの量が増えた、色や状態が変わった
  • 特定の匂いが気になる、苦手になった
  • 味覚が変わった、特定のものが無性に食べたい/食べたくない
  • 普段よりイライラしたり、落ち込んだりしやすい
  • 体が熱っぽい、風邪のような関節痛がある

症状から妊娠を疑うべきサイン

上記のチェックリストで複数の項目に当てはまる場合、特に「生理予定日を過ぎている」という項目が当てはまる場合は、妊娠の可能性が考えられます。

妊娠超初期症状は個人差が大きく、全く症状がない人もいれば、様々な症状が強く出る人もいます。チェックリストはあくまで可能性を探るためのものであり、症状がたくさん当てはまったからといって必ず妊娠しているわけではありません。また、症状がほとんどなくても妊娠している可能性は十分にあります。

大切なのは、これらの症状をきっかけに「妊娠しているかもしれない」と考え、次に妊娠検査薬を使用したり、適切なタイミングで医療機関を受診したりすることです。

より詳しい妊娠超初期症状のセルフチェック法や、医師監修の情報については、妊娠超初期症状のセルフチェック法とは【医師監修】も参考にしてください。

妊娠超初期症状と間違えやすいケース

妊娠超初期症状は、他の様々な体の変化と非常によく似ています。そのため、症状があるからといってすぐに妊娠と決めつけるのではなく、他の可能性も考慮することが大切です。

生理前の症状(PMS)との違い

妊娠超初期症状が最も間違えられやすいのが、生理前に起こる月経前症候群(PMS)の症状です。眠気、だるさ、イライラ、胸の張り、下腹部痛、腰痛など、PMSと妊娠超初期症状には共通するものが非常に多くあります。

これは、妊娠初期に分泌されるホルモン(プロゲステロンなど)と、生理前に分泌が増えるホルモンが同じであるためです。ホルモンの影響で起こる体の変化が似てしまうのは自然なことです。

PMSと妊娠超初期症状を見分けるのは非常に難しいですが、最も明確な違いは「生理が来るかどうか」です。生理予定日を過ぎても生理が来ない場合は、妊娠の可能性が高まります。

PMSと妊娠超初期症状の比較

症状の種類 PMS (月経前症候群) 妊娠超初期症状
出現時期 生理の3日~10日前から、生理開始とともに軽快・消失 着床期~生理予定日頃から出現、妊娠継続とともに変化・持続
眠気・だるさ プロゲステロンの影響でよく見られる プロゲステロンやその他ホルモンの影響でよく見られる
腹痛・腰痛 子宮の収縮やホルモンの影響でよく見られる 着床や子宮の準備、ホルモンの影響で見られる
胸の張り・痛み ホルモンの影響でよく見られる ホルモンの影響でよく見られる、より強く感じる場合も
吐き気・胃の不快感 PMSでも見られることがある hCGホルモンなどの影響、つわりの始まりであることも
感情の起伏 ホルモンバランスの変化でよく見られる ホルモンバランスの急激な変化でよく見られる
出血 生理開始のサイン 少量の着床出血の可能性(全員ではない)
最終的な判断 生理が始まる 生理が来ない、妊娠検査薬陽性、病院で確認

病気の可能性

妊娠超初期症状に似た症状が、妊娠以外の病気によって引き起こされている可能性もゼロではありません。

例えば、

  • 風邪やインフルエンザ: だるさ、発熱、関節痛など
  • 胃腸炎: 吐き気、下痢、腹痛など
  • 貧血: だるさ、めまい
  • 婦人科系の疾患: 子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症などによる腹痛や腰痛、不正出血

など、様々な病気が妊娠超初期症状と紛らわしい症状を引き起こすことがあります。症状が普段と大きく違う、痛みが強い、出血が止まらないなど、気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関を受診することが重要です。

妊娠の思い込み(偽妊娠)とは

妊娠を強く望む気持ちや、逆に妊娠を恐れる気持ちなど、精神的な要因が体に影響を与え、妊娠しているかのような症状が現れることがあります。これを「想像妊娠」または「偽妊娠」と呼びます。

偽妊娠の場合でも、生理が止まる、吐き気や腹部の膨満感、胸の張りなど、本当に妊娠しているかのような症状が出ることがあります。これは、ストレスなどがホルモンバランスに影響を与え、体の機能が変化してしまうことで起こると考えられています。

症状があるからといって必ず妊娠しているわけではない、ということを理解しておくと、偽妊娠による過度な期待や落胆を避けることにつながるかもしれません。

妊娠超初期に注意したいこと

妊娠超初期は、赤ちゃんを迎えるための体の準備が始まっている非常にデリケートな時期です。まだ妊娠に気づいていない人もいますが、この時期に母体となる女性の体が置かれる環境は、お腹の赤ちゃんの成長に大きな影響を与えます。妊娠の可能性がある、または妊娠を希望している段階から、普段の生活習慣に注意を払うことが大切です。

飲酒・喫煙

飲酒や喫煙は、妊娠中の胎児に様々な悪影響を及ぼすことが分かっています。妊娠超初期は、胎児の脳や心臓、手足などの重要な器官が形成される非常に大切な時期です。

  • 飲酒: アルコールは胎盤を通じて胎児に届き、「胎児性アルコール症候群」をはじめとする様々な発達障害や先天異常を引き起こすリスクを高めます。妊娠中の安全な飲酒量は確認されていません。
  • 喫煙: 喫煙は胎児の発育遅延、早産、低出生体重児、SIDS(乳幼児突然死症候群)などのリスクを高めます。

妊娠を希望している場合は、妊娠する前から飲酒や喫煙を控えることが強く推奨されます。パートナーも同様に、喫煙は妊婦の受動喫煙につながるため、禁煙することが望ましいです。

薬の服用

妊娠中に服用できる薬は限られています。市販薬も含め、種類によっては胎児に影響を与える可能性があるため、自己判断での薬の服用は非常に危険です。

風邪薬、解熱鎮痛剤、アレルギー薬など、普段何気なく使っている薬の中にも、妊娠中は避けるべきものがあります。

もし、持病で常用している薬がある場合は、妊娠を希望する段階、または妊娠の可能性があると分かった時点で、必ず主治医に相談し、妊娠中でも安全な薬に変更できるかなどを確認してください。自己判断で薬を中断することも危険な場合があります。

また、妊娠超初期に薬を服用してしまった場合でも、すぐに過度に心配する必要はありません。最終的な影響の有無は、薬の種類、量、服用時期によって異なります。必ず医師や薬剤師に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしてください。

カフェインの摂取

コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどに含まれるカフェインも、過剰摂取は胎児に影響を与える可能性があると考えられています。

カフェインは胎盤を通過し、胎児の成長を妨げたり、将来的な健康リスクを高めたりする可能性が指摘されています。多くの国の保健機関が、妊婦に対してカフェインの摂取量を制限することを推奨しています。例えば、欧州食品安全機関(EFSA)は、1日あたりのカフェイン摂取量を200mg以下に抑えることを目安としています。これは、コーヒーであればマグカップ約2杯分程度に相当します。

妊娠超初期から、コーヒーなどを頻繁に飲む習慣がある場合は、カフェインレスやノンカフェインの飲み物に切り替えるなど、意識的に摂取量を減らすことが望ましいでしょう。

妊娠超初期症状を確認したら

もし、妊娠超初期症状かもしれないと感じる体の変化があり、妊娠の可能性があると思った場合、次にどうすれば良いのでしょうか。自己判断で悩んだり不安になったりするよりも、確実な方法で確認を進めることが大切です。

妊娠検査薬を使うタイミング

妊娠検査薬は、尿中に含まれるhCGホルモンに反応して陽性か陰性かを判定するものです。妊娠するとhCGホルモンが分泌され始めますが、早期すぎると分泌量が不十分で、たとえ妊娠していても陰性反応(偽陰性)が出てしまうことがあります。

妊娠検査薬の精度を高めるためには、生理予定日を1週間過ぎてから使用するのが一般的です。この頃になると、妊娠していればhCGホルモンが十分に分泌され、検査薬で検出できるようになります。

最近では、生理予定日頃から使用できる「早期妊娠検査薬」もありますが、一般的な検査薬よりも反応するhCGホルモンの量が少ないため、フライング検査で陰性が出ても、後日陽性になる可能性もあります。また、早期の陽性反応の後に生理が来てしまう「化学流産」を確認してしまう可能性もあります。

妊娠検査薬の使用タイミング

検査薬の種類 推奨される使用タイミング メリット 注意点
一般的な妊娠検査薬 生理予定日を1週間過ぎてから 信頼性が比較的高い 生理予定日前に使うと偽陰性の可能性がある
早期妊娠検査薬 生理予定日頃から使用可能(製品による) より早く結果が分かる可能性がある 偽陰性の可能性がある、化学流産を知る可能性がある

どちらの検査薬を使用する場合も、製品の説明書をよく読んで、正しい方法とタイミングで使用することが大切です。

また、妊娠検査薬で陽性反応が出ても、それはあくまで「妊娠の可能性が高い」ことを示すものです。子宮内での妊娠であるか、正常な妊娠であるかなどを判断するためには、必ず医療機関を受診する必要があります。

病院(産婦人科)を受診するタイミング

妊娠検査薬で陽性が出たら、産婦人科を受診しましょう。ただし、早すぎる受診も、遅すぎる受診もそれぞれ注意点があります。

  • 早すぎる受診(妊娠4週頃まで):
    まだ胎嚢(たいのう:赤ちゃんが入る袋)が確認できないことが多く、「まだ何も見えませんね。1〜2週間後にまた来てください」と言われる場合があります。診断が確定せず、かえって不安になることもあります。
  • 遅すぎる受診(妊娠8週以降など):
    子宮外妊娠(異所性妊娠)や、妊娠初期の異常(稽留流産など)の発見が遅れるリスクがあります。子宮外妊娠は早期発見が重要です。

一般的に、生理予定日から2週間後、つまり妊娠5〜6週頃が、初めて産婦人科を受診するのに適切なタイミングとされています。この頃になると、多くの場合は経腟超音波検査で胎嚢が確認できるようになります。さらに1〜2週間後の妊娠6〜7週頃には、胎芽(たいが:赤ちゃんの元)と心拍が確認できるようになることが多いです。

病院受診の目安

時期 最終月経開始日から 妊娠検査薬 超音波検査で期待されること
妊娠4週頃 約4週間 陽性(製品による) 胎嚢が見えないことが多い
妊娠5週頃 約5週間 陽性 胎嚢が確認できる可能性が高い
妊娠6〜7週頃 約6〜7週間 陽性 胎芽・心拍が確認できる可能性が高い

ただし、強い腹痛や出血がある場合、または妊娠前から気になる症状がある場合は、時期に関わらず早めに受診して相談することが大切です。

病院選びに迷う場合は、インターネットで近くの産婦人科を検索したり、自治体の情報を参考にしたりすると良いでしょう。自宅からの距離や、分娩ができる病院かクリニックか(今後同じ病院で出産を希望するか)、予約方法などを考慮して選ぶと、その後の検診もスムーズに進められます。

先輩ママの妊娠超初期症状体験談

実際に妊娠を経験した先輩ママたちは、妊娠超初期にどんな症状を経験したのでしょうか。いくつかの体験談をご紹介します。(個人の体験であり、全ての人に当てはまるわけではありません。)

  • 体験談 1:生理前と全く同じで気づかず
    「生理予定日が近づいて、いつものように胸が張って、下腹部が重くて。『あぁ、また生理か』と思っていました。基礎体温も高温期が続いていたけど、いつも生理前は高いから気にしていなくて。生理予定日を1週間過ぎても来ないので、念のため検査薬を使ったら陽性が出て、本当にびっくりしました。症状は生理前と全く同じでした。」(30代・第一子妊娠)
  • 体験談 2:着床出血と強い眠気
    「生理予定日の5日前くらいに、下着に薄いピンク色の血が少量つきました。生理にしては早すぎるし量も少ないし、これって着床出血かも?と思いました。その頃からとにかく眠くて、仕事中に船を漕いでしまうほど。あと、普段は気にならない柔軟剤の匂いが気持ち悪く感じるようになって、これもしかして…と。生理予定日に検査薬をしたら陽性でした。」(20代・第一子妊娠)
  • 体験談 3:これといった症状はなし
    「私は本当に何も症状がなかったんです。生理不順だったので、生理が遅れるのもいつものこと。なんとなく基礎体温を測っていたら、高温期がいつもより長いな?と思って、3週間くらい高温期が続いた時点で検査薬を使ってみたら陽性でした。眠いとか気持ち悪いとかも全然なくて、つわりが始まったのは妊娠2ヶ月に入ってからでした。」(30代・第二子妊娠)
  • 体験談 4:風邪かと思ったら
    「生理予定日頃に、体がだるくて節々が痛くて、熱っぽい感じがしました。完全に風邪を引いたと思って、葛根湯を飲んで寝ていたんですが、なかなか良くならないし、生理も来ない。そういえば最近やたら眠いな…と思って、まさか、と検査薬を試したら陽性でした。風邪の症状と妊娠超初期症状が重なってたみたいです。」(40代・第一子妊娠)

これらの体験談からも分かるように、妊娠超初期症状は人によって全く異なります。症状がある人もいれば、ほとんどない人もいます。また、症状の感じ方も様々です。

まとめ:妊娠超初期症状は個人差が大きい

妊娠超初期症状は、妊娠のごく初期に現れる可能性のある様々な体の変化を指しますが、その種類や程度は個人によって大きく異なります。着床に伴う出血や腹痛、そして妊娠を維持するために分泌されるホルモンの影響による眠気、だるさ、吐き気、胸の張りなど、多岐にわたる症状があります。

これらの症状の多くは、生理前の月経前症候群(PMS)と非常に似ているため、症状だけで妊娠しているかどうかを判断するのは難しいことがほとんどです。また、風邪や胃腸炎など、他の病気が原因で似たような症状が現れることもあります。

もし、妊娠超初期症状かもしれないと感じる体調の変化があり、妊娠の可能性があると思った場合は、自己判断で悩んだり不安になったりせず、適切な時期に妊娠検査薬を使用し、陽性が出た場合は産婦人科を受診して医師による診断を受けることが最も確実です。

妊娠超初期は、新しい命を迎えるための体づくりが始まる大切な時期です。ご自身の体の変化に耳を傾けつつ、過度な心配はせず、心穏やかに過ごすことを心がけましょう。不安なことや気になることがある場合は、一人で抱え込まず、パートナーや家族に相談したり、医療機関や専門機関の力を借りたりすることも大切です。

免責事項:
本記事は、妊娠超初期症状に関する一般的な情報提供を目的としています。医学的な診断や治療を保証するものではありません。ご自身の体調に不安がある場合や、妊娠の可能性がある場合は、必ず医療機関(産婦人科など)を受診し、専門医の診断と指導を受けてください。本記事の情報に基づいて行われた行為によって生じた損害等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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