【女性】陰部のしこり、これって大丈夫?考えられる原因と受診の目安

陰部にしこりを見つけて、不安な気持ちでこのページにたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません。デリケートな部分のことなので、誰かに相談しづらく、一人で悩んでしまうことも多いでしょう。陰部のしこりは、原因によって痛みを伴うもの、痛みを伴わないもの、小さく自然に消えるものから、すぐに治療が必要なものまで様々です。

この記事では、陰部にできるしこりの原因として考えられる主な疾患を、痛みの有無やできる部位別に詳しく解説します。また、しこりを見つけた時に自分でできること、絶対にやってはいけないこと、そしてどのような場合に医療機関を受診すべきか、適切な診療科はどこかについてもご紹介します。

この記事を読むことで、陰部のしこりに関する正しい知識を得て、必要以上に不安を感じたり、誤った対処をしたりすることを避け、適切な対応をとるための一助となれば幸いです。自己判断はせず、少しでも気になる症状があれば、必ず専門医に相談するようにしましょう。

目次

陰部しこりとは?考えられる様々な原因と症状

陰部にできるしこりは、外陰部(大陰唇、小陰唇、クリトリス、会陰など)に触れることのできる、皮膚やその下の組織の盛り上がりや硬まり全般を指します。大きさや硬さ、色、痛みの有無、数など、その特徴は様々で、原因となる疾患も多岐にわたります。

しこりの原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 感染症: 細菌、ウイルス、真菌、寄生虫など、様々な病原体による感染が原因となることがあります。性感染症の場合もあります。
  • 炎症: 毛穴や皮脂腺、バルトリン腺などの炎症によって、しこりや腫れが生じることがあります。
  • 嚢胞(のうほう): 袋状の構造物ができ、中に液体や老廃物が溜まってしこりのように触れることがあります。
  • 腫瘍: 良性のもの(脂肪腫、線維腫など)と悪性のもの(がん)があります。

しこりの特徴は、原因を特定するための重要な手がかりとなります。次に、しこりの主な症状について見ていきましょう。

陰部しこりの主な症状(痛み、大きさ、硬さ、色など)

陰部のしこりは、様々な症状を伴うことがあります。しこりを見つけた際は、以下の点に注意して観察してみましょう。ただし、自己診断のためではなく、医療機関を受診した際に正確に伝えられるようにするためです。

  • 痛み: 触ると痛い、何もしていなくても痛む、痛みを伴わないなど。痛みの有無は、感染や炎症の有無を判断する上で重要なポイントです。
  • 大きさ: 小さい豆粒大のものから、鶏卵大やそれ以上に大きくなるものまであります。大きさが変化するかどうかも重要です。
  • 硬さ: 柔らかい、弾力がある、硬いなど。硬さは、しこりの内容物や組織の種類を示唆することがあります。
  • 色: 周囲の皮膚と同じ色、赤い、黒っぽい、白っぽいなど。炎症や出血、メラニン色素の沈着などによって色が変化します。
  • 形状: ドーム状、平坦、カリフラワー状、潰瘍状など。表面の状態も重要な情報です。
  • 数: 1つだけできる場合と、複数できる場合があります。
  • その他の症状: かゆみ、熱感、分泌物、ただれ、出血、発熱、鼠径部(足の付け根)のリンパ節の腫れなど、しこり以外の症状を伴うことがあります。

これらの症状を総合的に判断することで、ある程度原因疾患の可能性を絞り込むことができますが、最終的な診断は医師による診察と検査が必要です。特に、痛みの有無は、緊急性の高い感染性疾患かどうかの目安となることがあります。

痛みがある陰部しこりの主な原因

陰部のしこりが痛みを伴う場合、主に感染や炎症が原因となっている可能性が高いです。ここでは、痛みのある陰部しこりの代表的な原因をいくつかご紹介します。

バルトリン腺膿瘍・バルトリン腺のう胞

バルトリン腺は、大陰唇の付け根付近にある小さな腺で、性行為の際に潤滑液を分泌する役割があります。この腺の出口が詰まることで、分泌物が溜まって袋状に膨らんだものがバルトリン腺のう胞です。のう胞自体は通常痛みがありませんが、細菌感染を起こすと、のう胞の中に膿が溜まり、バルトリン腺膿瘍となります。

バルトリン腺膿瘍は、急激に腫れ上がり、強い痛みを伴うのが特徴です。患部は熱感を持ち、赤く腫れて、歩行や座ることも困難になるほどの激しい痛みが生じることがあります。時に発熱を伴うこともあります。原因菌としては、大腸菌やブドウ球菌などの一般細菌のほか、性感染症の原因菌(クラミジアや淋菌など)が関与することもあります。

治療は、抗菌薬の投与に加えて、膿を出すために切開・排膿を行うのが一般的です。再発を繰り返す場合は、のう胞の壁の一部を切開して開口部を広く保つ造袋術という手術が行われることもあります。

毛嚢炎・せつ

毛嚢炎(もうのうえん)は、毛穴の根元にある毛包(毛嚢)に細菌が感染して起こる炎症です。陰部は毛が密集しており、ムダ毛処理や摩擦などによって毛穴に傷がついたり、蒸れたりしやすいことから、毛嚢炎ができやすい部位の一つです。

症状としては、毛穴を中心に1〜5mm程度の赤い小さなぶつぶつ(丘疹)ができ、軽い痛みやかゆみを伴います。悪化すると、中央に膿を持った状態(膿疱)になることもあります。原因菌の多くは黄色ブドウ球菌です。

毛嚢炎が悪化して、毛包だけでなく周囲の組織にも炎症が広がると、せつ(癤)と呼ばれます。せつは毛嚢炎よりも大きく、数mm〜数cmのしこりとして触れ、強い痛みや熱感を伴います。中央に膿が溜まり、自然に破れて膿が出たり、切開して膿を出す処置が必要になったりすることがあります。まれに複数のせつが集まって、よう(癰)というさらに広範囲な炎症になることもあります。

治療は、抗菌薬の塗り薬や飲み薬で行われることが多いです。せつやようの場合は、切開して膿を出す処置が必要になることもあります。日頃から陰部を清潔に保ち、過度な摩擦や刺激を避けることが予防につながります。

陰部ヘルペス

陰部ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(主に2型、時に1型)の感染によって引き起こされる性感染症です。初めて感染したとき(初感染)は症状が強く出やすく、発熱や鼠径部リンパ節の腫れを伴うことがあります。

初感染の場合、感染から数日後に外陰部やその周辺に、いくつかの赤い斑点が現れ、すぐに小さな水ぶくれ(水疱)が集まった状態になります。この水ぶくれは破れやすく、破れると痛みを伴う浅い潰瘍(ただれ)になります。潰瘍は数週間かけてかさぶたになり治癒しますが、強い痛みが特徴的です。排尿時にしみて痛むこともあります。

一度感染するとウイルスは神経節に潜伏し、体の抵抗力が落ちたときなどに再活性化して症状を繰り返すことがあります(再発)。再発時の症状は初感染時より軽いことが多いですが、水ぶくれや潰瘍、痛みが現れます。

診断は、視診やウイルスの検出検査(PCR検査など)で行われます。治療は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の内服や塗り薬で行われます。

その他の感染症(性感染症など)

上記以外にも、痛みを伴う陰部のしこりや腫れの原因となる性感染症やその他の感染症があります。

  • 軟性下疳(なんせいげかん): ヘモフィルス・デュクレイという細菌によって引き起こされる性感染症です。感染から数日後、外陰部に柔らかく痛みを伴う潰瘍ができます。多くの場合、潰瘍は一つですが、複数できることもあります。鼠径部のリンパ節が腫れて痛むこともあります。抗菌薬で治療します。
  • 伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ): モルスクムコンタギオスムウイルスによる感染症です。陰部だけでなく、全身の皮膚にできることがあります。直径数mmの、表面がツルツルして光沢のある、中央が少しへこんだピンク〜白色のイボ(丘疹)が多発します。通常痛みはありませんが、炎症を起こすと赤く腫れて痛みを伴うことがあります。自然治癒することもありますが、液体窒素で凍結させたり、ピンセットでつまんで除去したりする治療法があります。性行為によって感染することもあります。
  • 梅毒(ばいどく):梅毒トレポネーマという細菌による性感染症です。病期によって様々な症状が現れますが、感染初期(第1期)に、感染した部位(陰部や口など)に硬いしこりや潰瘍ができることがあります。これを初期硬結(しょきこうけつ)と呼びます。初期硬結は通常痛みを伴いません(このため「痛みがない陰部しこり」の項目でより詳しく解説しますが、感染症の原因としてここに記載します)。しかし、細菌の二次感染などを起こすと、痛みを伴うことも稀にあります。

このように、痛みを伴う陰部のしこりは、細菌やウイルスの感染が原因であることがほとんどです。自己判断で放置したり、触ったり潰したりせず、早めに医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることが非常に重要です。

痛みがない陰部しこりの主な原因

陰部のしこりが痛みを伴わない場合、感染や急性の炎症ではない原因が考えられます。良性の腫瘍や嚢胞、慢性的な炎症などが含まれます。しかし、中には注意が必要な疾患も含まれるため、痛みがなくても放置せずに専門医に相談することが大切です。

粉瘤(アテローム)

粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下にできる良性の腫瘍の一つで、アテロームとも呼ばれます。毛穴の一部が内側にめくれて袋状になり、その中に本来は皮膚の表面に剥がれ落ちるはずの角質や皮脂が溜まってできるものです。全身どこにでもできますが、陰部や顔、背中など、皮脂腺が多い部位にできやすい傾向があります。

陰部にできた粉瘤は、皮膚の下にドーム状に盛り上がったしこりとして触れます。通常は柔らかく、痛みはありません。中央には黒っぽい点(開口部)が見られることがあり、強く押すと、悪臭のある白いドロドロとした内容物が出てくることがあります。

粉瘤自体は良性で、小さければ特に治療の必要がない場合もあります。しかし、袋の中に溜まった角質や皮脂に細菌が感染すると、急に赤く腫れ上がり、強い痛みを伴う炎症性粉瘤になることがあります。この場合は、抗生物質での治療や、切開して膿を出す処置が必要になります。根本的な治療は、炎症が落ち着いた時期に袋ごと摘出する手術です。手術は局所麻酔で行われることが多く、比較的短時間で終わります。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、主に6型や11型といった低リスク型の感染によって引き起こされる性感染症です。感染から数週間〜数ヶ月の潜伏期間を経て発症します。

外陰部、膣、子宮頸部、肛門周囲などに、1mm〜数cmのイボができます。イボの形は様々ですが、表面がザラザラしていたり、鶏のトサカやカリフラワーのような形に見えたりすることが特徴です。通常、痛みはありませんが、かゆみや軽い不快感を伴うことがあります。色はピンク色や褐色、肌色など様々で、複数できることが多いです。

尖圭コンジローマは、放置すると大きくなったり数が増えたりすることがありますが、悪性化するリスクは低いと考えられています(ただし、高リスク型のHPVが同時に感染している可能性もゼロではありません)。

治療法としては、塗り薬(イミキモドやポドフィロトキシンなど)を自宅で塗布する方法、医療機関で液体窒素を用いて凍結凝固させる方法、電気メスやレーザーで焼き切る方法、外科的に切除する方法などがあります。治療しても再発しやすいのが特徴です。パートナーも同時に検査・治療を受けることが推奨されます。

軟性線維腫(スキンタグ)

軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)は、皮膚の表面にできる柔らかい良性の腫瘍で、アクロコルドンやスキンタグとも呼ばれます。首や脇、まぶたなど、摩擦が多い部位にできやすいですが、陰部にもできることがあります。

陰部にできた軟性線維腫は、数mm程度の柔らかい、垂れ下がったような形状の皮膚の突起物として触れます。通常、痛みはありません。加齢や肥満、摩擦などが原因と考えられていますが、はっきりした原因は不明です。

基本的に良性であり、放置しても健康上の問題はありません。ただし、下着との摩擦などで刺激を受けると、炎症を起こしたり、出血したり、痛みを伴うこともあります。見た目が気になる場合や、頻繁に刺激を受ける場合は、医療機関で切除することができます。切除は、ハサミで切り取ったり、電気メスやレーザーで焼灼したりする方法があります。

外陰がん

外陰がんは、外陰部(大陰唇、小陰唇、クリトリス、会陰など)にできる悪性腫瘍です。比較的稀ながんですが、痛みのないしこりや潰瘍として発見されることもあります。特に高齢の女性に多く見られますが、HPV感染との関連も指摘されており、比較的若い世代に発生することもあります。

外陰がんの初期症状としては、痛みを伴わない硬いしこりや、治りにくい潰瘍(ただれ)、皮膚の色や質感の変化(白斑や紅斑)、かゆみ、出血などがあります。進行すると、痛みを伴ったり、しこりや潰瘍が大きくなったり、周囲のリンパ節(特に鼠径部)に転移したりすることがあります。

外陰がんの原因としては、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染、慢性的な炎症や刺激、喫煙などが挙げられます。

痛みのないしこりであっても、触ると硬い、短期間で大きくなる、形がいびつ、表面が崩れてきている(潰瘍化)、出血を伴うといった特徴がある場合は、悪性腫瘍の可能性も考慮し、早期に医療機関を受診することが非常に重要です。診断は、病変の一部を採取して詳しく調べる生検(病理組織検査)によって確定されます。治療は、進行度に応じて手術(病変部の切除、リンパ節郭清など)、放射線療法、化学療法などが選択されます。

痛みがないからと安心せず、気になるしこりを見つけたら、まずは医療機関で相談することが大切です。特に、上記の尖圭コンジローマ、軟性線維腫、外陰がんは、痛みがないことが多い疾患ですが、それぞれ適切な診断と治療が必要です。

陰部しこりの部位別の原因の可能性

陰部は、大陰唇、小陰唇、クリトリス、会陰、膣口周辺など、様々な部位から構成されており、それぞれの部位によってできやすいしこりの種類が異なります。しこりができた部位も、原因を特定する上で重要な情報となります。

大陰部のしこり

大陰唇(だいいんしん)は、外側にある脂肪組織に富んだ膨らみです。ここにできるしこりとしては、以下のようなものが考えられます。

  • バルトリン腺膿瘍・のう胞: 大陰唇の下の方、膣口の斜め下あたりにできることが多いです。
  • 毛嚢炎・せつ: 毛が生えている部分なので、毛穴に一致してできることがあります。
  • 粉瘤(アテローム): 皮脂腺が多い部分なので、皮膚の下に粉瘤ができることがあります。
  • 軟性線維腫(スキンタグ): 摩擦を受けやすい部分にできることがあります。
  • 脂肪腫: 皮下脂肪組織の中にできる良性の腫瘍です。柔らかいしこりとして触れます。
  • 外陰がん: 大陰唇に発生することも少なくありません。特に治りにくいしこりや潰瘍に注意が必要です。

小陰部のしこり

小陰唇(しょういんしん)は、大陰唇の内側にあるひだ状の部分です。脂肪組織は少なく、薄い構造をしています。

  • 尖圭コンジローマ: 小陰唇に多発しやすいイボ状のしこりです。
  • 軟性線維腫(スキンタグ): 小さな柔らかい突起物としてできることがあります。
  • 血管腫: 血管が集まってできる良性の腫瘍です。赤っぽい色に見えることがあります。
  • 小陰唇の肥大: しこりではありませんが、片側または両側の小陰唇が大きくなる状態で、生まれつきの場合や思春期以降に進行する場合があります。
  • 外陰がん: 小陰唇に発生することもあります。

クリトリス周辺のしこり

クリトリスは、陰部の前方に位置する非常に敏感な部分です。

  • 毛嚢炎: クリトリス周囲の毛が生えている部分にできることがあります。
  • 尖圭コンジローマ: クリトリスやその周囲にイボができることがあります。
  • 粉瘤: クリトリス周囲にできることがあります。
  • 嚢胞: 陰核包皮の下に小さな嚢胞ができることがあります。
  • 外陰がん: クリトリスに発生することは稀ですが、可能性はゼロではありません。

膣口付近のしこり

膣口の周辺にも様々な組織があります。

  • バルトリン腺膿瘍・のう胞: 膣口の斜め下にできます。
  • 尖圭コンジローマ: 膣口周辺にイボができることがあります。
  • 尿道カルンクル: 尿道の出口にできる良性のポリープのようなもので、赤く柔らかいしこりとして触れることがあります。排尿時に痛んだり、出血したりすることがあります。
  • ガルトナー管嚢胞: 膣の壁にできる嚢胞で、膣口付近に触れることもあります。
  • 膣がん: 膣にできる悪性腫瘍で、膣壁のしこりや潰瘍として発見されることがあります。

このように、しこりができた正確な位置も、原因を推測する上での重要な手がかりになります。しかし、素人判断で決めつけず、必ず専門医に診てもらうようにしましょう。

陰部しこりを見つけたら|自己判断の危険性と正しい対処法

陰部にしこりを見つけると、驚きや不安を感じると思いますが、まずは落ち着いて対応することが大切です。インターネットで情報を検索することも多いと思いますが、誤った情報に惑わされたり、かえって不安が募ったりすることもあります。ここでは、しこりを見つけたときに自分でできることと、絶対にやってはいけないこと、そして放置するリスクについて解説します。

自分でできるケア(清潔に保つなど)

医療機関を受診するまでの間に自分でできることとして、最も重要なのは陰部を清潔に保つことです。ただし、洗いすぎはかえって皮膚のバリア機能を損ない、刺激になったり乾燥を招いたりするため逆効果です。

  • 優しく洗浄する: 刺激の少ないデリケートゾーン用のソープや、お湯を使って、指の腹で優しく洗います。石鹸成分が残らないようにしっかりすすぎましょう。
  • 清潔な下着を着用する: 通気性の良いコットン素材の下着を選び、毎日交換しましょう。
  • 乾燥させる: 洗浄後は、ゴシゴシ擦らず、清潔なタオルで優しく押さえるように水分を拭き取り、しっかり乾かしましょう。ドライヤーの冷風を使うのも良いでしょう。湿気は細菌や真菌の繁殖を招きやすくなります。
  • 摩擦や刺激を避ける: 締め付けの強い下着や衣類は避け、患部を擦ったり触ったりしないようにしましょう。
  • 体を休める: 体の抵抗力が落ちていると、感染症などにかかりやすくなります。十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。

これらのケアは、症状の悪化を防ぎ、清潔を保つために有効ですが、原因疾患を治すものではありません。あくまで医療機関を受診するまでの応急的な対応と考えましょう。

絶対にやってはいけないこと(潰すなど)

陰部のしこりを見つけたときに、自分で何とかしようとして絶対にやってはいけないことがいくつかあります。これらの行為は、症状を悪化させたり、新たな問題を引き起こしたりする可能性があります。

  • しこりを潰す・針で刺す: しこりの中に膿や内容物が溜まっている場合、自分で潰したくなるかもしれませんが、絶対にやめましょう。自分で潰すと、雑菌が入り込んで炎症が悪化したり、周囲の健康な組織に感染が広がったりするリスクがあります。また、傷跡が残ったり、治りが悪くなったりすることもあります。針で刺す行為も同様に危険です。
  • 自己判断で市販薬を塗る・飲む: 陰部のかゆみや炎症に効く市販薬もありますが、しこりの原因は多岐にわたるため、自己判断で薬を使用するのは危険です。原因に合わない薬を使うと、症状が改善しないだけでなく、かえって悪化させたり、診断を遅らせたりすることがあります。例えば、細菌感染が原因なのに抗真菌薬を使ったり、ウイルス性のイボに炎症を抑えるステロイドを使ったりするなどです。
  • 過度に洗いすぎる・強く擦る: 上記の「自分でできるケア」でも述べましたが、清潔を保つことは大切ですが、洗いすぎや強く擦ることは皮膚にダメージを与え、症状を悪化させる可能性があります。
  • 他の人に触らせる・性行為を行う: しこりの原因が性感染症である可能性も考えられます。診断が確定する前に性行為を行うと、パートナーに感染させてしまうリスクがあります。また、患部を刺激することで症状が悪化することもあります。

これらの「やってはいけないこと」を理解し、しこりを見つけたらまずは冷静になり、専門医に相談するという正しい行動をとることが最も重要です。

陰部しこりを放置するリスク

「痛くないから大丈夫だろう」「そのうち治るだろう」と陰部のしこりを自己判断で放置してしまうのは、非常に危険です。放置することによって、様々なリスクが生じる可能性があります。

  • 症状の悪化: 感染症や炎症が原因の場合、放置すると病原体が増殖し、炎症が周囲に広がったり、膿瘍が大きくなったりして、痛みが強くなったり発熱を伴ったりすることがあります。また、治療に時間がかかったり、後遺症が残ったりする可能性も高まります。
  • 感染の拡大: 性感染症が原因の場合、放置することで病気が進行し、自身の体内で他の部位に感染が広がったり、パートナーに感染させてしまったりするリスクがあります。
  • 診断の遅れ: 最も危険なリスクの一つです。特に悪性の腫瘍(外陰がんなど)であった場合、早期に発見して治療を開始すれば根治する可能性が高いですが、放置して進行させてしまうと、治療が難しくなったり、命に関わったりする可能性があります。良性の腫瘍でも、放置すると大きくなり、摘出する手術が大がかりになることもあります。
  • 精神的な負担: 不安な気持ちを抱えたまま過ごすことは、大きなストレスになります。原因が分からないまま悩むよりも、医療機関で診察を受けて原因を特定し、適切な治療を受けることで、不安を解消することができます。

陰部のしこりは、どんなものであっても「異常」のサインです。一時的な炎症などで自然に治ることもありますが、自己判断は禁物です。放置せずに、必ず専門医に相談して正確な診断を受けるようにしましょう。

陰部しこりの受診目安と適切な診療科

陰部のしこりを見つけたとき、どのような場合に医療機関を受診すべきか、そして何科を受診すれば良いか迷うことがあるかもしれません。ここでは、特に早期の受診が必要な症状と、適切な診療科について解説します。

すぐに専門医に相談すべき症状

以下のような症状を伴う陰部のしこりを見つけた場合は、迷わずできるだけ早く専門医に相談しましょう。これらの症状は、急性期の感染症や、悪性腫瘍など、早急な対応が必要な疾患を示唆している可能性があります。

  • 急に発生し、急速に大きくなる: 短期間でしこりが目立って大きくなる場合は、注意が必要です。
  • 強い痛みを伴う: 特にズキズキとした拍動性の痛みや、歩いたり座ったりするのも辛いほどの痛みは、感染による炎症や膿瘍の可能性が高く、早急な処置が必要な場合があります。
  • 発熱を伴う: しこりに加えて発熱がある場合は、全身に感染が波及している可能性もあり、重症化する前に治療を開始する必要があります。
  • しこりの表面がただれている、潰瘍になっている: 特に痛みのない治りにくい潰瘍は、梅毒や外陰がんなどの可能性も考慮する必要があります。
  • しこりから膿や血液が出る: 感染による膿瘍が破れたり、血管が傷ついたりしている可能性があります。
  • 触ると硬い、いびつな形をしている: 良性の腫瘍は比較的柔らかく表面が滑らかなことが多いですが、硬く形がいびつなしこりは、悪性腫瘍の可能性も否定できません。
  • 鼠径部(足の付け根)のリンパ節が腫れて痛む: 陰部の炎症や感染が原因で、所属リンパ節が腫れることがあります。性感染症や、がんの転移の可能性も考えられます。
  • 市販薬などで対処しても改善しない、または悪化する: 自己判断での対処がうまくいかない場合は、専門医に診断を仰ぐべきです。
  • 不安が強い: たとえ緊急性の高い症状でなくても、不安な気持ちを抱えている場合は、専門医に相談することで安心を得られます。

上記のような症状がない場合でも、「いつからあるか分からないが、しこりがあることに気づいた」「小さなしこりだが、以前からある気がする」「人にうつす病気ではないか心配」など、少しでも気になることがあれば、遠慮なく医療機関を受診しましょう。早期発見・早期治療が重要な疾患も多くあります。

受診すべき診療科(婦人科、皮膚科など)

陰部のしこりについて相談できる診療科はいくつかあります。女性か男性か、症状の特徴によって適切な診療科が異なりますが、一般的には以下の診療科が考えられます。

  • 女性の場合:
    • 婦人科: 外陰部は女性器の一部であり、バルトリン腺の疾患や婦人科系の性感染症(尖圭コンジローマ、ヘルペスなど)、外陰がんなどは婦人科の専門分野です。まず婦人科を受診するのが最も適切であることが多いです。
    • 皮膚科: 皮膚のできもの全般を扱う診療科です。毛嚢炎、せつ、粉瘤、軟性線維腫など、皮膚そのものの疾患が原因と考えられる場合は皮膚科でも対応可能です。性感染症の一部(尖圭コンジローマなど)も皮膚科で診察・治療できる場合があります。
    • 性感染症内科・性病科: 性感染症の専門的な検査や治療が必要な場合、これらの専門科を受診することも選択肢の一つです。
  • 男性の場合:
    • 泌尿器科: 男性の場合、陰部のしこり(陰茎、陰嚢、会陰など)は泌尿器科の専門分野であることが多いです。性感染症の一部も泌尿器科で扱っています。
    • 皮膚科: 女性と同様に、皮膚のできもの全般を扱うため、毛嚢炎、せつ、粉瘤、軟性線維腫、性感染症の一部(尖圭コンジローマなど)などは皮膚科でも対応可能です。
    • 性感染症内科・性病科: 性感染症が疑われる場合は、専門科を受診することも考えられます。

どちらの診療科を受診すべきか迷う場合は、まずは婦人科(女性)または泌尿器科(男性)に相談してみるのが良いでしょう。症状を聞いて、必要であれば適切な専門科を紹介してくれることもあります。また、最近ではオンライン診療を行っているクリニックもあり、デリケートな相談をしやすい場合もあります。ただし、陰部のしこりは視診や触診が必須の場合が多いため、最終的には対面診療が必要になることが多いです。

検査と診断の流れ

医療機関を受診すると、医師はしこりの原因を特定するためにいくつかのステップで診断を進めます。

  1. 問診: いつからしこりがあるか、痛みの有無、大きさや硬さの変化、かゆみや出血などの他の症状の有無、過去の病歴、アレルギー、服用中の薬、性行為の経験などについて詳しく聞かれます。デリケートな内容も含まれますが、正確な診断のために正直に答えることが重要です。
  2. 視診・触診: 患部の状態を目で見て(視診)、触って(触診)確認します。しこりの位置、大きさ、形、硬さ、表面の状態、周囲の皮膚の状態などを詳しく調べます。鼠径部のリンパ節の腫れも確認することがあります。
  3. 必要に応じた検査: 問診と視診・触診の結果を踏まえ、必要に応じて以下のような検査が行われることがあります。
    • 細胞診: しこりの表面を軽く擦り取り、顕微鏡で細胞を調べる検査です。尖圭コンジローマやヘルペスウイルス感染などを調べるのに用いられることがあります。
    • 組織診(生検): しこりの一部を小さく切り取って採取し、病理組織学的に詳しく調べる検査です。悪性腫瘍の確定診断や、原因不明のしこりの診断に不可欠な検査です。局所麻酔を行い、メスやパンチなどで組織を採取します。
    • 細菌培養検査: しこりから膿や分泌物が出ている場合、それを採取して培養し、原因となっている細菌を特定する検査です。抗菌薬の種類を選択するのに役立ちます。
    • ウイルス検査: ヘルペスやHPV(ヒトパピローマウイルス)などのウイルス感染が疑われる場合に行われます。病変部を擦過したり、血液検査を行ったりします。
    • 血液検査: 梅毒などの性感染症の診断や、全身の炎症の程度などを調べるために行われることがあります。
    • 画像検査: しこりが大きい場合や、深部に及んでいる可能性がある場合、周囲への広がりを確認するために、超音波検査(エコー)やMRIなどの画像検査が行われることがあります。

これらの検査結果を総合的に判断して、しこりの正確な原因が診断されます。診断に基づいて、適切な治療法が提案されます。

陰部しこりの治療法

陰部のしこりの治療法は、その原因となる疾患によって大きく異なります。診断が確定すれば、医師からそれぞれの疾患に合った最適な治療法が提案されます。ここでは、主な疾患に対する一般的な治療法をご紹介します。

疾患別の主な治療方法

原因疾患 主な症状 治療方法(例)
バルトリン腺膿瘍 急激な腫れ、強い痛み、発熱 抗菌薬内服、切開・排膿(膿を出す)、必要に応じて造袋術(再発予防の手術)
バルトリン腺のう胞 痛みなし、腫れ(感染すると痛む) 小さい場合は経過観察、大きい場合や感染を繰り返す場合は造袋術や摘出術
毛嚢炎・せつ 赤いぶつぶつ、痛み、膿(せつはより大きい) 抗菌薬の塗り薬・飲み薬、必要に応じて切開・排膿(せつ)
陰部ヘルペス 水ぶくれ、潰瘍、強い痛み、発熱(初感染) 抗ウイルス薬の内服・塗り薬(ウイルスの増殖を抑える)
軟性下疳 痛みを伴う潰瘍 抗菌薬内服
伝染性軟属腫 光沢のある中央がへこんだイボ(多発性) 自然治癒することもあるが、液体窒素による凍結療法、ピンセットによる摘出、レーザー治療など
梅毒(初期硬結) 痛みのない硬いしこり、潰瘍 抗菌薬(主にペニシリン系)の注射または内服
粉瘤(アテローム) 痛みなしのドーム状しこり(炎症時は痛む) 炎症がない場合は経過観察、炎症がある場合は抗菌薬・切開、根本治療は外科的摘出術
尖圭コンジローマ 痛みなしのイボ状しこり(鶏冠状など) 塗り薬(イミキモド、ポドフィロトキシンなど)、液体窒素療法、電気メス・レーザーによる焼灼、外科的切除
軟性線維腫(スキンタグ) 痛みなしの柔らかい突起物 基本的に治療不要、気になる場合はハサミでの切除、電気メス・レーザーによる焼灼
尿道カルンクル 尿道口の赤い柔らかいしこり、排尿時痛、出血 外用薬(ステロイドなど)、電気メスやレーザーによる焼灼、外科的切除
外陰がん 硬いしこり、治りにくい潰瘍、かゆみ、出血(痛みがないことも多い) 手術(広範囲切除、リンパ節郭清)、放射線療法、化学療法(病期や組織型による)

治療法の選択は、疾患の種類、しこりの大きさや進行度、患者さんの全身状態、希望などを考慮して総合的に判断されます。自己判断での治療は危険ですので、必ず専門医の指示に従いましょう。特に性感染症の場合は、パートナーも同時に検査や治療が必要になることがありますので、必ず医師に相談してください。

陰部しこりの予防と日々のケア

陰部のしこりの原因となる疾患の中には、日頃のケアや生活習慣によってある程度予防できるものや、再発を防ぐことができるものがあります。ここでは、陰部の健康を保つための予防法と日々のケアについてご紹介します。

陰部を清潔に保つ方法

陰部を清潔に保つことは、細菌や真菌の繁殖を抑え、感染症や炎症によるしこりを予防する上で非常に重要です。しかし、洗いすぎは逆効果になることを覚えておきましょう。

  • 毎日洗浄する: シャワーやお風呂の際に、1日1回を目安に優しく洗浄しましょう。
  • デリケートゾーン用のソープまたはお湯で: 陰部の皮膚は他の部位よりも敏感で、常在菌のバランスが重要です。洗浄力が強すぎるボディソープは避け、デリケートゾーン用の弱酸性ソープや、お湯だけで優しく洗うのがおすすめです。ゴシゴシ擦らず、指の腹で撫でるように洗いましょう。
  • しっかりすすぐ: 洗浄成分が皮膚に残ると刺激になることがあるため、泡がなくなるまでしっかりと洗い流しましょう。
  • 清潔に乾燥させる: 洗浄後は、清潔な柔らかいタオルで優しく押さえるように水分を拭き取り、完全に乾燥させましょう。湿った状態は雑菌が繁殖しやすくなります。
  • 生理中のケア: 生理中はナプキンやタンポンの交換をこまめに行い、デリケートゾーン用ウェットシートなどを利用して清潔を保ちましょう。

摩擦や刺激を避ける

陰部の皮膚はデリケートなので、摩擦や刺激を避けることも大切です。

  • 通気性の良い下着を選ぶ: 合成繊維の下着は蒸れやすいため、吸湿性・通気性に優れた綿素材の下着を選ぶのがおすすめです。締め付けの強い下着やガードルなども、蒸れや摩擦の原因となるため、長時間の着用は避けましょう。
  • きつい衣類を避ける: ジーンズなどの締め付けの強い衣類も、陰部に摩擦や圧迫を与え、蒸れやすくなる原因となります。ゆったりとしたシルエットの衣類を選ぶようにしましょう。
  • ムダ毛処理に注意する: カミソリでの処理は皮膚を傷つけやすく、毛嚢炎の原因となることがあります。処理をする際は、清潔な道具を使い、肌を保護するシェービング剤などを使用し、毛の流れに沿って優しく剃りましょう。敏感肌の方は、電気シェーバーや脱毛クリーム、医療レーザー脱毛なども検討できます。
  • トイレットペーパーで強く擦らない: 排泄後は、ゴシゴシ擦らず、優しく拭き取りましょう。温水洗浄便座を使用する際は、水圧を弱めに設定し、洗浄後はしっかり乾燥させることが大切です。

安全な性行為の実践

性感染症によるしこりを予防するためには、安全な性行為を心がけることが最も重要です。

  • コンドームの正しい使用: 性行為の際にコンドームを正しく使用することは、梅毒、尖圭コンジローマ、ヘルペスなど、多くの性感染症の予防に有効です。
  • 不特定多数との性行為を避ける: 性行為のパートナーが多いほど、性感染症に感染するリスクは高まります。
  • 性感染症の検査: 定期的に性感染症の検査を受けることで、早期発見・早期治療につながり、パートナーへの感染拡大を防ぐことができます。特に新しいパートナーとの性行為の前には、検査を受けることを検討しましょう。

これらの予防策を実践することで、陰部のしこりの原因となる様々な疾患のリスクを減らすことができます。日頃から陰部の状態をチェックし、何か異常があれば早期に気づけるようにしておくことも大切です。

まとめ|陰部しこりは早期発見と専門医への相談が重要

陰部にしこりを見つけたとき、不安になるのは当然のことです。その原因は、一時的な炎症や良性の腫瘍、感染症、そして稀に悪性の腫瘍まで多岐にわたります。痛みを伴うか、痛みを伴わないか、できた部位、大きさ、硬さなど、しこりの特徴によって考えられる疾患は異なりますが、素人判断で原因を特定することは困難であり、非常に危険です。

痛みがある場合は、バルトリン腺膿瘍や毛嚢炎、陰部ヘルペスなどの感染症が強く疑われ、炎症を抑えたり膿を出したりといった早期の治療が必要です。痛みがなくても、粉瘤、尖圭コンジローマ、軟性線維腫などの良性の疾患のほか、稀ではありますが外陰がんのような悪性の可能性もゼロではありません。特に、硬いしこり、急に大きくなるしこり、ただれたり出血したりするしこりは、痛みの有無に関わらず速やかに医療機関を受診すべきサインです。

陰部のしこりは、放置することで症状が悪化したり、感染が広がったり、診断や治療が遅れたりするリスクがあります。特に悪性腫瘍の場合、早期発見と早期治療がその後の経過を大きく左右します。自分でしこりを潰したり、市販薬を自己判断で使用したりする行為は、絶対に避けましょう。

陰部のしこりについて相談する際は、女性は婦人科、男性は泌尿器科をまず受診するのが適切です。皮膚科や性感染症科でも対応可能な場合があります。医療機関では、問診、視診、触診に加え、必要に応じて細胞診、組織診、細菌検査、ウイルス検査などが行われ、しこりの正確な原因が診断されます。診断に基づき、適切な治療法が提案されます。

日頃から陰部を清潔に保ち、摩擦や刺激を避け、安全な性行為を心がけることは、しこりの予防や再発防止につながります。

もし陰部に気になるしこりを見つけたら、一人で悩まず、この記事で得た情報を参考に、まずは落ち着いて患部の状態を観察し、決して自己判断で対処せず、できるだけ早く専門医に相談するようにしましょう。早期の受診が、あなたの健康を守るために最も大切な行動です。

免責事項

この記事で提供する情報は、陰部のしこりに関する一般的な知識を解説するためのものであり、医療行為や医師による診断、治療の代替となるものではありません。個々の症状や状態は異なり、診断や治療には専門的な知識が必要です。陰部にしこりを見つけた場合は、必ず医療機関を受診し、医師の診断と指導を受けてください。本記事の情報に基づいて行った行為によって生じたいかなる結果についても、当方は一切の責任を負いません。

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