飲み込むと喉が痛い」原因は?つらい痛みの対処法・治し方

飲み込むと喉が痛い、つばを飲み込むだけでもツラい…そんな経験は誰にでもあるかもしれません。喉の痛みは風邪の代表的な症状の一つですが、それ以外にも様々な原因が考えられます。時に重篤な病気が隠れている場合もあり、安易に自己判断せず、適切な対処を行うことが重要です。

この記事では、耳鼻咽喉科医の視点から、飲み込む時の喉の痛みの原因として考えられる病気や、ご自宅でできる対処法、そして「こんな症状なら病院へ!」という受診の目安について詳しく解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら、読み進めてみてください。

目次

飲み込むと喉が痛い、よくある原因とは?

飲み込む時に喉が痛む症状は、「嚥下時痛(えんげじつう)」と呼ばれます。これは、食べ物や飲み物、または唾液を飲み込む際に、喉の粘膜や周囲の組織に炎症や刺激があるために起こります。喉の痛み全体で最も多い原因は、ウイルスや細菌による感染性の炎症です。

風邪や急性咽頭炎による炎症

いわゆる「風邪」の初期症状として、喉の痛みを感じることは非常に多いです。医学的には「急性咽頭炎」と呼ばれ、喉の奥にある咽頭(いんとう)という部分が炎症を起こしている状態です。

原因のほとんどはライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなどのウイルス感染です。ウイルスが喉の粘膜に付着して増殖し、免疫反応として炎症が起こることで、赤み、腫れ、そして飲み込む時の痛みを引き起こします。痛みは比較的軽く、イガイガとした感じから始まることが多いですが、進行するとツバを飲むだけでも痛くなることもあります。通常は発熱、鼻水、咳などの他の風邪症状も伴いますが、喉の痛みだけが先行することもあります。

扁桃炎による炎症

扁桃(へんとう)は、喉の奥の左右にあるリンパ組織の塊です。正式には口蓋扁桃(こうがいへんとう)と呼ばれます。扁桃は、体内に侵入しようとするウイルスや細菌をブロックする免疫器官の一つですが、ここにウイルスや細菌が感染して炎症を起こすのが「扁桃炎」です。

特に細菌感染(溶連菌など)による扁桃炎は、痛みが非常に強いのが特徴です。「ナイフで刺されるような痛み」と表現される方もいるほど、激しい嚥下時痛を伴います。高熱(38℃〜40℃)が出ることが多く、扁桃が赤く腫れ上がり、白い膿のようなものが付着する(白苔:はくたい)こともあります。強い全身倦怠感を伴うこともあります。扁桃炎は再発しやすく、繰り返す場合は慢性扁桃炎となり、日常生活に支障をきたすこともあります。

喉の乾燥や刺激

感染による炎症だけでなく、物理的な刺激や乾燥も飲み込む時の喉の痛みの原因となります。

空気が乾燥していると、喉の粘膜も乾燥しやすくなります。乾燥した粘膜はバリア機能が低下し、外部からの刺激(ウイルス、細菌、ほこりなど)に対して弱くなり、炎症を起こしやすくなります。特に冬場やエアコンの効いた室内では注意が必要です。

また、声の出しすぎや長時間話し続けること、喫煙、アルコールの過剰摂取、唐辛子などの刺激物の摂取も、喉の粘膜に直接的な刺激を与え、炎症や痛みを引き起こすことがあります。特に、慢性的に喉を酷使したり刺激を与えたりしていると、炎症が長引き、痛みが続くことがあります。

飲み込むと喉が片側だけ痛い(左だけ/右だけ)原因は?

喉の痛みが左右どちらか一方に偏って現れる場合、「片側性喉頭痛」と呼ばれます。両側に起こる炎症に比べて、片側だけの痛みが強い場合は、特定の病気が隠れている可能性があります。

片側性喉頭痛の原因となる病気

片側性の強い喉の痛みがある場合、単なる風邪や扁桃炎よりも注意が必要な病気がいくつか考えられます。

扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍

これは、先ほど解説した扁桃炎がさらに進行し、扁桃の周囲の組織にまで炎症が広がった状態です。特に片側の扁桃の周りに炎症が強く起こり、膿が溜まることもあります(扁桃周囲膿瘍)。

症状は非常に強く、片側の喉の激しい痛み、飲み込む時の痛みがピークに達し、唾液を飲み込むことすら困難になります。炎症側の首のリンパ節が腫れて痛むこともあります。また、口を大きく開けることができなくなる(開口障害)や、声がこもるような話し方になることも特徴的です。扁桃周囲膿瘍は、放置すると炎症がさらに広がり、呼吸困難などを引き起こす可能性があるため、緊急性の高い病気です。片側だけの喉の痛みが非常に強い場合は、この病気を疑ってすぐに医療機関を受診することが重要です。

その他(茎状突起過長症など)

片側性の喉の痛みは、比較的まれな原因によって引き起こされることもあります。その一つに「茎状突起過長症(けいじょうとっきかちょうしょう)」があります。

茎状突起は、耳の下あたりの頭蓋骨から伸びる細長い突起です。通常は短いのですが、これが異常に長い場合、嚥下時などに周囲の神経や血管を圧迫し、片側の喉や耳の下、顎にかけて痛みを引き起こすことがあります。特に飲み込む動作によって痛みが増強するのが特徴です。

他にも、片側の喉や舌の根元、扁桃などにできる腫瘍(良性・悪性問わず)や、ウイルス感染による潰瘍(口内炎のようなもの)が片側にできた場合も、飲み込む時に片側だけ痛む原因となり得ます。これらの病気は専門的な検査が必要となるため、片側性の喉の痛みが続く場合や、他の症状(しこり、出血など)を伴う場合は、耳鼻咽喉科での詳しい診察が必要です。

飲み込むと喉が痛いのに熱はないのはなぜ?

喉の痛みの原因として最も一般的なのは感染性の炎症ですが、発熱を伴わないケースも少なくありません。熱がないからといって軽視せず、他の原因も考慮する必要があります。

アレルギー性咽喉頭炎

アレルギー体質の方や、特定の季節にのみ喉の症状が現れる場合、アレルギーが原因となっている可能性があります。花粉、ハウスダスト、ダニ、カビなどのアレルゲンを吸い込むことで、喉の粘膜にアレルギー反応が起こり、炎症が生じます。

アレルギーによる喉の痛みは、イガイガとしたかゆみや軽い痛みが特徴で、ヒリヒリしたり、異物感が伴うこともあります。風邪のように高熱が出ることはほとんどなく、鼻水やくしゃみ、目の痒みなどを伴うことが多いです。特に花粉症の時期に喉の不調を感じる場合は、アレルギー性咽喉頭炎の可能性が高いでしょう。抗アレルギー薬の内服や点鼻薬、点眼薬などで症状が改善することがあります。

逆流性食道炎

胃の内容物(胃酸など)が食道を通って喉や口まで逆流することで、喉の粘膜に炎症を起こし、痛みや違和感を引き起こす病気です。これは感染症ではないため、発熱は伴いません。

逆流性食道炎による喉の症状は、「酸っぱいものが上がってくる感じ(呑酸)」、「胸やけ」といった典型的な症状と一緒に現れることもありますが、喉の痛み、イガイガ感、声枯れ、慢性的な咳などが主な症状となることもあります。特に食後や横になった時に症状が悪化しやすい傾向があります。胃酸は非常に強力なので、繰り返し喉に触れることで粘膜が傷つき、慢性的な痛みの原因となります。生活習慣の改善や胃酸を抑える薬(プロトンポンプインヒビターなど)で治療が行われます。

ストレスや心因性によるもの

検査をしても特に異常が見つからないにも関わらず、飲み込む時の喉の痛みや違和感が続く場合、ストレスや心理的な要因が関与している可能性があります。

精神的なストレスや過労は、自律神経のバランスを乱します。自律神経は、体の様々な機能をコントロールしており、唾液の分泌や喉の筋肉の働きにも影響を与えます。ストレスによって唾液の分泌が減ったり、喉の筋肉が緊張したりすることで、乾燥感や異物感、そして飲み込む時の痛みとして感じられることがあります。これは「ヒステリー球(咽喉頭異常感症)」と呼ばれる状態の一つで、多くの場合、発熱などの身体的な兆候は伴いません。痛みの感じ方や程度は個人差が大きく、心身のリラックスやストレスマネジメント、場合によっては心療内科での相談が必要になることもあります。

飲み込むと喉が痛い…もしかしてコロナ?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行以降、「喉が痛い」と感じると「もしかしてコロナでは?」と不安になる方も多いでしょう。確かに、コロナウイルス感染症の比較的初期の症状として、喉の痛みはよく見られます。

コロナウイルス感染症の喉の痛みの特徴

新型コロナウイルスの変異株によって、症状の出現頻度や特徴は変化してきていますが、多くの患者さんで喉の痛みが報告されています。初期の株では発熱や咳が中心でしたが、オミクロン株などでは比較的喉の痛みが強い傾向が見られました。

コロナによる喉の痛みは、軽いイガイガ感から、唾液を飲み込むのも辛いほどの激しい痛みまで、程度は様々です。発熱、咳、鼻水、倦怠感、頭痛、関節痛、味覚・嗅覚障害などを伴うことが多いですが、喉の痛みのみで他の症状があまりない、というケースもゼロではありません。喉の奥が赤く腫れたり、リンパ節が腫れたりすることもあります。

他のウイルス感染症との違い

インフルエンザウイルスやアデノウイルス、RSウイルスなど、他のウイルス感染症でも喉の痛みはよく起こります。これらのウイルス感染症と新型コロナウイルス感染症の症状は非常に似ていることが多く、症状だけでどちらの感染症かを断定することは困難です。

例えば、インフルエンザでも急な高熱と強い喉の痛みが現れますし、アデノウイルス感染症(プール熱など)でも高熱と扁桃炎、咽頭炎による強い痛みが特徴です。

現在では、インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行も懸念されており、どちらの感染症にかかっているかを正確に診断するためには、抗原検査やPCR検査などの検査が必要です。喉の痛みだけでなく、発熱や全身倦怠感などの症状がある場合は、医療機関に相談し、必要に応じて検査を受けることが推奨されます。

飲み込むと喉が痛い時の自宅での対処法

喉の痛みが比較的軽度で、すぐに医療機関を受診できない場合や、受診までの間の応急処置として、自宅でできるケアがあります。これらの対処法は、炎症を鎮め、痛みを和らげ、回復を助けることを目的としています。

喉の保湿・加湿

喉の粘膜を乾燥から守ることは、痛みを和らげ、回復を早めるために非常に重要です。

  • うがい: 水や生理食塩水、または市販のうがい薬でこまめにうがいをしましょう。喉についたウイルスや細菌を洗い流し、粘膜の乾燥を防ぐ効果があります。ただし、強い刺激のあるうがい薬の使いすぎは、かえって粘膜を傷つけることがあるため注意が必要です。
  • マスク着用: マスクを着用すると、自分の呼気によって喉や鼻の湿度を保つことができます。特に就寝時にマスクをつけると、朝起きた時の喉の痛みが軽減されることがあります。
  • 加湿: 部屋の湿度を適切に保つことも大切です。加湿器を使用したり、濡らしたタオルを室内に干したりすることで、空気の乾燥を防ぎましょう。湿度の目安は50〜60%程度です。
  • 水分補給: こまめに水分を摂ることで、喉の粘膜を潤すことができます。冷たい飲み物は刺激になる場合があるので、常温の水やお茶、白湯などがおすすめです。

痛みを和らげる方法

痛みが辛い場合は、以下のような方法で痛みを和らげることができます。

  • のど飴・トローチ: 舐めることで唾液の分泌を促進し、喉を潤します。また、炎症を抑える成分や殺菌成分が含まれているものもあります。
  • 刺激の少ない飲食物: 喉に刺激を与えないよう、柔らかく、味付けが薄いものを中心に摂りましょう。熱すぎるものや冷たすぎるもの、香辛料の多いもの、酸っぱいもの、固いものは避けましょう。温かいスープやおかゆ、ゼリー、プリンなどがおすすめです。
  • 十分な休息: 体力を回復させ、免疫力を高めるために十分な睡眠をとりましょう。体を休めることが、病気の回復には最も重要です。
  • 冷却: 炎症が強く熱感がある場合は、喉のあたりを冷たいタオルなどで冷やすと痛みが和らぐことがあります。冷たい飲み物(ただしゆっくりと)も一時的に痛みを軽減する効果があります。

避けるべきこと

喉の痛みを悪化させたり、回復を遅らせたりする可能性があるため、避けるべき習慣があります。

  • 喫煙・副流煙: タバコの煙は喉の粘膜に直接的なダメージを与え、炎症を悪化させます。回復が遅れるだけでなく、慢性の喉の病気の原因にもなります。喉が痛い時はもちろん、普段から禁煙を心がけましょう。
  • 飲酒: アルコールは喉の粘膜を刺激し、脱水も招くため、痛みを悪化させる可能性があります。また、アルコールは体の回復を妨げることもあります。
  • 大声で話す・歌う: 喉を酷使すると炎症が悪化します。できるだけ声を出さず、喉を休ませるようにしましょう。
  • 乾燥した環境に長時間いる: 加湿を心がけ、空気の乾燥を防ぎましょう。

つばを飲み込むのも痛い、こんな時は要注意!

喉の痛みが非常に強く、つばを飲み込むことすら困難な場合や、呼吸が苦しいといった症状を伴う場合は、緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。このような場合は、迷わず医療機関を受診する必要があります。

緊急性の高い喉の痛みとは?

以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診、または救急車を要請する必要があります。

  • 呼吸困難感がある、息苦しい
  • 息を吸うときにヒューヒュー、ゼーゼーといった音がする
  • 声が出せない、全く声が出ない(失声)
  • 口が大きく開けられない(開口障害)
  • 首の周りが急に腫れてきた、触ると硬い
  • 高熱(38.5℃以上)が続き、水分も摂れない
  • 痛みが急速に悪化している

特に呼吸に関わる症状は、生命に関わる危険性があるため、様子を見ずに直ちに受診してください。

急性喉頭蓋炎

緊急性の高い喉の痛みの代表的な病気の一つに、「急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)」があります。喉頭蓋は、食べ物や飲み物が気管に入らないように蓋をする役割を果たす組織です。

急性喉頭蓋炎は、この喉頭蓋が細菌感染などによって急激に炎症を起こし、大きく腫れ上がってしまう病気です。腫れた喉頭蓋が気道を塞いでしまうと、呼吸が困難になり、窒息の危険があります。

主な症状は、急激に発症する非常に強い喉の痛み(特に飲み込む時)、呼吸困難、息を吸う時のゼーゼー音、声の変化(こもった声、声が出ない)、発熱などです。横になるよりも座っている方が楽に呼吸できる(起坐呼吸)場合もあります。進行が非常に早く、数時間で危険な状態になることもあるため、「つばを飲み込むのも痛い」「息が苦しい」といった症状がある場合は、救急車を要請するなどして、すぐに医療機関を受診する必要があります。

飲み込むと喉が痛い、病院を受診する目安は?

喉の痛みの原因は様々であり、自宅でのケアで改善するものもあれば、医療機関での治療が必要なものもあります。どのような場合に病院を受診すべきか、その目安を知っておくことは大切です。

何日で治る?一般的な経過

風邪などによるウイルス性の急性咽頭炎の場合、症状のピークは発症から2〜3日目で、その後は徐々に改善し、1週間から10日程度で治癒することが多いです。扁桃炎の場合も、適切な治療を受ければ数日で症状が和らぎ、1週間〜10日程度で回復に向かいます。

ただし、これはあくまで一般的な経過です。細菌性の扁桃炎などは、抗生剤による治療が遅れると悪化したり長引いたりすることがあります。また、他の病気が原因の場合は、経過が異なります。

こんな症状があればすぐに受診

以下のような症状がある場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診しましょう。

症状の目安 考えられる状態・リスク
高熱(38.5℃以上)が続く 細菌感染の可能性(扁桃炎、扁桃周囲炎など)や、インフルエンザ、コロナなど他の感染症
痛みが非常に強く、水分も摂れない 扁桃周囲炎・膿瘍、重症の扁桃炎、急性喉頭蓋炎などの可能性
呼吸が苦しい、息を吸うと音がする 急性喉頭蓋炎など、気道が狭くなっている緊急性の高い状態
声が出しにくい、全く声が出ない 喉頭蓋炎や声帯の炎症など
口が大きく開けられない 扁桃周囲膿瘍の特徴的な症状
首の周りが腫れて痛む リンパ節の腫れや、扁桃周囲炎・膿瘍などの炎症の広がり
症状が改善せず、数日以上続く ウイルス性でない原因、慢性的な炎症、他の病気の可能性
症状が悪化している 病気が進行している可能性
片側だけの痛みが非常に強い 扁桃周囲炎・膿瘍やその他の片側性疾患の可能性
持病がある方 糖尿病、免疫抑制状態などの方は、感染症が悪化しやすいリスクがあるため早めの受診が推奨

これらの症状に一つでも当てはまる場合は、医療機関を受診することを強くお勧めします。特に「呼吸が苦しい」場合は、ためらわずに救急車を呼ぶことも考えてください。

何科を受診すべき?

喉の痛みの専門は、耳鼻咽喉科です。喉の奥の状態をカメラなどで詳しく診察したり、必要に応じて内視鏡検査や画像検査(レントゲン、CTなど)を行うことができます。扁桃炎や扁桃周囲炎、急性喉頭蓋炎などの診断・治療は耳鼻咽喉科の専門分野です。

発熱や全身の倦怠感など、風邪のような症状が中心で比較的軽症の場合は、まずは内科を受診しても良いでしょう。内科でも一般的な風邪やインフルエンザ、コロナなどの感染症の診断・治療が可能です。ただし、喉の痛みが主な症状で、詳細な観察や処置が必要な場合は、耳鼻咽喉科への受診を勧められることがあります。

迷う場合は、まずかかりつけ医や近くの医療機関に電話で相談してみるのも良いでしょう。夜間や休日に症状が悪化した場合は、救急外来や時間外診療に対応している病院を受診してください。

まとめ:飲み込むと喉が痛い症状でお悩みの方へ

飲み込む時の喉の痛みは、風邪をはじめとする様々な原因で起こり得ます。ほとんどの場合は適切なケアや治療で改善しますが、中には注意が必要な病気が隠れていることもあります。

喉の痛みの原因として多いのは、風邪や扁桃炎といった感染による炎症です。これらの場合は、安静にして自宅で保湿・加湿などのケアを行い、痛みが辛ければ市販薬を使用するのも有効です。しかし、痛みが非常に強い場合、特に片側だけの痛みが強い場合、発熱が高い場合、そして最も重要なのは「呼吸が苦しい」といった症状を伴う場合です。これらの症状がある場合は、扁桃周囲膿瘍や急性喉頭蓋炎といった、速やかな医療処置が必要な緊急性の高い病気の可能性があります。

また、熱がないからといって安心せず、アレルギーや逆流性食道炎、ストレスなども喉の痛みの原因となり得ます。症状が長引く場合や、いつもと違うと感じる場合は、一度専門家である耳鼻咽喉科医に相談することをおすすめします。

日頃から喉の乾燥に気をつけ、手洗いやうがいを習慣にし、喫煙や過度の飲酒を避けるといった生活習慣の改善も、喉の痛みを予防する上で重要です。

この記事の情報は一般的な解説であり、個々の症状に対する診断や治療を代替するものではありません。ご自身の症状に不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の判断を仰いでください。

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