口の中の上側が腫れて押すと痛い…考えられる原因と対処法を解説

口の中の上側が腫れて押すと痛い場合、考えられる原因はさまざまです。この不快な症状は、単なる口内炎から、歯科や耳鼻科領域の病気、まれに全身の病気や悪性腫瘍(がん)まで、幅広い可能性を含んでいます。自己判断で様子を見ることもありますが、原因によっては早期の診断と治療が重要になるため、症状が続く場合や悪化する場合は専門家への相談が推奨されます。

この記事では、口の中の上側(口蓋部、つまり「上あご」の裏側)が腫れて押すと痛む場合に考えられる主な原因や病気、自分でできる一時的な対処法、そしてどのような場合に、何科を受診すべきかについて詳しく解説します。

口の中の上側、特に口蓋部が腫れて押すと痛む場合、いくつかの主要な原因が考えられます。これらの原因は、炎症、感染、外傷、あるいは組織の変化によるものです。

最も一般的な原因の一つは、口腔内の炎症です。これは、細菌やウイルス、真菌といった病原体への感染、あるいはアレルギー反応などによって引き起こされます。炎症が起きると、その部位の血管が拡張して血液が集まり、組織が腫れたり、熱を持ったり、痛みが生じたりします。「押すと痛い」という症状は、この炎症による知覚神経への刺激や、腫れた組織が圧迫されることによって起こります。

次に、外傷も重要な原因です。熱い食べ物や飲み物でやけどをしたり、硬い食べ物で粘膜を傷つけたりすると、その部分が炎症を起こして腫れ、痛みを伴うことがあります。特に口蓋は食事の際に物が当たることも多く、物理的な刺激を受けやすい場所です。

さらに、感染も直接的な原因となります。例えば、ウイルス性の口内炎や真菌によるカンジダ症などが口蓋に発生すると、腫れや痛みの原因となります。また、歯の根の感染が口蓋側に波及したり、副鼻腔(上顎洞)の炎症が口蓋に影響を及ぼしたりすることもあります。

これらのほかにも、口腔内の組織自体の変化や、まれに全身の病気の一部として、口蓋の腫れや痛みが現れることがあります。それぞれの原因によって、腫れ方、痛みの性質、その他の付随症状が異なります。

目次

口の中の上側が腫れて押すと痛い場合に考えられる病気

口内炎

口内炎は、口の中の粘膜にできる炎症の総称です。最も一般的な「アフタ性口内炎」は、境界がはっきりした白っぽい潰瘍で、周囲が赤く腫れ、強い痛みを伴います。口蓋にも発生することがあり、この場合、食事や会話の際に刺激を受けて押さなくとも痛むことがありますが、触ったり押したりすると痛みが強くなることがあります。

アフタ性口内炎の正確な原因は不明ですが、ストレス、疲労、ビタミン不足、免疫力の低下などが関連すると考えられています。通常は1~2週間で自然に治癒しますが、繰り返す場合や症状が強い場合は医療機関での治療を検討しましょう。

ヘルペスウイルスなどが原因で起こるウイルス性口内炎や、特定の食品や薬品に対するアレルギー反応として生じるアレルギー性口内炎も、口蓋に発生し、腫れや痛みを伴うことがあります。

口腔カンジダ症

口腔カンジダ症は、口腔内に常在するカンジダという真菌(カビの一種)が異常に増殖することによって起こる感染症です。通常は免疫力が正常であれば問題ありませんが、体調不良、病気(糖尿病、エイズなど)、免疫抑制剤や抗生物質の使用、ステロイド吸入薬の使用などが原因で発症しやすくなります。

症状としては、口の中の粘膜に白い苔状のものが付着したり、赤くただれたりします。口蓋にも発生し、炎症による腫れや、ヒリヒリとした痛み、あるいは「押すと痛い」と感じることがあります。白い苔はガーゼなどでこすると剥がれることがありますが、その下は赤くただれていることが多いです。

口腔カンジダ症が疑われる場合は、歯科、口腔外科、あるいは内科などで診断と治療(抗真菌薬の使用)が必要です。

上顎洞炎(蓄膿症)

上顎洞炎は、鼻の周囲にある空洞(副鼻腔)のうち、上顎の骨の中にある上顎洞という部分が炎症を起こす病気です。「蓄膿症」とも呼ばれます。多くの場合、風邪やアレルギー性鼻炎などによる鼻の炎症が副鼻腔に広がり、細菌感染などを合併して起こります。

上顎洞は上あごの骨に位置しているため、その炎症が歯や口蓋に影響を及ぼすことがあります。上顎洞炎の典型的な症状は、頬の痛みや圧痛、鼻づまり、黄色や緑色の鼻水、頭痛、歯の痛みなどですが、まれに口蓋の違和感や痛みを訴える方もいます。特に、上顎洞の炎症が慢性化して粘膜が厚くなったり、膿が溜まったりすると、その影響が口蓋側の骨や粘膜に及び、「口蓋が腫れているように感じる」「押すと鈍い痛みがある」といった症状につながることがあります。

上顎洞炎が疑われる場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。

根尖性歯周炎(歯の根の炎症)

根尖性歯周炎は、虫歯が進行して歯の神経が死んでしまい、さらに根の先にまで細菌感染が及んで炎症や膿瘍(膿が溜まること)ができる病気です。

上の奥歯の根は上顎洞に近い位置にあるため、根尖性歯周炎を起こすと、歯茎が腫れるだけでなく、炎症が上顎の骨を伝って口蓋側に広がり、口蓋の粘膜の下に膿が溜まったり、骨が溶かされたりすることがあります。この場合、該当する歯は痛みがなくても、歯茎や口蓋が腫れて、押すと強い痛みを伴うことがあります。また、フィステルと呼ばれる、歯茎や口蓋にできた小さな穴から膿が出てくることもあります。

歯が原因で口蓋が腫れている可能性がある場合は、歯科または口腔外科を受診してください。

骨隆起(骨のこぶ)

骨隆起は、口の中の骨の一部が盛り上がってこぶ状になったもので、硬口蓋の中央や下あごの内側にできることが多い良性の変化です。口蓋にできるものは「口蓋隆起」と呼ばれます。

骨隆起自体は骨の増殖であり、通常は痛みはありません。見た目が気になったり、大きくなりすぎて発音や食事に影響が出たりする場合を除き、治療の必要はありません。しかし、骨隆起を覆う粘膜は薄いため、硬い食べ物などが当たって傷ついたり、その部分に炎症が起こったりすると、腫れや痛みを伴うことがあります。押すと痛い場合は、骨隆起そのものではなく、その上を覆う粘膜の炎症や損傷が原因である可能性が高いです。

骨隆起は歯科や口腔外科で診断されます。痛みを伴う場合は、対症療法として消炎鎮痛剤の使用や、原因となる刺激の除去が行われます。

粘液嚢胞

粘液嚢胞は、唾液を分泌する小さな唾液腺(小唾液腺)やその導管が詰まったり損傷したりして、唾液が周囲の組織に漏れ出し、風船のように腫れてできる良性の嚢胞(袋状の病変)です。口唇にできることが多いですが、口蓋にも発生することがあります。

口蓋にできた粘液嚢胞は、通常は数ミリから1センチ程度の柔らかくプニプニした腫れとして触れます。基本的には痛みはありませんが、場所によっては食事などで繰り返し刺激を受けると炎症を起こし、一時的に腫れが増したり、押すと痛みを伴ったりすることがあります。自然に破れて小さくなることもありますが、再発しやすい性質があります。

粘液嚢胞が疑われる場合も、歯科または口腔外科を受診し、診断と必要に応じて摘出術などの治療を受けてください。

口腔がん

口腔がんは、舌、歯茎、頬の粘膜、口の底、口蓋、唇などにできる悪性腫瘍です。喫煙や過度の飲酒、口腔内の慢性の刺激(合わない入れ歯や尖った歯など)などがリスク要因とされています。

口蓋にも口腔がんが発生することがあります。初期の口腔がんは、見た目が白っぽい、あるいは赤っぽい斑点状であったり、小さなただれや硬いしこりとして現れたりすることが多いです。初期には痛みを伴わないことも少なくありませんが、進行すると潰瘍ができたり周囲に広がったりして、強い痛みや出血、口の動きの制限などを引き起こします。

口腔がんの初期症状と押すと痛い場合

口腔がんの初期症状は、治りにくい口内炎やただれとして現れることがあり、この段階では痛みが軽かったり全くなかったりする場合が多いです。しかし、炎症を伴ったり、神経に浸潤したりすると、痛みが出てきます。「押すと痛い」という症状は、炎症によるものや、がん組織が周囲を圧迫していることによって生じる可能性があります。特に、数週間経っても治らない口内炎のようなものや、硬いしこりが口蓋にあり、押すと痛みを伴う場合は注意が必要です。

口腔がんは早期発見・早期治療が非常に重要です。気になる症状がある場合は、歯科や口腔外科で専門医の診察を受けることが強く推奨されます。

その他の原因(外傷、アレルギーなど)

上記以外にも、口蓋の腫れと痛みの原因として、以下のようなものが考えられます。

  • 外傷: 熱いものを食べてやけどをしたり、硬いお菓子や骨などで口蓋の粘膜を傷つけたりした場合。傷口から細菌感染を起こして腫れや痛みが強くなることもあります。
  • アレルギー反応: 特定の食品や薬剤(特に歯科治療で使用される材料など)に対するアレルギー反応として、口蓋の粘膜が腫れたり、痒みや痛みを伴ったりすることがあります。
  • 全身の病気: クローン病やベーチェット病など、全身の炎症性疾患の症状の一つとして、口腔内にアフタ性口内炎などが多発・再発することがあり、口蓋にできると腫れや痛みを引き起こします。

口の中の上側が腫れて痛い場合に自分でできる対処法

口の中の上側が腫れて押すと痛い場合、原因が特定されるまでの間や、軽度な症状であれば、自宅でできる対処法がいくつかあります。ただし、これらの対処法はあくまで症状の緩和や悪化予防を目的としたものであり、根本的な治療にはならないことを理解しておく必要があります。

  • 口腔内を清潔に保つ: 丁寧に歯磨きを行い、うがい薬(刺激の少ないもの)を使用して口腔内を清潔に保ちましょう。清潔な状態を維持することで、細菌感染の拡大を防ぎ、炎症の悪化を抑えることが期待できます。ただし、腫れている部分を強くこすったり刺激したりしないように注意が必要です。
  • 刺激物を避ける: 熱すぎるもの、冷たすぎるもの、辛いもの、酸っぱいもの、硬いものなど、腫れている部分を刺激する可能性のある食べ物や飲み物は避けましょう。柔らかく、温度も刺激にならないものを摂取することで、痛みを和らげ、粘膜の回復を助けることができます。アルコールやタバコも粘膜に刺激を与えるため、控えることが望ましいです。
  • 十分な休息と栄養: 体の免疫力が低下していると、炎症が治りにくかったり、感染しやすくなったりします。十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけることで、体の回復力を高めましょう。特にビタミンB群は粘膜の健康維持に関わるため、意識して摂取すると良いでしょう。
  • 市販薬の活用: 薬局やドラッグストアで購入できる口内炎治療薬(塗り薬、貼り薬、スプレーなど)が症状緩和に役立つことがあります。また、痛みが強い場合は、市販の鎮痛剤を使用することも考えられます。ただし、これらの市販薬は対症療法であり、原因を治療するものではありません。使用にあたっては、薬剤師に相談し、用法・用量を守って正しく使用してください。症状が改善しない場合や悪化する場合は、自己判断で継続せず、医療機関を受診しましょう。
  • 患部を刺激しない: 気になって舌や指で腫れた部分を触ったり押したりしたくなりますが、これは粘膜をさらに傷つけたり、細菌感染を引き起こしたりする原因になります。可能な限り、患部を触らないようにしましょう。

これらの対処法は、症状が軽い場合に一時的に行うものです。症状が改善しない、悪化する、あるいは他の気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けてください。特に、痛みが強い、腫れが大きい、発熱がある、数週間経っても治らないといった場合は、自己判断はせず速やかに専門家へ相談しましょう。

口の中の上側が腫れて押すと痛い:受診の目安と何科に行くべきか

口の中の上側が腫れて押すと痛い症状が出たとき、「これは一時的なものだろうか?」「病院に行くべきか?」「行くなら何科だろう?」と悩む方は多いでしょう。ここでは、受診を検討すべき目安と、適切な診療科の選び方について解説します。

こんな症状は要注意:すぐに受診を検討すべきケース

以下の症状が一つでも当てはまる場合は、早めに医療機関を受診することを強く推奨します。これらの症状は、より重い病気が隠れている可能性や、迅速な治療が必要な状態を示していることがあります。

  • 痛みが非常に強い、あるいは徐々に強くなっている
  • 腫れが急に大きくなってきた、あるいは範囲が広がっている
  • 腫れている部分が熱を持っている
  • 口を開けにくい、食事や会話が困難になった
  • 発熱、倦怠感、リンパ節の腫れなど、全身の症状を伴う
  • 腫れや痛みが数週間(目安として10日~2週間以上)経っても改善しない、あるいは悪化している
  • しこりのように硬く触れる部分がある
  • 同じ場所に繰り返し症状が出る
  • 膿のようなものが出てきている
  • 出血を伴う

特に、治りにくい「しこり」や「ただれ」を伴う場合は、口腔がんの可能性も考慮し、速やかに専門医の診察を受けることが重要です。

何科を受診すべき?適切な診療科の選び方

口の中の上側の腫れと痛みは、原因によって関連する専門分野が異なります。症状に応じて、以下の診療科を検討しましょう。迷う場合は、まずはかかりつけ医や歯科医に相談してみるのも良い方法です。

耳鼻咽喉科での対応

上顎洞炎(蓄膿症)など、鼻や副鼻腔の炎症が原因と考えられる場合、耳鼻咽喉科が適しています。鼻の症状(鼻水、鼻づまり、頬の痛みなど)が強く、それに伴って口蓋の違和感や痛みがある場合は、まず耳鼻咽喉科を受診しましょう。耳鼻咽喉科では、鼻の検査やCT検査などを行い、副鼻腔の状態を詳しく調べます。

歯科・口腔外科での対応

歯の根の炎症(根尖性歯周炎)が原因で口蓋が腫れている場合は、歯科または口腔外科が専門です。歯の痛みがある、あるいは過去に虫歯や歯の治療をしたことがある歯に関連していると思われる場合は、歯科を受診しましょう。

口内炎、口腔カンジダ症、粘液嚢胞、骨隆起など、口腔内の粘膜や組織自体に問題がある場合は、歯科または口腔外科が適しています。特に、数週間治らない口内炎やしこりがある場合は、口腔がんの可能性も考慮し、口腔外科専門医のいる医療機関を受診することが推奨されます。口腔外科では、必要に応じて組織の一部を採取して調べる病理検査なども行われます。

外傷による粘膜の損傷やその後の感染についても、歯科や口腔外科で適切な処置を受けることができます。

多くの場合、口の中の上側の問題は歯科や口腔外科の領域であることが多いため、迷ったらまずはこれらの専門家に相談するのが良いかもしれません。

内科での対応

全身の病気(糖尿病、免疫不全、自己免疫疾患など)に関連して口腔症状(口腔カンジダ症や多発・再発する口内炎など)が出ている可能性がある場合や、発熱や倦怠感など口腔症状以外の全身症状も強く伴う場合は、まずはかかりつけの内科医に相談することも考えられます。内科医が必要と判断すれば、専門医(口腔外科、耳鼻咽喉科など)を紹介してくれるでしょう。

どの科を受診すべきか判断が難しい場合は、近くの総合病院の歯科口腔外科や耳鼻咽喉科に問い合わせてみるか、かかりつけ医に相談することをお勧めします。早期に適切な診断を受け、原因に応じた治療を開始することが、症状の改善や重症化の予防につながります。

最適な受診科を選ぶための目安を以下の表にまとめました。

主な症状の特徴 考えられる主な原因 推奨される受診科 検査・治療の例
白い苔状のもの、ヒリヒリする痛み 口腔カンジダ症 歯科、口腔外科、内科 口腔内診察、真菌検査、抗真菌薬処方
白っぽい潰瘍、周囲が赤い、強い痛み アフタ性口内炎、ウイルス性口内炎、その他の口内炎 歯科、口腔外科 口腔内診察、必要に応じてウイルス検査、軟膏・うがい薬処方、消炎鎮痛剤
歯の痛みもある、歯茎も腫れている、膿が出る 根尖性歯周炎 歯科、口腔外科 口腔内診察、レントゲン検査、根管治療、抗生物質・消炎鎮痛剤処方
頬の痛み、鼻水、鼻づまり、頭痛も伴う 上顎洞炎(蓄膿症) 耳鼻咽喉科 鼻鏡検査、レントゲン/CT検査、抗生物質・消炎鎮痛剤・点鼻薬処方
硬いこぶ、傷つくと痛む 骨隆起(粘膜の炎症) 歯科、口腔外科 口腔内診察、レントゲン検査、経過観察、必要に応じて切除、対症療法(消炎鎮痛剤)
柔らかくプニプニした腫れ、刺激で痛む 粘液嚢胞 歯科、口腔外科 口腔内診察、経過観察、必要に応じて摘出術
治りにくいしこりやただれ、徐々に痛みが強くなる 口腔がん 歯科、口腔外科(専門医) 口腔内診察、触診、生検(組織検査)、画像検査(CT, MRIなど)、がん治療
熱い/硬いものを食べてから症状が出た 外傷 歯科、口腔外科、耳鼻咽喉科 口腔内診察、傷の処置、うがい薬・抗生物質処方
特定の食品や歯科材料の後から症状が出た アレルギー反応 歯科、口腔外科、皮膚科 口腔内診察、問診、アレルギー検査、抗ヒスタミン薬・ステロイド薬処方
全身症状もある、持病がある 全身疾患に関連する口腔症状 内科、歯科、口腔外科 全身の検査、基礎疾患の治療、専門医への紹介

※上記の表はあくまで一般的な目安であり、症状や状況によっては必ずしも当てはまらない場合があります。最終的な診断と治療方針は医師の判断によります。

まとめ|口の中の上側の腫れと痛みについて

口の中の上側が腫れて押すと痛いという症状は、日常的によく見られるものから、専門的な治療が必要な病気まで、様々な原因によって引き起こされます。単なる口内炎や軽微な外傷であれば、数日から1~2週間程度で自然に改善することも多いですが、中には上顎洞炎、根尖性歯周炎、口腔カンジダ症といった感染症や炎症、さらにはまれに口腔がんのような重篤な病気が原因となっている可能性も否定できません。

自分でできる対処法として、口腔内を清潔に保つ、刺激物を避ける、十分な休息をとるといった方法は、症状の緩和や悪化予防に役立ちますが、これらは対症療法であり、根本的な原因を取り除くものではありません。

特に、痛みが強い、腫れが拡大している、発熱などの全身症状がある、数週間経っても治らない、しこりのように硬い部分があるといった場合は、放置せずに速やかに医療機関を受診することが非常に重要です。早期に適切な診断を受けることで、病気の進行を防ぎ、より効果的な治療につなげることができます。

受診すべき診療科は、症状の特徴によって耳鼻咽喉科、歯科、口腔外科、あるいは内科などが考えられますが、口の中の上側の問題は歯科や口腔外科の領域であることが多いため、まずはこれらの専門家に相談するのが一般的です。判断に迷う場合は、かかりつけ医や近くの総合病院に相談してみましょう。

口の中のサインは、体の状態を映し出す鏡でもあります。不快な症状が現れたときは、自己判断で済ませず、体の声に耳を傾け、必要に応じて専門家の助けを求めることが、健康を守る上で大切です。


免責事項:
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医師の診断や治療の代替となるものではありません。個別の症状については、必ず医療機関を受診し、専門医の診断と指導を受けてください。本記事の情報に基づいて行われたいかなる行為についても、筆者および関係者は一切の責任を負いかねます。

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