飲む日焼け止めの効果と副作用|後悔しない選び方と人気おすすめランキング

汗ばむ季節、日焼け止めのベタつきや、こまめな塗り直しが面倒に感じていませんか?「うっかり塗り忘れた首の後ろだけ焼けてしまった」「目や頭皮など、日焼け止めを塗れない部分の紫外線ダメージが心配」そんな悩みを抱える方は少なくないでしょう。

近年、新しい紫外線対策の選択肢として注目を集めているのが「飲む日焼け止め」です。サプリメントのように手軽に摂取でき、身体の内側から紫外線ダメージをケアするというコンセプトは、多くの人の関心を引いています。

しかし、その一方で「本当に効果があるの?」「副作用はないの?」といった疑問や不安の声も聞かれます。

この記事では、医療ライターの視点から、飲む日焼け止めの効果の仕組み、代表的な成分、安全性について科学的根拠を交えながら徹底解説します。さらに、後悔しないための選び方から、おすすめの製品、効果を最大化する正しい使い方まで、あなたが知りたい情報を網羅しました。

この記事を最後まで読めば、飲む日焼け止めに関する正しい知識が身につき、ご自身のライフスタイルや肌悩みに最適な製品を見つけることができるはずです。さあ、内側と外側からのダブルブロックで、隙のない紫外線対策を始めましょう。

目次

飲む日焼け止めの効果とメカニズム|代表的な有効成分を解説

「飲む日焼け止め」と聞くと、まるで魔法のように紫外線を完全にシャットアウトしてくれるアイテムを想像するかもしれません。しかし、その役割を正しく理解することが、効果的な紫外線対策の第一歩です。

「飲む日焼け止め」は塗るタイプと併用が基本

まず最も重要な点として、飲む日焼け止めは、塗る日焼け止めの代わりになるものではありません。

塗る日焼け止めが肌の表面で紫外線を物理的にブロックする「盾(バリア)」の役割を果たすのに対し、飲む日焼け止めは、紫外線によって体内で発生するダメージを内側から軽減・修復する「サポーター」の役割を担います。

種類 主な役割 メカニズム
塗る日焼け止め 紫外線の物理的ブロック(防御) 紫外線散乱剤や吸収剤が肌表面で紫外線をカット
飲む日焼け止め 紫外線ダメージの軽減(内側からのケア) 抗酸化作用・抗炎症作用で細胞レベルのダメージを抑制

つまり、完璧な紫外線対策を目指すなら、塗る日焼け止めで外側を守り、飲む日焼け止めで内側からケアする、この「併用」が絶対的な基本となるのです。飲む日焼け止めは、塗りムラができてしまった部分や、日焼け止めを塗りにくい目・頭皮などをカバーする「お守り」のような存在と考えると良いでしょう。

飲む日焼け止めの効果とメカニズム|代表的な有効成分を解説

では、飲む日焼け止めは、具体的にどのような仕組みで私たちの肌を紫外線ダメージから守ってくれるのでしょうか。その鍵を握るのが「抗酸化作用」と、製品に配合されている「有効成分」です。

なぜ飲んで紫外線対策ができるのか?その仕組み

飲む日焼け止めは医薬品ではなく、抗酸化作用などを持つ成分を配合した「健康食品(サプリメント)」に分類されます。その効果の根幹にあるのは、以下の2つの作用です。

抗酸化作用による紫外線ダメージの軽減

私たちが紫外線を浴びると、皮膚の細胞内では「活性酸素」という物質が大量に発生します。この活性酸素は非常に反応性が高く、細胞のDNAを傷つけたり、肌のハリや弾力を保つコラーゲン・エラスチンを破壊したりします。これが、シミやシワ、たるみの原因となる「光老化」の正体です。

飲む日焼け止めに含まれるポリフェノールなどの成分は、この活性酸素を無力化する「抗酸化作用」を持っています。摂取された成分が血流に乗って全身の皮膚細胞へ届けられ、活性酸素によるダメージから細胞を守ることで、将来的な光老化の進行を予防する効果が期待できます。

メラニン生成・炎症の抑制

強い紫外線を浴びた後に肌が赤くヒリヒリするのは、皮膚が炎症を起こしている状態(サンバーン)です。この炎症反応は、シミの原因となるメラニンを作る細胞「メラノサイト」を活性化させる引き金にもなります。

飲む日焼け止めに含まれる特定の成分には、この紫外線による炎症反応を穏やかにする「抗炎症作用」が報告されています。炎症を早期に鎮めることで、日焼けによる赤みを軽減し、シミやくすみの原因となる過剰なメラニン生成を間接的に抑えるサポートをしてくれるのです。

代表的な有効成分とその働き

飲む日焼け止めの効果は、配合されている主成分によって大きく左右されます。数ある成分の中でも、特に多くの製品で採用され、科学的な研究が進んでいるのが「ニュートロックスサン®」と「フェーンブロック®」です。

ニュートロックスサン® (NutroxSun®)

スペインのモンテローダ社が開発した、シトラス果実とローズマリー葉から抽出される天然由来のポリフェノール成分です。10年以上の研究開発を経て生まれました。

  • 特徴: 継続的に摂取することで、紫外線に対する肌の防御力を内側から高めることが期待されています。
  • 研究データ: 摂取によって紫外線への耐性を示す指標「MED(最小紅斑量)」が上昇したというデータや、肌の弾力性改善、シワの深さの減少を示唆する研究結果が報告されています。
  • 推奨量: 研究で効果が確認されているのは1日あたり250mgの摂取です。製品を選ぶ際は、この含有量を一つの基準にすると良いでしょう。
  • ポイント: 即効性を求めるよりは、毎日コツコツ続けることで効果を発揮するタイプの成分です。

参考情報: NutroxSun® 公式ウェブサイト(英語) – https://www.nutroxsun.com/

フェーンブロック® (Fernblock®)

中央アメリカに自生するシダ植物の一種(*Polypodium leucotomos*)から抽出される成分です。20年以上にわたる研究実績があり、世界中の皮膚科領域で利用されています。

  • 特徴: 抗酸化作用や抗炎症作用に加え、紫外線による皮膚の免疫機能低下を防ぐ働きや、細胞のDNAを保護する作用が報告されています。
  • 研究データ: ランゲルハンス細胞(皮膚の免疫を司る細胞)を紫外線ダメージから保護する働きが特徴的です。また、日焼けによる赤みを抑制する効果も示されています。
  • 推奨量: 製品によって異なりますが、レジャーなど強い紫外線を浴びる際には480mg程度の摂取が推奨されることもあります。
  • ポイント: 比較的早く効果が現れるとされ、外出の30分~1時間前の摂取を推奨する製品が多いのが特徴です。

参考情報: Cantabria Labs 公式ウェブサイト(英語) – https://www.cantabrialabs.com/en/ingredients/fernblock/

その他注目の美容サポート成分

主要成分に加えて、以下のような美容成分が配合されている製品は、紫外線対策と同時に総合的な美肌ケアが期待できます。

  • L-シスチン: メラニンの生成を抑制し、肌のターンオーバーをサポート。シミ対策として医薬品にも配合される成分。
  • ビタミンC: 強力な抗酸化作用に加え、メラニンの生成を抑制し、コラーゲンの生成を助ける万能ビタミン。
  • リコピン、アスタキサンチン: トマトやエビ・カニなどに含まれるカロテノイドの一種。非常に高い抗酸化力を持つことで知られます。
  • セラミド、ヒアルロン酸: 肌のバリア機能をサポートし、潤いを保つ保湿成分。紫外線による乾燥が気になる方におすすめです。

【安全性】飲む日焼け止めの副作用やリスクはある?

手軽に始められるインナーケアだからこそ、安全性は最も気になるポイントです。ここでは、副作用や使用上の注意点について詳しく解説します。

基本的な安全性と健康食品としての位置づけ

日本国内で販売されている飲む日焼け止めは、病気の治療を目的とする「医薬品」ではなく、「健康食品(サプリメント)」に分類されます。そのため、医薬品のような強い作用や重篤な副作用は基本的にありません。

ただし、「健康食品」だからといって、どのような製品でも安心というわけではありません。安全性を重視するなら、以下の点を確認しましょう。

  • GMP認定工場での製造: GMP(Good Manufacturing Practice)とは、原材料の受け入れから製造、出荷まで全ての過程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるようにするための製造工程管理基準です。この認定を受けた工場で製造されている製品は、品質管理の信頼性が高いと言えます。
  • 機能性表示食品: 後述しますが、科学的根拠に基づいた機能性を消費者庁に届け出ている食品です。安全性に関する情報も届け出事項に含まれており、信頼性の一つの指標となります。

考えられる副作用とアレルギー反応

重篤な副作用の報告はほとんどありませんが、体質や体調によっては、以下のような症状が現れる可能性があります。

  • 消化器系の症状: 胃の不快感、吐き気、下痢、便秘など。空腹時の摂取を避け、食後に飲むことで軽減される場合があります。
  • アレルギー反応: 主成分であるシトラス(柑橘類)、ローズマリー、シダ植物などにアレルギーがある方は注意が必要です。発疹、かゆみ、じんましんなどの症状が出た場合は、直ちに服用を中止し、医師に相談してください。

初めて飲む製品の場合は、パッケージに記載されているアレルギー表示を必ず確認しましょう。

妊娠中・授乳中など使用に注意が必要な人

以下の条件に当てはまる方は、自己判断での使用は絶対に避け、必ず事前にかかりつけの医師や薬剤師に相談してください。

  • 妊娠中・授乳中の方: 胎児や乳児に対する安全性が確立されていないため、使用は避けるのが原則です。
  • 特定の持病がある方: 特に自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなど)や、光線過敏症に関連する疾患をお持ちの方は、症状に影響を与える可能性が否定できません。
  • 医薬品を服用中の方: 薬との相互作用(飲み合わせ)が起こる可能性があります。
  • お子様: 小児に対する安全性は確認されていません。製品に対象年齢の記載がない限り、使用は控えるべきです。

後悔しない!飲む日焼け止めの選び方5つのステップ

数多くの製品の中から、自分にぴったりの「飲む日焼け止め」を見つけるための5つのステップをご紹介します。この手順に沿って検討すれば、きっと後悔のない選択ができるはずです。

ステップ1:主要成分(ニュートロックスサン®・フェーンブロック®)とその含有量で選ぶ

最も重要なのは、効果の要となる主要成分です。まずは、「継続型」のニュートロックスサン®か、「速攻型」も期待できるフェーンブロック®か、どちらのタイプが自分のライフスタイルに合っているかを考えましょう。

  • 毎日コツコツケアしたい、肌質から改善したい → ニュートロックスサン®配合製品
  • レジャーやイベントなど、必要な時に集中ケアしたい → フェーンブロック®配合製品

そして、必ず含有量を確認してください。特にニュートロックスサン®の場合、推奨量である250mg/日が配合されているかは大きな選択基準になります。安価な製品の中には、有効成分がごく少量しか含まれていないケースもあるため注意が必要です。

ステップ2:目的(紫外線対策+α)に合った成分配合で選ぶ

紫外線対策は基本として、さらにどんな「プラスアルファ」を求めるかで、選ぶべき製品は変わってきます。


《目的別選び方シナリオ》

【ケース1:シミ・くすみが気になるAさん(35歳・事務職)】
「最近、頬のシミが濃くなってきた気がする。美白ケアも同時にしたい…」

  • Aさんにおすすめの選び方:
    • 主要成分: ニュートロックスサン®(毎日継続して肌の土台を整える)
    • +α成分: L-シスチンビタミンC、ハトムギエキスなど、メラニン生成を抑えたり、肌のターンオーバーを促したりする成分が豊富な製品を選ぶ。

【ケース2:肌の乾燥と日焼けが気になるBさん(28歳・アウトドア好き)】
「週末はキャンプやフェスによく行く。日焼けも気になるけど、エアコンと紫外線のせいで肌が乾燥しやすいのが悩み…」

  • Bさんにおすすめの選び方:
    • 主要成分: フェーンブロック®(レジャー前に飲んで集中ガード)
    • +α成分: セラミドヒアルロン酸コラーゲンなど、肌の潤いを保ち、バリア機能をサポートする保湿成分が配合された製品を選ぶ。

このように、ご自身の肌悩みに合ったサポート成分が含まれているかを確認することで、満足度は格段にアップします。

ステップ3:信頼性(機能性表示食品・クリニック専売品)で選ぶ

サプリメント選びで不安を感じる方は、「信頼性」を基準にしましょう。主な指標は2つです。

  1. 機能性表示食品:
    事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出がされた食品です。「紫外線刺激から肌を保護するのを助ける」「肌の潤いを守るのを助ける」といった具体的な機能がパッケージに記載されています。国が有効性や安全性を個別に審査した「特定保健用食品(トクホ)」とは異なりますが、一定の科学的根拠と安全性が担保されていると判断できます。

参考: 消費者庁 機能性表示食品に関する情報 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/functional_foods/

  1. クリニック専売品:
    美容皮膚科や美容外科などの医療機関でのみ取り扱われている製品です。医師がその効果や安全性、品質を吟味した上で採用しているため、非常に信頼性が高い選択肢と言えます。

 

ステップ4:続けやすさ(価格・形状)で選ぶ

飲む日焼け止めは、継続してこそ意味があります。無理なく続けられるかどうかは、非常に重要な選択基準です。

  • 価格: 1箱あたりの価格だけでなく、1日あたりのコストを計算して比較しましょう。高価な製品でも、1日あたりに換算すると意外と手頃な場合もあります。
  • 形状・飲みやすさ: 毎日飲むものだからこそ、ストレスなく摂取できることが大切です。

《多くの方が見落としがちなポイント》

製品を選ぶ際、成分や価格に目が行きがちですが、「1日の摂取目安量(回数・粒数)」と「粒の大きさ」は意外な盲点です。
「1日1粒でOK」の製品もあれば、「1日2回、各2粒」といった製品もあります。また、海外製のサプリメントは粒が大きい傾向があり、人によっては飲みにくさを感じるかもしれません。
購入前に公式サイトやレビューでこれらの情報を確認し、「これなら毎日続けられそう」と思えるものを選ぶことが、挫折しないための秘訣です。


ステップ5:購入場所(市販・クリニック)で選ぶ

最後に、どこで購入するかを決めましょう。それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

購入場所 メリット デメリット
市販
(ドラッグストア,通販)
・手軽に購入できる
・価格帯が幅広い
・種類が豊富
・玉石混交で選びにくい
・専門的なアドバイスは得にくい
クリニック
(美容皮膚科など)
・医師が選定しており信頼性が高い
・専門的なアドバイスを受けられる
・自分に合った製品を提案してもらえる
・通院の手間がかかる
・市販品より高価な傾向がある
・診察料が別途かかる場合がある

手軽に試したい方は市販品から、確実な効果と安心感を求める方はクリニックで相談してみるのが良いでしょう。

【2024年最新】飲む日焼け止めおすすめ人気ランキング

ここまでの選び方の5ステップを踏まえ、医師の視点からも推奨できる製品を「クリニック専売品」「市販・ドラッグストア」「コスパ重視」の3つのカテゴリに分けてご紹介します。

ランキングの選定基準

当ランキングは、以下の5つの客観的な基準を総合的に評価して選定しています。

  • 有効成分の質と量: ニュートロックスサン®︎やフェーンブロック®︎などの主要成分が推奨量配合されているか。
  • 信頼性と安全性: 機能性表示食品であるか、クリニックでの採用実績、GMP認定工場での製造など。
  • 続けやすさ(コスト): 1日あたりの価格が適正であるか。
  • プラスαの美容成分: 紫外線対策以外の付加価値があるか。
  • 利用者の評価: 実際の利用者の口コミや評判が良いか。

【クリニック専売品】医師も推奨する高信頼性モデル

医療機関で取り扱われているため、品質やエビデンスを重視する方に最適です。

[商品名プレースホルダ1:U・Vlock(ユーブロック)など]

  • 特徴: ニュートロックスサン®を推奨量250mg配合。その他、ビタミンC、ビタミンD、葛花抽出物、シルクペプチド、白キクラゲエキスなどをバランス良く配合し、総合的な美肌・健康をサポートします。1日1粒で続けやすい点も魅力です。多くの美容クリニックで採用されています。

[商品名プレースホルダ2:ヘリオケア ウルトラDなど]

  • 特徴: フェーンブロック®を主成分とし、世界80カ国以上の医療機関で処方されている信頼性の高い製品。ビタミンD、ビタミンC、ビタミンE、ルテインなども配合。特にレジャーや屋外でのスポーツなど、強い紫外線を浴びるシーンでの使用におすすめです。

【市販・ドラッグストア】手軽に始められる人気モデル

ドラッグストアやオンラインで手軽に購入でき、初めての方でも試しやすい製品です。

[商品名プレースホルダ3:ロート製薬 ヘリオホワイトなど]

  • 特徴: フェーンブロック®を配合した機能性表示食品。「紫外線刺激から肌を保護するのを助ける機能」と「肌の潤いを守るのを助ける機能」の2つの機能性が報告されています。ハトムギエキスやビタミンB6、ビタミンB2も配合。大手製薬会社が開発している安心感があります。

[商品名プレースホルダ4:ファイン ひとみの恵ルテイン40+紫外線対策など]

  • 特徴: 「見る健康」をサポートするルテインと、「光刺激から肌を保護する」アスタキサンチンを配合した機能性表示食品。紫外線だけでなく、PCやスマホのブルーライト対策もしたい方におすすめ。ドラッグストアでの取り扱いも多く、入手しやすいのがポイントです。

【コスパ重視】続けやすい価格帯のモデル

毎日続けることを考えると、コストパフォーマンスは重要です。無理なく続けられる価格帯の製品を厳選しました。

[商品名プレースホルダ5:インナーパラソル16200 for UVなど]

  • 特徴: ニュートロックスサン®︎を推奨量の250mg高配合しているのが最大の特長。さらに、パイナップル由来のブライトニングパイン®︎や、キノコ由来の稀少成分であるエルゴチオネインを含有したシールドエキス®︎などを配合。コストを抑えつつも、成分にこだわりたい方におすすめです。

[商品名プレースホルダ6:シードコムス WHITE PUREなど]

  • 特徴: 圧倒的なコストパフォーマンスが魅力。ニュートロックスサン®︎のほか、ザクロエキス、植物プラセンタ、リコピンなどを配合。主要成分の含有量は高価格帯の製品には及びませんが、「まずは飲む日焼け止めを試してみたい」という入門用として最適です。

効果を最大化する飲む日焼け止めの正しい使い方

せっかく飲む日焼け止めを取り入れるなら、その効果を最大限に引き出したいものです。ここでは、効果的な使い方と重要な注意点を3つのヒントとしてご紹介します。

ヒント1:ベストな飲むタイミングを見極める

製品によって推奨されるタイミングは異なりますが、一般的には、活動を開始する朝、外出の30分~1時間前に飲むのが効果的とされています。

  • ニュートロックスサン®配合タイプ: 継続することで効果が高まるため、毎日決まった時間に飲む習慣をつけることが最も重要です。飲み忘れを防ぐために「朝食後」など、生活のルーティンに組み込むと良いでしょう。
  • フェーンブロック®配合タイプ: 即効性も期待できるため、特に紫外線を浴びる30分前の摂取が推奨されます。

いずれの場合も、必ず製品のパッケージに記載されている用法・用量を守ってください。

ヒント2:「3ヶ月」を一つの目安に継続する

飲む日焼け止めの効果の現れ方には個人差があります。日焼けによる赤みが軽減されるといった変化は比較的早く感じられることもありますが、シミやシワの予防といった根本的な肌質の変化を期待するなら、最低でも3ヶ月以上の継続を目指しましょう。

肌は一定の周期(約28日~)で生まれ変わります(ターンオーバー)。成分の効果が蓄積され、肌質の変化として実感できるようになるには、ある程度の時間が必要です。すぐに効果が出ないと諦めず、根気強く続けることが美肌への近道です。

ヒント3:【意外な盲点】「守り(塗る)」と「内側からのケア(飲む)」の相乗効果を意識する

これまで何度も強調してきましたが、これが最も重要なポイントです。飲む日焼け止めを「塗る日焼け止めのサボりアイテム」と考えてはいけません。

塗る日焼け止めは、紫外線を物理的にブロックする「防御(ディフェンス)」です。
飲む日焼け止めは、防御をすり抜けてきたダメージを修復・軽減する「内側からのケア(インナーケア)」です。

この2つが揃って初めて、鉄壁の紫外線対策が完成します。

  • 塗りムラ・塗り忘れをカバー: どれだけ丁寧に塗っても、塗りムラや塗り忘れは起こりがちです。また、汗や摩擦で日焼け止めは落ちてしまいます。飲む日焼け止めは、そうした「隙」を内側からカバーしてくれます。
  • 全身をケア: 日焼け止めを塗りにくい頭皮や唇、目の粘膜も紫外線ダメージを受けています。飲む日焼け止めは、血流に乗って全身に成分を届けるため、これらの部分のケアにも繋がります。

この「相乗効果」を意識することで、飲む日焼け止めの価値は格段に高まります。

飲む日焼け止めに関するよくある質問(Q&A)

最後に、患者さんや相談者の方からよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 本当に日焼けしなくなるのですか?

A1. いいえ、飲む日焼け止めだけで「全く日焼けしなくなる」わけではありません。

飲む日焼け止めの役割は、紫外線を100%カットすることではなく、紫外線によって引き起こされる肌の赤み(サンバーン)や、将来的なシミ・シワの原因となる酸化ストレスや炎症を「軽減する」ことです。あくまでダメージを和らげるための「サポーター」です。日焼けを防ぐためには、必ずSPF/PA値の表示がある塗る日焼け止めを主役として使用してください。

Q2. どれくらいの期間飲み続ければいいですか?

A2. 紫外線ダメージは一年中降り注いでいるため、通年での継続使用が最も理想的です。

特に、ニュートロックスサン®のような継続摂取で効果が高まる成分の場合は、年間を通して飲むことで、紫外線に負けない強い肌の土台を作ることができます。

もし通年での使用が難しい場合でも、紫外線量が増え始める3月頃から、ピークを過ぎる9月~10月頃までの期間だけでも続ける価値は十分にあります。ご自身のライフスタイルや予算に合わせて、無理のない範囲で継続することが大切です。

Q3. 副作用で白髪が増えるという噂は本当ですか?

A3. 「飲む日焼け止めで白髪が増える」という噂に、医学的・科学的な根拠は一切ありません。

この噂は、一部の製品に含まれる美白成分「L-シスチン」がメラニンの生成を抑制することから、「髪の毛のメラニン(黒い色素)も減ってしまうのでは?」という連想から生まれたものと考えられます。しかし、サプリメントとして摂取する程度のL-シスチンが、毛髪の色に影響を与えるということを裏付けるデータは存在しません。L-シスチンは体内でアミノ酸として代謝される安全性の高い成分ですので、安心してご使用ください。

Q4. 男性が使用しても効果はありますか?

A4. はい、男性が使用しても女性と全く同様の効果が期待できます。

紫外線を浴びて活性酸素が発生し、肌がダメージを受けるという光老化のメカニズムに、性別による違いはありません。むしろ、男性は皮脂が多く日焼け止めのベタつきを嫌う傾向があったり、メイクで肌をカバーする習慣がなかったりするため、手軽にケアできる飲む日焼け止めは非常に有用な選択肢です。ゴルフやランニング、外回り営業など、屋外での活動が多い男性にこそ、積極的に取り入れていただきたい紫外線対策です。

まとめ:飲む日焼け止めを賢く活用し、隙のない紫外線対策を

今回は、飲む日焼け止めについて、その効果の仕組みから成分、安全性、選び方、正しい使い方までを網羅的に解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

  • 飲む日焼け止めは「塗る日焼け止め」との併用が絶対条件。
  • 効果の鍵は「抗酸化作用」と「抗炎症作用」による内側からのダメージケア。
  • 「ニュートロックスサン®」「フェーンブロック®」などの主要成分とその含有量に注目する。
  • 自分の肌悩みや目的に合った+αの美容成分で選ぶと満足度が上がる。
  • 効果を実感するには、最低でも3ヶ月以上の継続が推奨される。

飲む日焼け止めは、あなたの紫外線対策をこれまで以上に強力で隙のないものにしてくれる、頼もしいサポーターです。しかし、魔法の薬ではありません。その役割を正しく理解し、ご自身のライフスタイルに合わせて賢く取り入れることが何よりも大切です。

この記事が、あなたの製品選びの一助となれば幸いです。もし、どの製品が良いか迷う場合や、ご自身の肌状態について不安な点がある場合は、必ず皮膚科専門医などの専門家に相談してください。

内側と外側からのパーフェクトなケアで、健やかで美しい肌を未来まで守り抜きましょう。


免責事項
本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。サプリメントの使用に関しては、ご自身の健康状態やアレルギーなどを考慮し、必要に応じて医師や薬剤師にご相談の上、自己の責任においてご判断ください。

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