ブライダルチェックは、結婚を控えたカップルが安心して新しい生活をスタートするために、互いの健康状態、特に妊娠や性感染症に関わる病気がないかを確認する検査です。しかし、「本当に必要？」「受けなくてもいいのでは？」と感じる方も少なくありません。費用がかかる、時間がない、健康に自信があるなど、そう感じる理由は人それぞれでしょう。
この記事では、「ブライダルチェック 必要ない」と感じる背景にある理由を深掘りし、実際に受けないという選択肢のメリット・デメリット、そして「必要ない可能性が高い」と考えられる具体的なケースについて解説します。費用や検査項目、将来のライフプランを考慮した判断ポイントもご紹介しますので、ご自身にとってブライダルチェックが必要かどうか、パートナーと一緒に考える際の参考にしてください。最終的にブライダルチェックを受けるか受けないかの判断は、個々の状況や考え方によって異なります。この記事が、その判断の一助となれば幸いです。
「ブライダルチェックが必要ない」と感じる主な理由
ブライダルチェックは、結婚という人生の大きな節目に、お互いの健康状態を確認し合うことで、安心して将来設計を立てるための一助となる検査です。しかし、その必要性を感じず、「受けなくてもいいのでは？」と考える方も少なくありません。そこには、いくつかの具体的な理由が存在します。ここでは、多くの人がブライダルチェックに必要性を感じない主な理由について詳しく掘り下げていきます。
費用が高いと感じるから
ブライダルチェックの大きなハードルの一つが、費用です。多くの検査項目が含まれるため、一般的に健康保険が適用されず、自費診療となります。そのため、検査を受けるクリニックや含まれる項目数によって費用は大きく変動しますが、数万円から10万円を超えることも珍しくありません。
例えば、基本的な項目（性感染症、風疹抗体、貧血など）だけなら比較的安価に済む場合もありますが、婦人科系の詳細な検査（子宮頸がん、子宮筋腫、卵巣嚢腫のチェックなど）や、男性側の検査（精液検査、性感染症など）も加えると、費用はさらに膨らみます。結婚準備には他にも多くの費用がかかるため、ブライダルチェックの費用を節約したい、と感じる方がいても無理はありません。特に、特定の目的がなく、漠然と「結婚前に受けておいた方がいいらしい」という理由だけで検討している場合、費用の高さがネックとなり、「必要ない」と感じてしまうことがあります。
項目が多い・不要な検査があると思うから
ブライダルチェックとして提供されているパッケージプランには、様々な検査項目が含まれています。一般的な項目としては、性感染症（梅毒、クラミジア、淋病、B型肝炎、C型肝炎、HIVなど）、風疹抗体、貧血、血糖値、肝機能、腎機能、脂質などが挙げられます。女性の場合は、子宮頸がん検診、超音波検査（子宮や卵巣）、ホルモン検査などが含まれることもあります。男性の場合は、精液検査や性感染症検査が中心となります。
しかし、これらのすべての項目がすべての人にとって必要かというと、そうとは限りません。例えば、すでに定期的に婦人科検診を受けている女性や、過去に性感染症検査を受けた経験がある方の場合、一部の項目は重複することになります。また、特定の病気に対するリスクが極めて低いと考えられる方にとっては、不要と感じる検査項目も含まれているかもしれません。
パッケージプランは便利である一方で、個々の状況に合わせてカスタマイズできない場合に、「必要ない検査まで含まれていて、費用や時間もかかっている」と感じ、全体としてブライダルチェック自体が必要ないように思えてしまうことがあります。本当に必要な検査項目を見極めることができれば、単体で必要な検査だけを受けるという選択肢も考えられます。
時間や手間がかかるから
結婚の準備期間は、式の準備、新居探し、引っ越し、各種手続きなど、非常に多忙を極める時期です。その中で、ブライダルチェックのためにクリニックを探し、予約を取り、受診し、結果を聞きに行く、という一連のプロセスは、多くの時間と手間を要します。
特に、人気のクリニックでは予約が取りにくかったり、検査によっては結果が出るまでに時間がかかったりすることもあります。パートナーと一緒に受ける場合は、二人のスケジュールを合わせる必要もあり、さらに調整が難しくなることもあります。
このような時間的な制約や精神的な負担が大きいと感じる場合、「忙しい時期にわざわざブライダルチェックを受けなくても、後で必要になった時に個別に検査を受ければいいのではないか」と考え、「今は必要ない」という結論に至ることがあります。特に、自覚症状がない場合や、健康に不安を感じていない場合には、この「時間と手間」が大きな障壁となる傾向があります。
健康状態に自信があるから
若い世代や、普段から健康に気を遣っており、特に自覚症状もない方の中には、自身の健康状態に自信を持っている方も多いでしょう。「自分は健康だから、特別な検査は必要ない」と考え、ブライダルチェックに必要性を感じないケースです。
確かに、若い世代は一般的に高齢者に比べて多くの病気のリスクは低い傾向にあります。しかし、性感染症のように自覚症状がないまま進行するものや、将来の妊娠・出産に影響を与える可能性のある病気（例えば、風疹の抗体がない、子宮筋腫や卵巣嚢腫が小さくても存在する、軽度の貧血など）は、自覚症状がないために自分では気づきにくいものも多くあります。
健康に自信があることは素晴らしいことですが、ブライダルチェックは「現在の健康状態」だけでなく、「将来の妊娠・出産やパートナーの健康」も考慮した検査です。自覚症状がないからといって、すべてのリスクがないとは限らない、という点を理解しておく必要があります。健康に自信がある方ほど、「必要ない」と感じやすいかもしれませんが、見落としているリスクがないかを確認する機会として捉え直すこともできます。
すでに他の検査を受けているから
ブライダルチェックで実施される検査項目の多くは、一般的な健康診断や、定期的な婦人科検診、性感染症検査、献血時の検査などでカバーされている場合があります。特に、子宮頸がん検診を定期的に受診している女性や、過去に性感染症の検査を受けた経験がある方、職場の健康診断で基本的な血液検査を受けている方などは、「ブライダルチェックの項目と重複が多いのではないか」と感じることがあります。
すでに他の検査で確認済みの項目に対して、改めてブライダルチェックで同じ検査を受けるのは、費用や時間の無駄だと感じられるかもしれません。この場合、「ブライダルチェック」というパッケージとしてではなく、これまでに受けた検査でカバーできていない項目だけを個別に受ける、という選択肢も考えられます。
しかし、過去の検査がいつのものか、どのような項目が含まれていたか、結果はどうだったかを正確に把握しておく必要があります。検査によっては有効期限のようなものがあったり、検査方法によって検出できる病原体が異なったりする場合もあるためです。すでに他の検査を受けているから「必要ない」と判断する前に、これまでの検査内容を整理し、ブライダルチェックに含まれる項目と照らし合わせて、不足している項目がないかを確認することが賢明です。
ブライダルチェックを受けないという選択肢の是非
ブライダルチェックは法的に義務付けられている検査ではありません。したがって、ブライダルチェックを受けないという選択をすること自体に、何ら問題はありません。しかし、この選択には、メリットとデメリットの両方が存在します。受けないことを決める前に、それらを十分に理解し、ご自身の状況と照らし合わせて検討することが重要です。
受けないことのメリット・デメリット
ブライダルチェックを受けないことで得られるメリットは、主に物理的・経済的な側面に関連します。一方、デメリットは、健康面や精神的な側面に関わるリスクとなることが多いです。
#### 受けないことのメリット
- 費用がかからないことです。
- 時間や手間が省けるという点です。
- 検査結果を待つ間の精神的な負担が少ないという側面もあります。
#### 受けないことのデメリット
まず、自覚症状がない病気を見落とすリスクがあります。
次に、将来の妊娠・出産に影響を与える可能性のある病気を見落とすリスクです。
さらに、お互いの健康状態を共有しないまま結婚生活をスタートすることで、後になってから予期せぬ病気が見つかり、パートナーとの関係に影響が出る可能性もゼロではありません。
これらのデメリットを考慮すると、ブライダルチェックを受けないという選択は、一時的な費用や手間の節約にはなりますが、将来的な健康リスクやパートナーとの関係におけるリスクを負う可能性がある、ということを理解しておく必要があります。
ブライダルチェックが「必要ない可能性が高い」具体的なケース
ブライダルチェックはすべての人にとって必須の検査というわけではありません。個々の年齢、健康状態、ライフスタイル、過去の病歴などによっては、ブライダルチェックとして一般的なパッケージを受ける必要性が低いと考えられるケースも存在します。「必要ない」と断定はできませんが、「可能性が高い」と考えられる具体的なケースを見ていきましょう。
若く、既往症がない場合
一般的に、若い世代（例えば20代前半など）は、年齢が高くなるにつれてリスクが増加するような生活習慣病（糖尿病や高血圧など）や、加齢に伴う婦人科系の疾患（子宮筋腫や卵巣嚢腫など）のリスクが比較的低い傾向にあります。また、これまでに大きな病気をしたことがなく、健康診断でも特に異常を指摘されたことがない、といった既往症がない方も、健康状態に大きな問題がある可能性は低いと考えられます。
もちろん、若くても性感染症のリスクは存在しますし、先天的な疾患や、自覚症状のないまま進行する病気がないとは言い切れません。しかし、健康上の大きな懸念材料が少ないという意味では、ブライダルチェックとして網羅的な検査を受ける必要性は低い、と判断されることがあります。このケースでも、最低限、将来の妊娠に関わる項目（風疹抗体など）や、性感染症のリスクに合わせた検査を検討することは推奨されます。
性感染症のリスクが低い場合
ブライダルチェックの主要な項目の一つに性感染症の検査があります。性感染症は、将来の不妊の原因になったり、妊娠中の赤ちゃんに影響を与えたりする可能性があるため、結婚前にチェックしておくことが推奨されています。
性感染症のリスクが低いと考えられる具体的な状況としては、以下のようなケースが挙げられます。
- 現在のパートナー以外との性交渉の経験がない
- 現在のパートナーとも、お互いに他のパートナーとの性交渉経験がない、または過去に検査を受けて陰性であることが確認できている
- 過去に性感染症にかかったことがない
- 献血などで定期的に性感染症の一部検査を受けており、異常がない
このような状況であれば、性感染症に関する項目をブライダルチェックで改めて受ける必要性は低いと判断できるかもしれません。ただし、性感染症は種類によっては潜伏期間が長かったり、自覚症状がなかったりすることもあります。また、パートナーの過去の状況を正確に把握しているとは限りません。リスクが低い場合でも、気になる項目だけを個別に検査するという選択肢も検討できます。
定期的に婦人科検診を受けている場合
特に女性の場合、ブライダルチェックに含まれる検査項目の中には、定期的な婦人科検診でカバーされているものも多くあります。例えば、子宮頸がん検診は自治体の助成もあり、定期的に受診している方も多いでしょう。また、不正出血などの症状で婦人科を受診した際に、子宮や卵巣の超音波検査や、血液検査（貧血など）を受けている場合もあります。
ブライダルチェックの目的の一つは、妊娠・出産に関わる体の状態を確認することです。定期的に婦人科を受診しており、子宮や卵巣に大きな問題がないこと、ホルモンバランスに異常がないことなどが確認できている場合は、ブライダルチェックで改めてこれらの項目を検査する必要性は低いと考えられます。
ただし、定期的な婦人科検診で必ずしもブライダルチェックのすべての項目（特に性感染症や風疹抗体など）が網羅されているわけではありません。これまでに受けた検診でどのような検査が含まれていたかを確認し、ブライダルチェックの項目と比較して、不足している項目だけを個別に受ける、あるいは、すでに受けた項目についても期間が空いている場合は再度受けるか検討する、といった柔軟な対応が可能です。
これらのケースはあくまで「必要ない可能性が高い」という目安であり、個々の健康状態やリスクは異なります。自己判断だけでなく、不安な点があれば医師に相談することをおすすめします。
ブライダルチェックを受けるか判断する際のポイント
ブライダルチェックを受けるかどうかは、最終的に個々の状況と価値観によって決まります。しかし、その判断を下す際に考慮すべきいくつかの重要なポイントがあります。これらのポイントを踏まえることで、後悔のない選択ができるでしょう。
パートナーとよく話し合う
ブライダルチェックは、結婚する二人のための検査です。どちらか一方だけが必要性を感じていても、もう一方がそうでなければ、意見の相違が生まれる可能性があります。お互いの健康に対する考え方、ブライダルチェックに対する認識、費用に対する考え方などをオープンに話し合うことが非常に重要です。
話し合いの際には、以下の点について具体的に確認してみましょう。
- お互いの健康状態について、現在気になっていることはあるか？
- 過去に大きな病気にかかったことはあるか？（特に性感染症や、将来の妊娠に影響しうる病気）
- ブライダルチェックを受けることで、どのような安心を得たいと考えているか？
- ブライダルチェックを受けない場合に、どのようなリスクが考えられると思うか？
- ブライダルチェックにかかる費用について、どのように考えているか？
- 将来、子どもを持つことを考えているか？考えているなら、いつ頃を予定しているか？
これらの点を共有することで、お互いの価値観や懸念が明確になり、ブライダルチェックを受ける目的や必要性を二人で共有できます。もし片方が強く希望するなら、その理由を丁寧に聞き、納得できる点があれば歩み寄ることも大切です。ブライダルチェックは、結婚生活を健康面からもサポートするためのものであり、二人で協力して考えるプロセスそのものが、良好な夫婦関係を築く一歩となります。
検査項目と費用を比較検討する
ブライダルチェックを提供している医療機関は多くあり、提供される検査項目やパッケージ、費用は様々です。漫然と「ブライダルチェック」として一律の検査を受けるのではなく、ご自身やパートナーの状況に合わせて、本当に必要な項目は何かを見極め、費用と照らし合わせて比較検討することが賢明です。
まず、複数のクリニックのブライダルチェックの情報を集めましょう。ウェブサイトなどで公開されている項目リストや費用を比較します。パッケージに含まれる項目だけでなく、オプションで追加できる項目や、単体で検査を受けられる項目も確認します。
比較検討する際には、以下の点を考慮します。
- 必須でチェックしておきたい項目は何か？ （例：性感染症、風疹抗体、子宮頸がんなど）
- 過去に受けた検査で、すでに確認済みの項目はどれか？ （重複を避ける）
- 年齢や既往歴、家族歴などを踏まえて、追加でチェックしておいた方が良い項目はあるか？ （例：糖尿病、コレステロール、甲状腺機能など）
- パートナーが受ける検査項目は適切か？ （男性側も性感染症や精液検査を検討）
- パッケージ料金と、必要な項目を単体で受けた場合の料金を比較する （多くの場合、パッケージの方が割安だが、不要な項目が多い場合は単体の方が経済的）
| 検査項目例 | 一般的な費用目安（自費） | 備考 |
|---|---|---|
| 性感染症セット（クラミジア、淋病など） | 1万円～3万円 | 項目数や検査方法による |
| 梅毒 | 2千円～5千円 | 血液検査 |
| HIV | 3千円～8千円 | 血液検査 |
| B型・C型肝炎 | 3千円～8千円 | 血液検査 |
| 風疹抗体 | 3千円～8千円 | 血液検査。抗体価の測定方法による。 |
| 貧血 | 1千円～3千円 | 血液検査（CBCなど） |
| 血糖値・HbA1c | 1千円～3千円 | 糖尿病のスクリーニング |
| 肝機能・腎機能・脂質検査 | 3千円～8千円 | 一般的な健康状態の確認 |
| 子宮頸がん検診 | 3千円～5千円 | 細胞診。HPV検査を追加する場合あり。 |
| 経腟超音波検査（子宮・卵巣） | 5千円～1万円 | 子宮筋腫、卵巣嚢腫などの確認 |
| ホルモン検査 | 5千円～1.5万円 | 生理周期や不妊に関連するホルモン |
| 精液検査（男性） | 1万円～2万円 | 精子の数、運動率、奇形率などの確認 |
*上記はあくまで目安であり、医療機関によって異なります。
このように、項目ごとに費用を把握し、必要なものだけを選択することで、無駄な出費を抑えることができます。また、クリニックによっては特定の項目に特化している場合や、オンライン診療で一部の検査キットを提供している場合など、様々な選択肢があります。複数の情報を比較し、ご自身の状況に最も適したプランを見つけることが重要です。
将来的な妊娠・出産について考える
ブライダルチェックの必要性を判断する上で、将来子どもを持つことを考えているかどうかは非常に大きなポイントとなります。もし将来子どもを望むのであれば、妊娠前に自身の体の状態を把握しておくことは、安心して妊娠・出産を迎えるために非常に重要です。
妊娠・出産に影響を与える可能性のある項目は多岐にわたります。特に重要なのは以下の点です。
- 風疹の抗体があるか？：抗体がない場合は、妊娠前に予防接種が必要です。
- 性感染症（クラミジア、淋病など）にかかっていないか？：これらの感染症は、不妊の原因になったり、妊娠中に赤ちゃんに感染したりする可能性があります。適切な治療が必要です。
- B型肝炎、C型肝炎、HIVなどの感染症がないか？：これらも母子感染のリスクがあるため、妊娠前に状態を把握しておくことが重要です。
- 貧血や血糖値は適切か？：これらの異常は、妊娠中の合併症リスクを高める可能性があります。
- 子宮や卵巣に問題はないか？：子宮筋腫や卵巣嚢腫などがあると、妊娠の経過や出産に影響を与えることがあります。不妊の原因となる場合もあります。
- トキソプラズマ抗体があるか？：猫の糞や生肉などから感染する可能性があり、妊娠中に初めて感染すると胎児に影響を与えることがあります。抗体があるかどうかで、妊娠中の注意点が異なります。
- 男性の精液検査（パートナー）：男性不妊の可能性を確認するために行います。将来子どもを望む場合に、早期に問題を発見し、対応を始めることができます。
これらの項目について、妊娠前に知っておくことで、リスクを軽減したり、必要な治療や対策を講じたりすることができます。もし将来子どもを強く望むのであれば、たとえ今は健康に自信があったとしても、これらの妊娠に関連する項目だけでも検査を受けておくことを検討する価値は十分にあります。
一方、現時点で子どもを持つことを考えていない、あるいは今後も子どもを持つ予定がないという場合は、妊娠に関連する検査項目はブライダルチェックで必須とは言えません。その場合は、性感染症の有無や、一般的な健康状態のチェックに焦点を当てて検査項目を選択するという考え方もできます。
将来のライフプランは変動する可能性もありますが、ブライダルチェックを受けるかどうかの判断においては、現時点での考えや、将来の可能性を含めて検討することが重要です。パートナーともこの点についてしっかりと話し合いましょう。
まとめ：ブライダルチェックは必要ないか？最終的な判断は個々で
「ブライダルチェックは必要ない」と感じる方がいるのは自然なことです。費用や時間、手間がかかること、すでに他の検査を受けていること、自身の健康に自信があることなど、その理由は様々です。確かに、これらの理由からブライダルチェックのパッケージすべてが必要ではないと感じることもあるでしょう。
しかし、ブライダルチェックを受けないという選択には、自覚症状のない病気を見落とすリスクや、将来の妊娠・出産に影響する可能性のある問題に気づく機会を逃すというデメリットも存在します。特に性感染症や風疹抗体、女性の子宮・卵巣の状態などは、将来の健康や家族計画に深く関わるため、結婚という節目に一度確認しておくことには大きな意味があります。
ブライダルチェックが必要ない可能性が高いケースとして、「若く既往症がない」「性感染症のリスクが低い」「定期的に他の検診を受けている」といった状況を挙げましたが、これらもあくまで「可能性」であり、絶対ではありません。それぞれのケースにおいても、見落としうるリスクは存在します。
最終的にブライダルチェックを受けるかどうかの判断は、個々の状況、価値観、そして最も重要なのはパートナーとの話し合いによって決まります。
- お互いの健康に対する不安や考えを共有する。
- 将来のライフプラン（特に妊娠・出産）について話し合う。
- 自分たちにとって本当に必要な検査項目は何かを見極める。
- 複数の医療機関の検査項目と費用を比較検討し、予算と照らし合わせる。
これらのプロセスを経て、自分たちにとってブライダルチェックを受けることが最も安心できる方法だと判断する人もいれば、特定の項目だけを個別に検査したり、今回は見送って後で必要に応じて検査を受けるという判断をする人もいるでしょう。どの選択肢も間違いではありません。
重要なのは、「ブライダルチェックが必要かどうか」という問いに対して、他人の意見や一般的な情報に流されるのではなく、ご自身とパートナーの状況を冷静に分析し、将来を見据えた上で、二人で納得のいく結論を出すことです。
もし判断に迷う場合や、特定の項目について不安がある場合は、医療機関の医師や専門家に相談することをおすすめします。現在の健康状態や既往歴を踏まえ、どのような検査が必要か、どのようなリスクが考えられるかなど、専門的な立場からのアドバイスを得ることで、より安心して判断を下すことができるでしょう。
ブライダルチェックは、あくまでより良い結婚生活と将来のための「準備」の一つです。その準備が必要かどうか、どのように行うかについて、ぜひパートナーとじっくり話し合ってみてください。
免責事項:
本記事は、ブライダルチェックに関する一般的な情報提供を目的としており、個々の状況に対する医学的なアドバイスや診断を代替するものではありません。ブライダルチェックを受けるかどうか、どの項目を検査するかについては、必ず医療機関で医師に相談し、ご自身の判断で行ってください。本記事の情報に基づいて生じたいかなる結果についても、当方では一切の責任を負いません。