左脇腹がズキズキ痛む原因は?病気の可能性と受診目安

左脇腹がズキズキと痛むとき、原因は何だろうと不安になるものです。この痛みは、内臓の病気から筋肉や神経のトラブル、さらにはストレスまで、実に様々な原因によって引き起こされる可能性があります。痛みの種類や場所、そして痛みに伴って現れる他の症状によって、考えられる原因をある程度絞り込むことができます。左脇腹の痛みは、大きく分けて内臓からくる「内臓痛」と、皮膚、筋肉、神経、骨などからくる「体性痛」の二つに分けられます。内臓痛は範囲がはっきりせず、漠然とした鈍い痛みが多い一方、体性痛は痛む場所が比較的特定しやすく、鋭い痛みを感じることが多いとされています。(内臓痛と体性痛の違いから考える左脇腹痛の原因を参照)
この記事では、左脇腹のズキズキする痛みについて、考えられる主な原因や病気、痛みの種類や場所による違い、受診が必要な目安、そして軽度の場合の自宅での対処法について詳しく解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら、原因を探る参考にしてください。ただし、正確な診断には医師の診察が不可欠であることを忘れないでください。

目次

左脇腹のズキズキする痛みの主な原因

左脇腹には、胃、脾臓、膵臓の一部、大腸の下行結腸やS状結腸、左側の腎臓、尿管、女性の場合は左側の卵巣や卵管など、多くの臓器が存在します。また、筋肉、神経、骨なども関係しています。これらのどれかに異常があると、左脇腹に痛みを感じることがあります。痛みの原因は多岐にわたるため、自己判断は危険です。

内臓に関わる病気の可能性

左脇腹のズキズキする痛みの原因として最も注意が必要なのが、内臓の病気です。痛みの性質や強さ、他の症状によって疑われる臓器や病気が異なります。これらの内臓の病気による痛みは、前述の「内臓痛」に該当することが多いですが、炎症が強くなると「体性痛」に近い鋭い痛みを感じることもあります。

消化器系の病気(胃、腸、膵臓、脾臓など)

左脇腹には、胃の一部、膵臓の尾部、脾臓、大腸の下行結腸やS状結腸があります。これらの臓器の病気は、左脇腹の痛みの原因となることがあります。

  • :胃の痛みはみぞおちあたりに感じることが多いですが、胃潰瘍や胃炎などが進行すると、背中や左脇腹に痛みが放散することもあります。特に、食後に痛みが強くなる、胃もたれや吐き気を伴う場合は、胃の病気を疑う必要があります。ズキズキとしたり、キリキリとした痛みを感じることがあります。

  • 脾臓:脾臓は血液に関連する臓器で、通常は痛みの原因となることは少ないです。しかし、外傷による損傷や、白血病、リンパ腫などの病気で脾臓が腫れる(脾腫)と、左の肋骨の下あたりに鈍い痛みや圧迫感、ズキズキとした痛みを感じることがあります。脾臓の梗塞や破裂の場合は激痛を伴います。

  • 膵臓:膵臓はみぞおちから左脇腹、背中にかけて位置しており、消化酵素やホルモンを分泌する重要な臓器です。膵炎(急性または慢性)は、左脇腹や背中に強い痛み(しばしば「突き抜けるような」と表現される)を引き起こす代表的な病気です。急性膵炎の場合は突然の激痛、吐き気、嘔吐、発熱などを伴うことが多く、緊急性の高い状態です。慢性膵炎は、繰り返し炎症が起こり、持続的な鈍痛やズキズキとした痛みを引き起こすことがあります。飲酒習慣のある方に多く見られます。

  • 大腸(下行結腸、S状結腸):大腸の下行結腸やS状結腸は左下腹部に位置しますが、便秘や過敏性腸症候群、憩室炎、炎症性腸疾患などが原因で、左脇腹あたりに痛みを伴うことがあります。特に、便通異常(便秘や下痢)、お腹の張りなどを伴う場合は、大腸の病気を疑う必要があります。便秘による場合は、お腹が張ってズキズキしたり、重苦しい痛みを感じることがあります。

腎臓・尿管系の病気(腎盂腎炎、尿管結石など)

左側の腎臓と尿管は、左の背中側から脇腹にかけて位置しています。これらの臓器の病気も、左脇腹の痛みの原因として重要です。

  • 腎盂腎炎:腎臓の感染症で、細菌が尿路をさかのぼって腎臓に達することで起こります。左側の腎盂腎炎の場合、左の腰や脇腹に強い痛みや重苦しさ(ズキズキ、ドーンとした感じ)を感じます。高熱、寒気、吐き気、排尿時の痛みや頻尿などの症状を伴うことが典型的です。急性の場合は激しい痛みと発熱が特徴です。

  • 尿管結石:腎臓でできた結石が尿管に移動し、尿の流れを妨げることで激しい痛みを引き起こします。結石が左側の尿管にある場合、左の脇腹から下腹部、足の付け根にかけて、「差し込むような」「七転八倒するような」と表現される非常に強い痛みが突然現れるのが特徴です。痛みに波があり、吐き気、嘔吐、冷や汗、血尿などを伴うこともあります。ズキズキというよりは、強い痙攣性の痛みが多いです。

女性特有の病気(婦人科系)

女性の場合、左側の卵巣や卵管の病気も左脇腹や下腹部の痛みの原因となります。

  • 卵巣嚢腫、卵巣茎捻転、子宮外妊娠など:卵巣嚢腫が大きくなった場合や、茎捻転(卵巣がねじれること)、炎症、子宮外妊娠などが左側に生じた場合、左下腹部から脇腹にかけて痛みを感じることがあります。卵巣嚢腫茎捻転は、卵巣にできた袋状の腫瘍がねじれることで、突然の激しい下腹部痛を引き起こす緊急性の高い病気です。特に20~30代の性成熟期に発症しやすいとされています(卵巣のう腫茎捻転による腹部緊急症例の特徴を参照)。吐き気などを伴うこともあります。生理周期に関連して痛みが強くなる場合や、不正出血を伴う場合は、婦人科系の病気を疑う必要があります。

筋肉・神経・骨に関わる原因

内臓だけでなく、左脇腹周辺の筋肉、神経、骨の異常も痛みの原因となります。これらの原因による痛みは、前述の「体性痛」に該当することが多く、体を動かしたり、特定の姿勢をとったりすることで痛みが変化しやすい傾向があります。

筋肉痛や筋膜の痛み

無理な運動や急な動作、姿勢の悪さなどが原因で、左脇腹周辺の筋肉や筋膜に炎症や損傷が起こり、痛みを感じることがあります。

  • 特徴:体をねじる、前かがみになる、重いものを持つなどの動作で痛みが強くなることが多いです。「ズキズキ」「ピリピリ」「重だるい」など、様々な表現で感じられます。押すと痛む場所があることもあります。いわゆる「筋違い」のようなものです。

肋間神経痛

肋骨に沿って走る肋間神経が何らかの原因で刺激されることで起こる痛みです。原因は様々で、帯状疱疹、肋骨骨折、変形性脊椎症、腫瘍、あるいは原因不明の場合(特発性)もあります。

  • 特徴:左脇腹から背中、胸にかけて、肋骨に沿って「電気が走るような」「ピリピリ」「ズキズキ」とした痛みが起こることが多いです。深呼吸をしたり、咳やくしゃみをしたり、体をねじったりすると痛みが強くなる傾向があります。痛みが突然起こり、比較的短時間で治まる発作性のこともあれば、持続性のこともあります。

帯状疱疹

水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こる病気で、体の片側の神経に沿って、まず痛みが現れ、数日後に発疹や水ぶくれが現れるのが特徴です。左脇腹の神経にウイルスが潜伏している場合、左脇腹にまず「ピリピリ」「ズキピリ」とした神経痛のような痛みが現れます。

  • 特徴:痛みの数日後に、痛む場所に一致して赤い発疹や水ぶくれが帯状に現れます。発疹が現れる前に痛みが始まるため、原因不明の痛みに悩むことがあります。免疫力が低下しているときに発症しやすい傾向があります。発疹が治った後も痛みが残る場合(帯状疱疹後神経痛)もあります。

骨の異常(肋骨など)

左脇腹周辺には肋骨があります。転倒や打撲などで肋骨を骨折したり、ひびが入ったりすると、その部分に強い痛みを感じます。

  • 特徴:骨折やひびが入った部分を押すと痛みが強く、深呼吸や咳、体の動きで激しく痛みます。ズキズキというよりは、鋭い痛みが特徴です。

ストレスや心因性の痛み

検査を受けても身体的な異常が見つからない場合でも、左脇腹に痛みを感じることがあります。これは、ストレスや不安などの心理的な要因が自律神経の働きを乱し、痛みを引き起こしたり、痛みを強く感じさせたりすることが原因と考えられます。

  • 特徴:痛みの場所や性質が一定せず、時間帯や状況によって変化しやすいことがあります。ストレスを感じたときや疲れているときに痛みが強くなる傾向があります。

左脇腹の痛みの種類(ズキズキ、チクチクなど)で原因を絞り込む

痛みの感じ方は、原因を探る上で重要な手がかりとなります。前述の通り、痛みは内臓痛と体性痛に大別され、その性質も異なります。同じ左脇腹の痛みでも、「ズキズキ」「チクチク」「つるような」など、様々な表現があります。

ズキズキする痛み

比較的広い範囲が重苦しく、脈打つように痛む、あるいは持続的に鈍い痛みを感じる場合に「ズキズキする」と表現することがあります。これは内臓痛の特徴であるぼんやりとした痛みや、体性痛の鈍い痛みに該当することがあります。

  • 考えられる原因:炎症性の病気(腎盂腎炎、膵炎初期、大腸炎など)による内臓痛、脾臓の腫れ、大きな卵巣嚢腫、あるいは神経痛や筋肉痛など体性痛の比較的広い範囲の痛みとして起こり得ます。内臓の病気の場合、痛みに加えて他の症状(発熱、吐き気、食欲不振など)を伴うことが多いです。

チクチクする痛み、たまに痛む

特定の場所が針で刺されるような短い痛みや、断続的に起こる軽い痛みを指すことが多いです。これは体性痛の初期や軽度の刺激、あるいは心因性の可能性も考えられます。

  • 考えられる原因:肋間神経痛の初期や軽い症状、皮膚に近い神経の刺激、あるいはストレスや心因性の可能性もあります。また、筋肉や筋膜の軽い刺激でもチクチクとした痛みを感じることがあります。痛みが一時的で、他の症状を伴わない場合は、比較的軽症のことが多いですが、痛みが続く場合や悪化する場合は注意が必要です。

つるような痛み

筋肉が痙攣したときのような、急激で強い痛みを指します。

  • 考えられる原因:尿管結石による尿管の痙攣が代表的です。また、過敏性腸症候群による腸の痙攣でも、下腹部だけでなく脇腹につるような痛みを感じることがあります。筋肉の急激な収縮でも起こり得ます。痛みが非常に強い場合は、緊急性の高い病気の可能性があります。

筋肉痛のような痛み

体を動かしたときや、押したときに痛みが強くなる場合など、筋肉を痛めたときと似た痛みです。これは典型的な体性痛と言えます。

  • 考えられる原因:文字通り、筋肉や筋膜の損傷や疲労が考えられます。普段使わない筋肉を使ったり、無理な体勢をとったりした後に起こりやすい痛みです。

痛みの表現は人それぞれであり、上記の分類はあくまで目安です。痛みの種類だけで原因を特定することは難しく、他の情報と組み合わせて考える必要があります。

左脇腹の痛む場所(後ろ、背中側、肋骨下)と原因の関係

左脇腹の痛みは、その痛む具体的な場所によっても原因のヒントが得られます。

左脇腹の後ろ側や背中側の痛み

左脇腹の中でも、特に後ろ側や背中寄りの部分が痛む場合、腎臓や尿管、膵臓、あるいは背中の筋肉や神経が原因である可能性が高まります。

  • 考えられる原因
    腎盂腎炎、腎結石、尿管結石:腎臓や尿管は背中側に位置するため、これらの病気では腰や背中から脇腹にかけて痛みが現れることが多いです。
    膵炎:膵臓は体の後ろ側に近いため、膵炎による痛みは左脇腹から背中にかけて「突き抜けるような」痛みとして感じられることがあります。
    腰や背中の筋肉・神経:腰痛が左脇腹に放散したり、背中の筋肉痛が脇腹に広がったりすることもあります。肋間神経痛も、背骨の近くから肋骨に沿って脇腹に痛みが出ることがあります。

左肋骨下の痛み

左の肋骨のすぐ下あたりが痛む場合、その下にある臓器(脾臓、胃の一部、膵臓の尾部、大腸の屈曲部)や、肋骨そのもの、横隔膜などが原因として考えられます。

  • 考えられる原因
    脾臓の腫れや病気:脾臓は左の肋骨の下に位置します。
    胃炎、胃潰瘍:胃の痛みはみぞおちが多いですが、左側に放散することもあります。
    膵臓の病気:膵臓の尾部が左肋骨下あたりに位置します。
    大腸の憩室炎や炎症:大腸の特定の場所が左肋骨下あたりに痛みを感じさせることもあります。
    肋骨の骨折やひび:肋骨自体が痛む場合は、押したり深呼吸したりすることで痛みが強くなります。
    横隔膜の刺激:肺炎や胸膜炎などが原因で、横隔膜が刺激され、関連痛として左脇腹に痛みを感じることも稀にあります。

痛む場所はあくまで目安であり、内臓の痛みは広範囲に感じられたり、他の場所に放散したりすることもよくあります。例えば、心筋梗塞でも左脇腹に痛みを感じることが稀にあります。痛む場所だけで自己診断することは危険です。

左脇腹の痛みに伴う他の症状と疑われる病気

左脇腹の痛みに加えて、他の症状が現れている場合は、病気を特定するための重要な手がかりとなります。特に、発熱や吐き気、血尿などは、緊急性の高い病気を疑うサインとなることがあります。

発熱、吐き気、嘔吐などを伴う場合

これらの症状は、体内で炎症や感染が起こっている可能性を示唆します。

  • 考えられる病気
    腎盂腎炎:高熱、寒気、左脇腹~腰の強い痛み、吐き気、排尿時の痛み、頻尿などを伴います。
    急性膵炎:突然の激しい左脇腹~背中の痛み、吐き気、嘔吐、発熱、お腹の張りなどを伴います。
    大腸憩室炎:左下腹部~脇腹の痛み、発熱、吐き気、下痢や便秘などを伴います。
    腸炎:左脇腹の痛みと共に、下痢、吐き気、嘔吐、発熱などを伴うことがあります。

血尿や排尿時の痛みを伴う場合

排尿に関連する症状がある場合、腎臓や尿管、膀胱など、尿路系の病気を強く疑います。

  • 考えられる病気
    尿管結石:激しい脇腹~下腹部の痛み、吐き気、嘔吐、冷や汗、血尿などを伴います。痛みに波があることが多いです。
    腎盂腎炎:排尿時の痛みや頻尿、残尿感を伴うことがあり、血尿が出る場合もあります。

皮膚の発疹や水ぶくれを伴う場合

痛みに加えて、目に見える皮膚の変化がある場合は、皮膚や神経の病気を疑います。

  • 考えられる病気
    帯状疱疹:左脇腹の痛みに続いて、同じ場所に赤い発疹や水ぶくれが帯状に現れます。痛みは発疹が現れる数日前から始まることもあります。ピリピリ、ズキピリとした痛みが特徴です。

寝ると痛い場合

特定の姿勢や体位で痛みが現れたり強くなったりする場合は、筋肉や骨、神経などが関係している可能性があります。

  • 考えられる原因
    筋肉痛や筋膜痛:寝返りを打つ、特定の向きで寝るなど、筋肉や筋膜が圧迫されたり伸ばされたりすることで痛むことがあります。
    肋間神経痛:神経が圧迫される姿勢をとると痛みが強くなることがあります。
    肋骨の骨折やひび:患部を下にして寝ると痛みが強くなります。
    内臓の病気:炎症などが強い場合、どの姿勢でも痛むことがありますが、特定の体位で痛みが和らぐこともあります(例:膵炎で前かがみになると楽になるなど)。

症状の組み合わせは多岐にわたります。ご自身の痛みに加えて、どのような他の症状があるかを注意深く観察し、医療機関を受診する際に詳しく伝えることが、正確な診断に繋がります。

左脇腹の痛みで病院を受診すべき目安

左脇腹の痛みが現れたとき、すぐに病院に行くべきか、しばらく様子を見ても良いのか判断に迷うことがあります。痛みの程度や他の症状の有無が重要な判断基準となります。

こんな症状があればすぐに医療機関へ

以下の症状が一つでも当てはまる場合は、緊急性の高い病気の可能性があり、速やかに医療機関(救急外来など)を受診してください。

  • 突然始まった非常に強い痛み(七転八倒するような痛み):尿管結石や急性膵炎、脾臓破裂、卵巣茎捻転など、緊急処置が必要な病気が疑われます。

  • 痛みが時間とともに急速に悪化している

  • 痛みに加えて高熱(38℃以上)がある:感染症(腎盂腎炎、憩室炎など)の可能性があります。

  • 吐き気や嘔吐がひどく、水分も摂れない

  • 血尿が出ている

  • 息苦しさや呼吸困難を感じる

  • 意識がもうろうとしている、ぐったりしている

  • お腹が硬く張っている

受診が必要なその他のケース

緊急性は高くない場合でも、以下のいずれかに当てはまる場合は、早めに医療機関を受診して相談することをお勧めします。

  • 痛みが数日以上続いている

  • 痛みが改善せず、むしろ徐々に悪化している

  • 痛みのために日常生活に支障が出ている(眠れない、食欲がないなど)

  • 痛みに加えて、原因が分からない他の症状(体重減少、体のだるさなど)がある

  • 痛みが繰り返す

  • 市販薬で痛みが和らがない

  • 痛みの原因が分からず不安を感じる

痛みを感じたら、いつから始まったか、どのような痛みか(ズキズキ、チクチク、差し込むようななど)、痛む場所、痛みが強くなる・弱くなる状況(食事、体位、排便など)、他の症状(発熱、吐き気、血尿、発疹など)の有無などをメモしておくと、診察の際に役立ちます。

受診すべき科

左脇腹の痛みの原因によって受診すべき科は異なりますが、まずは以下の科を検討すると良いでしょう。

疑われる主な原因 受診すべき科の目安
消化器系(胃、腸、膵臓) 内科、消化器内科
腎臓・尿管系 内科、泌尿器科
婦人科系(女性) 婦人科
筋肉・神経・骨 整形外科、ペインクリニック、脳神経外科(帯状疱疹など)
皮膚症状を伴う痛み 皮膚科(帯状疱疹など)
原因不明、ストレス関連 内科、心療内科

迷う場合は、まず内科を受診するのが一般的です。医師が問診や診察を行い、必要に応じて専門医を紹介してくれます。

左脇腹の痛みを和らげるための自宅での対処法(軽度の場合)

激しい痛みや他の緊急性の高い症状を伴わない、比較的軽度な左脇腹の痛みの場合、自宅で様子を見たり、痛みを和らげるためのセルフケアを試みたりすることもあるかもしれません。ただし、これらの対処法はあくまで一時的なものであり、痛みが続く場合や悪化する場合は必ず医療機関を受診してください。

ストレスを軽減する工夫

ストレスや心因性の痛みが疑われる場合、ストレスを軽減することが痛みの緩和につながることがあります。

  • 十分な睡眠をとる

  • 適度な休息をとる

  • リラクゼーションを取り入れる(軽い運動、趣味、入浴など)

  • 悩みを一人で抱え込まず、信頼できる人に相談する

適度なストレッチやマッサージ

筋肉や筋膜の痛みが原因の場合、軽いストレッチやマッサージが効果的なことがあります。ただし、痛みが強い場合や、内臓の病気が疑われる場合は避けてください。

  • ゆっくりと体をねじるストレッチ(無理のない範囲で)

  • 痛む部分を優しくさするなど、軽いマッサージ

  • 痛みが強くなる動きは避ける

食生活の見直し

消化器系の不調(便秘、過敏性腸症候群など)が原因の場合、食生活を見直すことが症状の改善につながることがあります。

  • 食物繊維を適切に摂取し、水分を十分に摂ることで便秘を予防・改善する。

  • 消化の良いものを摂る

  • 刺激物や脂っこいものを避ける

  • 規則正しい時間に食事を摂る

  • よく噛んでゆっくり食べる

患部を温める

筋肉痛や冷えによる痛みの場合は、患部を温めることで血行が促進され、痛みが和らぐことがあります。

  • 温かいお風呂に入る

  • カイロや蒸しタオルで患部を温める(ただし、炎症が強い場合や、感染症が疑われる場合は温めない方が良いこともあります。判断に迷う場合は行わないでください。)

これらの対処法は、あくまで自己判断で行える範囲のものです。痛みの原因を正確に把握しないまま自己流の対処を続けると、病気を悪化させてしまうリスクもあります。痛みが続く場合や、少しでも不安を感じる場合は、迷わず医療機関を受診することが最も重要です。

まとめ:左脇腹のズキズキ痛、まずは原因を知り適切に対処しよう

左脇腹のズキズキする痛みは、内臓の病気、筋肉や神経、骨の問題、ストレスなど、非常に多様な原因によって引き起こされます。痛みは内臓痛と体性痛に分けられ、それぞれ痛みの性質が異なります。痛みの性質(ズキズキ、チクチク、つるような)、痛む場所(後ろ、背中側、肋骨下)、そして痛みに伴う他の症状(発熱、吐き気、血尿、発疹など)は、原因を探るための重要な手がかりとなります。

  • 内臓の病気:消化器系(胃、脾臓、膵臓、大腸)、腎臓・尿管系、女性の婦人科系疾患などが考えられます。特に女性は卵巣嚢腫茎捻転など、緊急性の高い婦人科疾患も原因となることがあります。発熱、吐き気、血尿などを伴う場合は注意が必要です。

  • 筋肉・神経・骨:筋肉痛、肋間神経痛、帯状疱疹、肋骨の異常なども痛みの原因となります。体の動きや特定の姿勢で痛みが変化しやすい傾向があり、体性痛の特徴が出やすいです。

  • ストレス・心因性:検査で異常が見つからない場合でも、ストレスが痛みを引き起こしたり悪化させたりすることがあります。

特に、突然の激痛、痛みの急速な悪化、高熱、ひどい吐き気や嘔吐、血尿、息苦しさなどを伴う場合は、緊急性の高い病気の可能性があるため、迷わずすぐに医療機関(救急外来)を受診してください。

緊急性が低い場合でも、痛みが数日以上続く、徐々に悪化する、痛みのために日常生活に支障が出る、原因が分からず不安を感じる場合は、早めに医療機関を受診して相談することをお勧めします。受診すべき科は疑われる原因によって異なりますが、まずは内科を受診するのが一般的です。

軽度な痛みで、他に気になる症状がない場合は、一時的に自宅で様子を見たり、ストレス軽減や食生活の見直し、軽いストレッチや温めることなどを試みたりすることも考えられます。しかし、これらの対処法は対症療法であり、痛みの原因を取り除くものではありません。自己判断での対処を続けず、痛みが続く場合は必ず医療機関で専門家の診断を受けてください。

左脇腹の痛みは、体が発する重要なサインです。痛みを放置せず、その特徴や他の症状をよく観察し、必要に応じて適切に医療機関を受診することが、健康を守るために最も大切な行動です。

免責事項:
本記事で提供する情報は一般的なものであり、特定の疾患の診断や治療法を推奨するものではありません。症状がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の診断と指導を受けてください。本記事の情報に基づいて行った行為の結果について、当方は一切の責任を負いかねます。

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