アフターピルは薬局で買える?最新の販売状況と正しい入手方法

アフターピル(緊急避妊薬)が必要になったとき、「すぐに手に入れたい」「薬局で買えるのでは?」と考える方は多いでしょう。
結論から申し上げますと、現在、日本国内の薬局やドラッグストアでアフターピルを市販で購入することはできません。アフターピルは医師の処方が必須となる「医療用医薬品」に分類されています。

この情報を通じて、アフターピルを必要とする方が、安全かつ確実に必要な情報を得て、適切な行動をとれるようになることを目指します。
この記事では、なぜアフターピルが薬局で購入できないのかとアフターピルのオンライン購入について解説していきます。

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目次

アフターピルが薬局・ドラッグストアでの購入はなぜできない?

なぜ、生理用品や一般の避妊具(コンドーム)が薬局で買えるのに対し、アフターピルは買えないのでしょうか。
それには、医薬品の分類と、安全性・適正使用を確保するための日本の制度が関係しています。

アフターピルが医療用医薬品であるため

日本国内において、医薬品は「医療用医薬品」「要指導医薬品」「一般用医薬品」の3つに大きく分類されます。

  • 医療用医薬品: 医師の処方箋がなければ使用できない医薬品です。
    有効性や安全性の観点から、専門家である医師の診断に基づいた上で、患者の状態に合わせて適切に用いられる必要があります。
  • 要指導医薬品: 薬剤師から対面での指導を受けなければ購入できない医薬品です。
    一般用医薬品よりもリスクが高いとされており、購入の際には薬剤師への相談が必須です。
  • 一般用医薬品: 薬剤師や登録販売者からの情報提供や指導を受けて購入できる医薬品です。
    いわゆる市販薬として薬局やドラッグストアで販売されており、リスクに応じて第1類から第3類に分類されます。

アフターピルは、このうち「医療用医薬品」に分類されています。
これは、アフターピルが女性ホルモンの作用を利用した薬であり、服用するタイミングや個人の健康状態(既往歴、現在服用している他の薬など)によっては、効果が十分に得られなかったり、副作用のリスクが高まったりする可能性があるためです。

医師は診察を通じて、緊急避妊が必要な状況かどうか、服用しても安全な健康状態にあるか、他の薬剤との飲み合わせに問題はないかなどを総合的に判断します。
そして、適切な薬剤の種類や服用方法について指導を行います。
このように、アフターピルは専門家である医師の厳重な管理のもとで使用されるべき薬と考えられているため、薬局での市販は認められていません。

過去には、アフターピルを「スイッチOTC化」(医療用医薬品から一般用医薬品へ移行し、薬局で市販できるようにすること)すべきかどうかの議論がなされたこともあります。
しかし、現時点では、専門家による対面での診断や服薬指導が必要不可欠であるという判断がされており、市販化は見送られています。
今後の議論によっては状況が変わる可能性もゼロではありませんが、現在の制度では薬局で購入することは不可能です。

海外の市販状況との比較

海外、特に欧米諸国の一部では、アフターピルが薬局で薬剤師から購入できる国があります。
これは、薬剤師の役割や医薬品の販売制度が日本と異なるためです。
例えば、薬剤師が一定の研修を受け、限られた範囲で特定の医療用医薬品を販売できる権限を持つ国もあります。

しかし、海外で市販されているからといって、それが日本国内での安全性を保証するわけではありません。
また、海外から個人輸入でアフターピルを入手することも可能ですが、これは推奨されません。
個人輸入された医薬品の中には、有効成分が全く含まれていない偽造品や、不純物が混入している粗悪品が数多く存在することが報告されています。
偽造薬を服用した場合、効果がないだけでなく、予期せぬ健康被害を引き起こすリスクが非常に高いです。
さらに、個人輸入による医薬品の使用で健康被害が生じても、「医薬品副作用被害救済制度」のような公的な救済制度の対象外となります。
安全面と健康被害が生じた場合の補償を考慮すると、正規ルートでの入手が最も安全です。

アフターピルはどこで買える?主な入手方法

アフターピルが薬局で買えないとなると、緊急時にどこで手に入れられるのかが最も重要な情報です。
主な入手方法は以下の2つです。

  1. 産婦人科や婦人科などの医療機関を受診し、院内処方または処方箋を発行してもらう
  2. オンライン診療で医師の診察を受け、処方された薬を配送してもらう

それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

産婦人科での購入方法

産婦人科や婦人科を受診するのが、アフターピルを入手するための最も伝統的で一般的な方法です。
医師に直接相談できる安心感があります。

産婦人科を受診する流れ

一般的な産婦人科でのアフターピル処方の流れは以下のようになります。

  1. 医療機関を探す: まずは、お近くの産婦人科または婦人科を探します。
    インターネットで「地域名 産婦人科 緊急避妊」などのキーワードで検索すると見つけやすいでしょう。
    事前に電話で、緊急避妊薬の処方を行っているか、当日の診察が可能か、予約が必要かなどを確認しておくとスムーズです。
    緊急性が高いため、予約なしでも対応してくれる医療機関もありますが、事前に連絡を入れるのが確実です。
  2. 受診の準備: 健康保険証(自費診療のため不要な場合が多いですが、念のため持参)、現金またはクレジットカード(支払いに必要)、もしあれば基礎体温表や生理周期のメモなどがあると、診察の助けになる場合があります。
    服装は普段着で問題ありませんが、内診が必要になる可能性も考慮して、着脱しやすいものが良いかもしれません。
  3. 受付: 受付で緊急避妊薬の処方を希望することを伝えます。
    デリケートな内容ですので、配慮のある対応をしてくれる医療機関が多いですが、もし伝えにくい場合は、受付票などに「緊急避妊薬の相談」などと記入できる場合もあります。
  4. 問診票の記入: 現在の状況(性交から経過した時間、生理周期、最終月経日、避妊に失敗した状況など)、既往歴、アレルギー、現在服用している薬、妊娠の可能性などについて問診票に記入します。
    正直かつ正確に記入することが、適切な診断と処方につながります。
  5. 診察: 医師による問診と診察が行われます。
    問診票の内容に基づき、医師からいくつかの質問があります。
    避妊に失敗した状況、最終月経日、現在の体調などについて正確に伝えましょう。
    場合によっては、内診や超音波検査が行われることもありますが、必須ではありません。
    医師は、アフターピルの服用が適しているか、どの薬剤が適切か、副作用のリスクはないかなどを判断します。
  6. 処方と説明: 医師が服用するアフターピルを決定し、処方箋を発行するか、院内薬局で薬を渡されます。
    薬剤の種類、服用方法、服用できる期限、効果が期待できる期間、起こりうる副作用とその対処法などについて、医師や薬剤師から詳しく説明があります。
    疑問点があれば遠慮なく質問しましょう。
  7. 薬の受け取りと支払い: 院内処方の場合はその場で薬を受け取り、支払いを行います。
    処方箋を受け取った場合は、保険薬局に処方箋を持っていき、調剤してもらって薬を受け取ります。
    費用は後述しますが、自由診療となるため全額自己負担です。
  8. 服用: 指示された通りに、できるだけ早くアフターピルを服用します。

産婦人科での受診は、医師に直接相談できるという大きなメリットがあります。
特に、持病があったり、服用中の薬があったり、体調に不安がある場合などは、安心して相談できます。

土日・夜間の対応について

緊急避妊は文字通り緊急を要するため、土日や夜間など、通常の診療時間外に医療機関を受診する必要が生じることもあります。
多くの産婦人科は平日の日中が診療時間ですが、一部のクリニックでは土曜診療や夜間診療を行っている場合があります。

また、休日や夜間の緊急時には、地域の休日・夜間診療所や救急外来で対応してもらえる可能性もあります。
ただし、すべての救急病院でアフターピルの処方が可能とは限りません。
事前に電話で問い合わせて、緊急避妊薬の処方が可能かどうかを確認することが非常に重要です。
地域の医師会や自治体のウェブサイトなどで、休日・夜間診療の情報を得ることも有効です。

時間外に受診する場合、時間外対応加算などがかかるため、費用が通常よりも高くなる可能性があることも考慮しておきましょう。

オンライン診療での購入方法

近年、アフターピルの入手方法として注目されているのがオンライン診療です。
インターネットを通じて医師の診察を受け、自宅などに薬を配送してもらう方法です。
緊急性が高いアフターピルの入手手段として、有効な選択肢の一つとなりつつあります。

オンライン診療のメリット・デメリット

オンライン診療には、産婦人科に直接来院する場合とは異なるメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 時間や場所を選ばない: インターネット環境があれば、自宅や外出先など、場所を選ばずに診察を受けられます。
    忙しい方や、近くに産婦人科がない方、時間内に受診するのが難しい方にとって大きな利便性となります。
  • プライバシーが守られる: 医療機関への出入りを他人に見られる心配がありません。
    対面での診察に抵抗がある方や、プライバシーを重視したい方にとって利用しやすい方法です。
  • 即時性: 予約が取りやすく、比較的すぐに診察を受けられることが多いです。
    緊急性の高いアフターピルの入手には、迅速な対応が求められるため、この点は大きなメリットです。
  • 移動時間・費用が不要: 医療機関までの移動時間や交通費がかかりません。

デメリット

  • 対面診療の安心感がない: 医師に直接会って診察を受けるわけではないため、症状を伝えきれない、医師の雰囲気が掴みにくいなど、対面診療に比べて安心感が劣ると感じる人もいるかもしれません。
  • 状態把握の限界: 医師が触診や内診を行うことができません。
    問診の情報に頼る部分が大きくなるため、正確な状態把握に限界がある場合も考えられます。
  • 機器や環境が必要: スマートフォンやパソコン、インターネット環境が必要です。
    また、ビデオ通話での診察の場合は、プライバシーが確保された静かな場所が必要です。
  • 配送に時間がかかる場合がある: 診察後、薬が手元に届くまでには配送時間がかかります。
    緊急性の高いアフターピルにおいては、このタイムラグが問題となる場合があります。

オンライン診療を利用する際は、上記を踏まえ、ご自身の状況に合った方法かどうかを検討することが重要です。

即日配送は可能?

オンライン診療のデメリットとして配送時間がかかる点を挙げましたが、アフターピルは緊急性の高い薬であるため、多くのオンライン診療サービスでは配送方法に工夫を凝らしています。

一般的な配送方法では、翌日以降の到着となることが多いですが、一部のオンラインクリニックでは、地域限定でバイク便や自転車便などによる即日配送サービスを提供している場合があります。
これらのサービスを利用すれば、診察後、早ければ数時間で薬が手元に届くため、緊急時にも対応可能です。
ただし、即日配送は対応エリアが限られていたり、通常よりも配送料が高額になったりするなどの条件があります。
利用を検討する際は、事前にサービス内容や対応エリア、費用についてよく確認しましょう。

オンライン診療の流れは、クリニックによって多少異なりますが、一般的には以下のようなステップで進みます。

  1. オンライン診療サービスの選択と予約: アフターピルのオンライン処方を行っているクリニックを選び、ウェブサイトやアプリを通じて予約します。
    希望する薬剤の種類(決まっていれば)、診察日時などを選択します。
  2. 問診票の入力: オンライン上で問診票に入力します。
    産婦人科での問診票と同様に、現在の状況や既往歴などを正確に記入します。
  3. オンライン診察: 予約した時間に、医師とのオンライン診察(ビデオ通話または音声通話)を行います。
    問診票の内容に基づき、医師から質問を受けたり、相談したりします。
  4. 支払い: 診察後、費用を支払います。
    クレジットカード決済が一般的です。
  5. 薬の配送: 支払いが確認され次第、指定した住所へ薬が配送されます。
    配送方法は、通常配送か即日配送かなど、選択肢がある場合があります。
    配送時の品名など、プライバシーへの配慮についても確認しておくと安心です。

オンライン診療は、手軽でプライバシーも守られる便利な方法ですが、信頼できる医療機関を選ぶことが何よりも大切です。
インターネットで検索する際は、必ず医療法に基づき正規に開設されている医療機関であるか、医師が診察を行っているかなどを確認しましょう。

アフターピル購入にかかる費用(値段)

アフターピルは健康保険が適用されない「自由診療」となるため、費用は全額自己負担です。
また、医療機関によって価格設定が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

診察料と薬剤費の目安

アフターピルを購入する際にかかる費用は、主に「診察料」と「薬剤費」です。

  • 診察料: 医療機関によって異なりますが、数千円程度が一般的です。
    初診料と再診料で価格が違う場合や、オンライン診療の場合はシステム利用料などが別途かかる場合もあります。
  • 薬剤費: 処方される薬剤の種類によって価格が大きく異なります。
    日本で主に処方されるアフターピルには、以下のようなものがあります。
    • レボノルゲストレル錠(ノルレボ錠、またはそのジェネリック医薬品): 性交後72時間以内に1錠服用します。
      効果が高く、副作用が比較的少ないとされています。
      薬剤費の目安は、先発品のノルレボ錠が15,000円〜20,000円程度、ジェネリック医薬品(レボノルゲストレル錠)が7,000円〜15,000円程度です。
      ジェネリック医薬品の方が安価ですが、効果や成分は先発品と同等です。
    • ノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合剤(ヤッペ法): プラノバール錠など、中用量ピルを応用する方法です。
      性交後72時間以内に2錠服用し、その12時間後にさらに2錠服用します(合計4錠)。
      レボノルゲストレル錠に比べて効果はやや劣るとされ、吐き気などの副作用が出やすい傾向がありますが、価格は比較的安価です。
      薬剤費の目安は、数千円程度です。

したがって、産婦人科でアフターピルを処方してもらう場合の総額は、診察料+薬剤費となり、選択する薬剤によって異なりますが、7,000円〜20,000円程度が目安となります。
ただし、時間外診療の場合は診察料が加算されることがあります。

ヤッペ法は現在ではあまり推奨されませんが、緊急避妊薬として選択肢の一つとなる場合もあります。
医師と相談し、メリット・デメリットを理解した上で選択することが重要です。

オンライン診療の費用

オンライン診療でアフターピルを購入する場合も、費用は自由診療となり全額自己負担です。
費用は、診察料+薬剤費+配送料(+システム利用料など)の合計となります。

オンラインクリニックによっては、診察料が無料の場合や、薬剤費が比較的安価に設定されている場合があります。
しかし、通常配送の場合は配送料が、即日配送の場合はさらに高額な配送料がかかることが多いです。

オンライン診療の費用の目安は以下のようになります。

費用項目 目安価格(クリニックにより異なる) 備考
診察料 0円〜数千円 初診料無料のクリニックも多い
薬剤費 7,000円〜20,000円程度 薬剤の種類(ジェネリック含む)で変動
配送料(通常配送) 500円〜1,500円程度 地域やサービスで異なる
配送料(即日配送) 3,000円〜5,000円超 対応エリア限定、高額になる場合が多い
システム利用料 0円〜数百円 クリニックによる

総額としては、通常配送であれば産婦人科での購入と同等か若干高くなる場合があり、即日配送を利用するとさらに高額になることを想定しておきましょう。

オンラインクリニックの中には、薬剤の種類ごとの価格や、診察料・配送料を含む総額をウェブサイトで明示しているところが多いです。
複数のクリニックを比較検討する際は、これらの費用を事前に確認することが大切です。

アフターピルに関するよくある質問

アフターピルはマツキヨなどドラッグストアで買えますか?

いいえ、現在の日本の制度では、マツモトキヨシを含む全国のドラッグストアや薬局ではアフターピル(緊急避妊薬)を市販で購入することはできません。
アフターピルは医師の処方が必須の「医療用医薬品」です。
必ず医療機関を受診するか、オンライン診療を利用して、医師の診察を受けた上で処方してもらう必要があります。

アフターピルの代わりになる市販薬はありますか?

いいえ、緊急避妊の効果を持つ市販薬は日本には存在しません。
一部の栄養ドリンクやサプリメントなどが「避妊効果がある」と謳っているケースがあるようですが、これらに医学的な根拠はありません。
また、通常の低用量ピルを緊急避妊に転用する「ヤッペ法」という方法もありますが、これはあくまで医師の指導のもと、適切な用量・タイミングで行われるべきものであり、自己判断で市販の低用量ピルを服用することは絶対に避けてください。
避妊の失敗に気づいたら、他の方法ではなく、速やかにアフターピルを処方してもらうための行動を起こしましょう。

アフターピルは診察なしでも処方してもらえますか?

いいえ、アフターピルは「医療用医薬品」であるため、必ず医師の診察が必要です。
対面での診察だけでなく、オンライン診療による診察も認められています。
医師は、あなたの健康状態や状況を確認し、アフターピルが適しているかどうか、安全に服用できるかどうかを判断します。
診察なしで入手することは、健康上のリスクを伴うため絶対にしないでください。
個人輸入なども危険ですので避けましょう。

アフターピルは性交後何時間以内に飲むべきですか?

処方される薬剤の種類によって異なりますが、効果を最大限に得るためには、できるだけ早く服用することが重要です。

  • レボノルゲストレル錠(ノルレボ錠など): 性交後72時間(3日)以内に服用します。
    時間経過とともに効果は低下しますが、72時間以内であれば高い効果が期待できます。
  • ノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合剤(ヤッペ法): 性交後72時間(3日)以内に初回服用し、その12時間後に再度服用します。

どちらの薬剤も、時間が経つにつれて妊娠阻止率が低下することがわかっています。
たとえば、レボノルゲストレル錠の場合、24時間以内の服用で約95%の妊娠阻止率が期待できるのに対し、48時間以内では約85%、72時間以内では約58%に低下するという報告もあります(効果率は研究によってばらつきがあります)。
したがって、「できるだけ早く、一刻も早く」服用することが非常に大切です。
もし120時間(5日)以内の服用が可能な「エラワン(ellaOne)」といった薬剤を希望する場合は、対応している医療機関に相談が必要です。(日本国内では現在「エラワン」は承認されていませんが、個人輸入でなく正規ルートの医療機関で処方される場合があるか、または海外での情報は参照元によるため注意が必要。)

アフターピルの効果はどのくらいですか?

アフターピルは、あくまで「緊急避妊薬」であり、避妊の失敗後、妊娠を阻止するための薬です。
その効果は100%ではありません。
服用できた時間や個人の体質、生理周期のタイミングなどによっても効果は異なります。

レボノルゲストレル錠を性交後72時間以内に服用した場合の妊娠阻止率は、約85%程度とされています(服用までの時間によって変動)。
ヤッペ法の場合は、これよりやや低いとされています。

アフターピルは、排卵を抑制したり、受精卵の子宮内膜への着床を妨げたりすることで妊娠を防ぎます。
すでに妊娠が成立している(受精卵が子宮内膜に着床している)場合には効果はありません。

アフターピルの服用は、あくまで緊急時の手段です。
日常的な避妊法としては、低用量ピルやIUS(子宮内避妊システム)、コンドームなどを正しく使用することが推奨されます。

アフターピルに副作用はありますか?

アフターピルは女性ホルモンを一時的に大量に摂取するため、副作用が生じることがあります。
多くの場合、軽度で一時的なものですが、以下のような症状が見られることがあります。

  • 吐き気、嘔吐: 最もよく見られる副作用の一つです。
    ヤッペ法の方がレボノルゲストレル錠よりも吐き気が起こりやすい傾向があります。
    服用後2時間以内に嘔吐してしまった場合は、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があるため、医師に相談して追加で服用する必要がないか確認しましょう。
    吐き気止めの薬を一緒に処方してもらえる場合もあります。
  • 頭痛: 頭が重い、痛むといった症状が出ることがあります。
  • 倦怠感、だるさ: 全身がだるく感じる場合があります。
  • 腹痛、下腹部痛: 生理痛のような痛みが現れることがあります。
  • 不正出血: 服用後数日以内に、生理のような出血(消退出血)が見られることがあります。
    これは妊娠が成立しなかったサインであることが多いですが、出血量が多い場合や長く続く場合は医師に相談しましょう。
  • 乳房の張り: バストが張った感じや痛みを感じることがあります。

これらの副作用は、多くの場合24時間以内に改善しますが、症状が重い場合や長引く場合は、必ず処方してもらった医師や最寄りの医療機関に相談してください。
稀に重篤な副作用が発生する可能性もゼロではありませんが、一般的には安全性の高い薬とされています。

また、アフターピルを服用すると、その後の生理周期が乱れることがあります。
次の生理がいつもより早く来たり遅れたりすることが一般的です。
予定日を1週間以上過ぎても生理が来ない場合は、妊娠している可能性も考えられるため、妊娠検査薬で確認するか、産婦人科を受診してください。

アフターピルを安全に入手するには:まとめ

アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗してしまった場合に、望まない妊娠を防ぐための重要な手段です。
しかし、現在の日本では薬局で市販されておらず、必ず医師の診察と処方が必要となります。

安全かつ確実にアフターピルを入手するための方法は、以下の2つです。

  • 産婦人科や婦人科などの医療機関を受診する
  • オンライン診療で医師の診察を受け、薬を配送してもらう

どちらの方法も、医師による適切な診断と服薬指導を受けられるという点で安全です。
緊急性の高い薬ですので、「できるだけ早く」行動することが何よりも大切です。
性交から経過した時間によって、薬の効果が低下してしまいます。

それぞれの方法にはメリット・デメリットがあります。
対面で医師に直接相談したい、持病や心配事がある場合は産婦人科の受診が良いでしょう。
一方で、時間や場所の制約がある場合、プライバシーを重視したい場合、すぐに受診できない場合はオンライン診療が便利な選択肢となります。
オンライン診療を選ぶ際は、即日配送の可否や費用なども比較検討しましょう。

費用は自由診療のため全額自己負担となり、薬剤の種類や医療機関によって異なりますが、7,000円〜20,000円程度が目安となります。
個人輸入などで安く済ませようとすることは、偽造薬のリスクや健康被害の可能性を考えると非常に危険です。

アフターピルは、あくまで緊急時の最終手段です。
服用後も完全に妊娠を防げるわけではなく、その後の避妊対策も重要です。
今回の経験を踏まえ、今後の避妊について医師や専門家に相談することも検討しましょう。

デリケートな問題であり、不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。
一人で抱え込まず、信頼できる医療機関や相談窓口に頼ってください。
適切な情報を得て、ご自身の体と心を守るための行動をとることが大切です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の薬剤の効果や安全性を保証するものではありません。
個人の状態に合った治療や薬剤については、必ず医師の診断に基づき判断してください。
また、医薬品の承認状況や制度は変更される可能性があります。
常に最新の情報を信頼できる医療機関にご確認ください。

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