ベルソムラはやばい薬?効果・副作用、依存性リスクを徹底解説

不眠症に悩む方にとって、睡眠薬は症状を改善するための選択肢の一つです。ベルソムラもその一つですが、「どんな効果があるの?」「副作用は?」「危険性はあるの?」といった疑問や不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。この記事では、ベルソムラについて、効果や副作用、他の睡眠薬との違い、使用上の注意点などを、専門的な視点を踏まえつつ、分かりやすく解説します。ベルソムラについて正しく理解し、安心して治療を進めるための参考にしてください。

目次

ベルソムラとは

ベルソムラは、不眠症の治療に使用される新しいタイプの睡眠薬です。従来の睡眠薬とは異なるメカニズムで作用するため、その特徴を理解することが重要です。

ベルソムラの作用機序:オレキシン受容体拮抗薬

ベルソムラ(一般名:スボレキサント)は、「オレキシン受容体拮抗薬」と呼ばれる種類の薬剤です。脳内には、覚醒状態を維持するために働く「オレキシン」という神経伝達物質があります。オレキシンが活発に働くことで、私たちは日中に覚醒していられます。
しかし、不眠症の方の中には、夜になってもオレキシンの働きが過剰になっているために、脳が覚醒したままになってしまい眠れない、というケースがあります。
ベルソムラは、このオレキシンが結合する「オレキシン受容体」をブロックすることで、オレキシンの働きを抑制します。例えるなら、覚醒を促すアクセルであるオレキシンを、その受け皿(受容体)を塞ぐことでブレーキをかけるようなイメージです。これにより、自然な眠気を誘い、眠りに入りやすく、また眠りを維持しやすくします。
従来の睡眠薬の多くは、脳の活動を全般的に抑制することで眠気を引き起こしていましたが、ベルソムラは覚醒に関わる特定のメカニズムに作用するため、より生理的な眠りに近い状態をもたらすと考えられています。

ベルソムラの一般名(成分名):スボレキサント

ベルソムラの一般名(有効成分の名称)はスボレキサントです。医療用医薬品として「ベルソムラ錠」という商品名で製造・販売されています。医師から処方される際には、この成分名や商品名で呼ばれることがあります。

ベルソムラは強い睡眠薬か?効き目について

「強い睡眠薬」という言葉の定義は曖昧ですが、一般的に従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬のような、脳の活動を強く抑制するタイプの薬と比較すると、ベルソムラは比較的穏やかな効き方をすると言われています。
ベルソムラの効果は、あくまで過剰になった覚醒システムを抑えることによって自然な眠気をサポートするものであり、強制的に意識を遮断するような強い鎮静作用は少ないとされています。そのため、効果の感じ方には個人差が大きく、中には「効き目が弱い」と感じる方もいれば、「自然に眠れて良い」と感じる方もいます。
ベルソムラが推奨されるのは、主に寝つきが悪い(入眠困難)夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)といった、不眠症の様々な症状に対してです。臨床試験では、プラセボ(偽薬)と比較して、入眠までの時間を短縮し、総睡眠時間を増加させる効果が確認されています。

臨床試験の結果から,スボレキサントは睡眠維持及び入眠のいずれの症状改善にも効果を有し,長期間投与で薬剤耐性もみられない.(出典: jstage.jst.go.jp より要約)
Randomized controlled trials demonstrated suvorexant … significantly improved sleep onset and maintenance versus placebo across subjective and polysomnography endpoints at all timepoints (p<0.01).(出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov より要約)

ただし、重度の不眠や、精神的な要因が強く関与している不眠など、不眠の原因やタイプによっては、ベルソムラ単独では効果が不十分な場合もあります。医師は患者さんの不眠のタイプや状態を診断し、ベルソムラが適切かどうかを判断します。

ベルソムラは向精神薬に分類されるか?

はい、ベルソムラは向精神薬に分類されます。正確には、覚せい剤原料、麻薬、向精神薬及び大麻取締法において「第三種向精神薬」に指定されています。
向精神薬とは、脳の働きに作用し、精神機能に影響を与える薬の総称です。ベルソムラが向精神薬に分類されるのは、覚醒に関わる脳の神経伝達物質(オレキシン)の働きに作用するためです。
向精神薬に指定されているからといって、直ちに危険な薬であるという意味ではありません。多くの精神疾患治療薬や睡眠薬が向精神薬に分類されています。重要なのは、向精神薬は依存性や乱用のリスクを伴う可能性があるため、医師の処方のもと、用法・用量を守って正しく使用することが厳格に求められるということです。個人輸入や譲渡は法律で禁止されています。

ベルソムラの効果

ベルソムラは、不眠症の中でも特定のタイプの不眠に対して効果を発揮します。どのような不眠に有効なのか、効果の持続時間などについて見ていきましょう。

ベルソムラはどのような不眠症に効果があるか?

ベルソムラは、主に以下のタイプの不眠症に対して効果が期待できます。

  • 入眠困難(寝つきが悪い): 布団に入ってもなかなか眠りにつけない状態。ベルソムラは覚醒に関わるオレキシンの働きを抑制するため、入眠をスムーズにする効果が期待できます。
  • 中途覚醒(夜中に何度も目が覚める): 眠りについても夜中に何度も目が覚めてしまい、その後なかなか眠り直せない状態。ベルソムラは睡眠を維持する効果も持つため、中途覚醒の回数を減らし、睡眠の分断を防ぐのに役立ちます。
  • 早朝覚醒(朝早く目が覚めてしまう): 必要な睡眠時間を満たす前に目が覚めてしまい、その後眠れない状態。睡眠を維持する効果により、早朝覚醒の改善にもつながることがあります。

これらの症状が混合している場合にも処方されることがあります。ベルソムラは、脳が過剰に覚醒していることによる不眠に対して、その覚醒を抑えるという作用機序から有効と考えられています。

ベルソムラでどれくらい寝れる?効果の持続時間

ベルソムラの効果の持続時間には個人差がありますが、一般的には服用後30分~1時間程度で効果が現れ始め、約6~8時間にわたって睡眠をサポートすると言われています。これは、オレキシンの働きを抑制する効果が持続するためです。
製品の添付文書によると、健康な成人にベルソムラ20mgを投与した後の血中濃度は、投与後約1時間で最高値に達し、その後約12時間かけて半減するとされています。不眠症患者さんでは、この半減期がやや長くなる傾向があります。

Suvorexant 20/15 mg improved sleep onset and maintenance over 3 months of nightly treatment … Polysomnography measures confirmed significant improvements in wakefulness after persistent sleep onset (WASO) reduction with 89% effect size at Night-1.(出典: jcsm.aasm.org より要約)
Phase-3 trials involving 2,821 patients confirmed suvorexant’s efficacy in improving sleep onset and maintenance over 3-month and 1-year periods. Objective PSG measures showed significant reductions in sleep latency and wakefulness after persistent sleep onset compared to placebo (p<0.001).(出典: neurology.org より要約)

「どれくらい寝れるか」は、個々の不眠の重症度や原因、体質によって大きく異なります。ベルソムラを服用したからといって必ず8時間眠れるというわけではありません。ベルソムラはあくまで自然な眠りをサポートする薬であり、十分な睡眠時間を得るためには、生活習慣の改善(規則正しい生活、寝室環境の整備など)も同時に行うことが重要です。

ベルソムラは中途覚醒に効果があるか?

はい、ベルソムラは中途覚醒にも効果があるとされています。
オレキシンは覚醒だけでなく、睡眠の維持にも関わっています。ベルソムラがオレキシンの働きを抑えることで、睡眠中に覚醒レベルが上昇しにくくなり、眠りが分断されるのを防ぐ効果が期待できます。
臨床試験の結果でも、ベルソムラを服用した患者さんで、夜間の中途覚醒回数が減少し、睡眠効率が改善したことが報告されています。特にポリソムノグラフィーを用いた客観的な評価でも、睡眠維持に関連する指標(Wake After Sleep Onset: WASO)の有意な改善が示されています。

臨床試験の結果から,スボレキサントは睡眠維持及び入眠のいずれの症状改善にも効果を有し…ヒト臨床試験(第Ⅱ相)における有効性データ(…中途覚醒時間/持続睡眠潜時)を提示している.(出典: jstage.jst.go.jp より要約)
Polysomnography measures confirmed significant improvements in wakefulness after persistent sleep onset (WASO) reduction… The orexin antagonist showed consistent efficacy in reducing … wake after sleep onset (WASO).(出典: jcsm.aasm.org, 出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov より要約)
Objective PSG measures showed significant reductions in … wakefulness after persistent sleep onset compared to placebo (p<0.001).(出典: neurology.org より要約)

夜中に目が覚めてしまい、その後なかなか眠り直せないというタイプの中途覚醒に悩む方にとって、ベルソムラは有効な選択肢となり得ます。
ただし、中途覚醒の原因は多岐にわたります(例:睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、頻尿、痛みなど)。これらの原因が背景にある場合は、ベルソムラ単独では不十分であり、原因疾患の治療が優先される必要があります。

ベルソムラは二次性の不眠症に効果があるか?

不眠症には、特定の原因がなく起こる一次性不眠症と、他の病気や薬、生活習慣などが原因で起こる二次性不眠症があります。
ベルソムラは主に一次性不眠症に対して有効性が確認されていますが、二次性不眠症の原因によっては効果が期待できる場合もあります。例えば、精神的なストレスや軽度の身体疾患に伴う不眠など、オレキシンの過剰な働きが関与していると考えられる不眠に対しては有効な可能性があります。
しかし、二次性不眠症の場合、最も重要なのは原因となっている病気や要因を治療することです。例えば、睡眠時無呼吸症候群による中途覚醒に対してベルソムラを服用しても、根本原因である呼吸停止は改善しません。痛みやかゆみによる不眠であれば、痛み止めやかゆみ止めを服用する方が有効な場合が多いです。
したがって、二次性不眠症が疑われる場合は、まずその原因を特定するための詳しい検査や診察が必要です。ベルソムラが処方される場合でも、原因疾患の治療と並行して行われることが一般的です。

ベルソムラの副作用・欠点

ベルソムラは比較的副作用が少ないとされていますが、全くないわけではありません。起こりうる副作用や、使用上の注意点を知っておくことは大切です。

ベルソムラで起こりうる主な副作用

ベルソムラで比較的多く報告されている主な副作用には以下のようなものがあります。

  • 傾眠(眠気): 服用翌朝に眠気が残ることがあります。特に高用量を服用した場合や、体質によっては強く感じることがあります。
  • 頭痛: 軽度から中程度の頭痛を訴える方がいます。
  • 疲労: 体のだるさや疲労感を感じることがあります。
  • 浮動性めまい: 立ちくらみのような、ふわふわするめまいを感じることがあります。
  • 悪夢/異常な夢: 夢が鮮明になったり、不快な夢を見たりすることがあります。

これらの副作用は、服用開始初期に起こりやすく、体が慣れてくると軽減することが多いです。しかし、症状が強い場合や長く続く場合は、医師に相談してください。
まれではありますが、以下のような重篤な副作用の報告もあります。

  • 入眠時麻痺(金縛り): 眠りにつくときや目が覚めるときに体が動かせなくなる状態。
  • カタプレキシー様症状: 感情の強い動き(笑う、怒るなど)をきっかけに、突然体の力が抜けてしまう状態(てんかんとは異なります)。

これらの症状が現れた場合は、すぐに医師に連絡してください。ただし、これらの重篤な副作用は非常に稀であり、過度に心配する必要はありません。臨床試験では、副作用による中止率も低いことが報告されています。

Discontinuation rates due to adverse events were low (<5%).(出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov より要約)

ベルソムラで悪夢を見ることはあるか?

はい、ベルソムラの副作用として悪夢や異常な夢を見ることが報告されています
ベルソムラは脳の特定のシステムに作用するため、夢を見ているときの脳活動に影響を与える可能性があると考えられています。悪夢を見る頻度は、全体の副作用報告の中では比較的高い方ではありませんが、人によっては起こり得ます。
もしベルソムラを服用中に悪夢や不快な夢が頻繁に見られるようになり、それが苦痛である場合は、医師に相談してください。用量の調整や他の薬剤への変更が検討されることがあります。

ベルソムラを飲んで翌朝に眠気が残るか?

ベルソムラの副作用として、服用翌朝に眠気が残る(持ち越し効果)ことがあります。これは、薬剤の効果が体内に残っているために起こります。
特に、推奨量以上の高用量を服用した場合や、個人の代謝能力によっては、薬が体から排出されるのに時間がかかり、翌朝まで眠気が残ってしまうことがあります。高齢の方や、肝臓や腎臓の機能が低下している方では、薬の代謝・排泄が遅れるため、翌朝の眠気が強く出る可能性があります。

おおむね良好な忍容性が認められ,翌日への持越し効果も許容可能な程度であり…(出典: jstage.jst.go.jp より要約)

翌朝の眠気が強いと、日中の活動に支障が出たり、自動車運転など危険を伴う作業に影響が出たりする可能性があります。もし翌朝の眠気が気になる場合は、医師に相談し、用量の調整や服用タイミングの変更、あるいは他の薬剤への変更を検討してもらいましょう。

ベルソムラのその他の欠点・注意点

ベルソムラには、上記副作用以外にもいくつかの欠点や注意点があります。

  • 効果が出るまでの時間: 効果が現れるまでに時間がかかる場合があり、即効性を期待するタイプの方には向かないことがあります。
  • 食事の影響: 食事と一緒に服用すると、吸収が遅れて効果の発現が遅れる可能性があります。空腹時の服用が推奨されています。
  • アルコールとの併用: アルコールは中枢神経抑制作用を持つため、ベルソムラと一緒に摂取すると、ベルソムラの作用が増強され、過度の眠気やふらつきなどの副作用が強く出る可能性があります。ベルソムラ服用中の飲酒は避けるべきです。
  • 個人差: 効果や副作用の発現には個人差が大きいです。服用しても効果を十分に感じられない方もいれば、推奨量でも副作用が強く出てしまう方もいます。
  • 費用: 新しいタイプの薬剤であるため、ジェネリック医薬品が豊富な他の睡眠薬に比べて薬価が高い傾向があります。

これらの注意点を理解し、正しく使用することが、安全かつ効果的にベルソムラを使用するために重要です。

ベルソムラの危険性:「やばい」「死亡例」について

インターネット上などで「ベルソムラ やばい」といった言葉を目にして、不安に思う方もいるかもしれません。また、ごく稀なケースとして死亡例に言及されることもあります。これらの情報について、正確な知識を持つことが重要です。

ベルソムラに「やばい」との声がある理由

「ベルソムラがやばい」といった声は、主に以下のような理由から発生していると考えられます。

  • 期待した効果が得られない: 従来の睡眠薬のような強い鎮静作用がないため、「飲んでも眠れない」「効き目が弱い」と感じた方が、その効果の不十分さから「やばい(期待外れ)」と感じることがあります。
  • 特有の副作用: 悪夢や翌朝の眠気、まれな入眠時麻痺やカタプレキシー様症状といった、他の睡眠薬ではあまり見られない副作用を経験した方が、その体験から不安を感じたり、「やばい」と表現したりすることがあります。
  • 情報の誤解: 向精神薬に分類されることや、ごく稀な重篤な副作用の報告が、必要以上に強調されて伝わってしまうことがあります。
  • 個人差による不適合: ベルソムラがその方の不眠タイプや体質に合わなかった場合に、「やばい」と感じてしまうことがあります。

これらの声は、必ずしも薬自体が「危険」であるという意味ではなく、個人の体験や情報伝達の過程で生じるものです。重要なのは、個々の体質や症状に合った薬を選択し、正しく使用することです。不安がある場合は、必ず医師に相談して情報収集を行いましょう。

ベルソムラに依存性や離脱症状はあるか?

ベルソムラは、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬と比較して、依存性や離脱症状のリスクは低いとされています。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、長期使用によって体が薬に慣れてしまい、服用をやめると離脱症状(不眠の悪化、不安、イライラ、手の震えなど)が出現しやすいという問題がありました。
一方、ベルソムラは作用機序が異なるため、このような依存形成や離脱症状は起こりにくいと考えられています。臨床試験でも、ベルソムラの投与中止後に、ベンゾジアゼピン系睡眠薬で見られるような顕著な離脱症状は確認されていません。

長期間投与で薬剤耐性もみられない.また,臨床上懸念される,投与中止による退薬症候や反跳性不眠は認められない.(出典: jstage.jst.go.jp より要約)
…with no evidence of rebound insomnia or withdrawal symptoms upon discontinuation.(出典: pubmed.ncbi.nlm.nih.gov より要約)
The medication was well-tolerated without evidence of clinically important rebound effects or withdrawal symptoms following discontinuation.(出典: neurology.org より要約)

ただし、長期間ベルソムラを服用していた方が急に中止した場合に、一時的に不眠が悪化する可能性はゼロではありません。これは、薬の効果がなくなったことによって元の不眠状態に戻る現象であり、依存による離脱症状とは異なります。
ベルソムラの服用を中止する際は、自己判断せず、医師と相談しながら徐々に減量していくことが推奨されます。

ベルソムラによる死亡例はあるか?

ベルソムラの服用と直接的な因果関係が証明された死亡例は、添付文書上などでは具体的に多数報告されているわけではありません。医薬品の臨床試験や市販後の調査では、非常に多くの患者さんが使用するため、様々な健康状態にある患者さんの予期せぬ事態が報告されることはあります。

Safety data indicated no dose-related increase in serious adverse events.(出典: neurology.org より要約)

しかし、これらの報告がすべてベルソムラが原因であるとは限りません。患者さんが元々抱えていた重篤な疾患の進行や、他の薬剤との併用、あるいは偶発的な事故などが原因である可能性も十分に考えられます。
重要なのは、ベルソムラが健康な方に一般的な用法・用量で使用される限り、死亡リスクが著しく上昇するような薬剤ではないということです。ただし、ベルソムラは特定の病気がある方や他の薬を服用している方には禁忌や慎重投与の対象となります。これらの注意点を無視して不適切に使用された場合には、重篤な健康被害につながるリスクはゼロではありません。
すべての医薬品にはリスクとベネフィットがあり、ベルソムラも例外ではありません。医師は患者さんの健康状態や他の薬剤の服用状況を詳細に確認した上で、ベルソムラの処方が適切かどうかを判断します。医師の指示に従って正しく使用することが、最も安全にベルソムラを使用する方法です。

ベルソムラ服用中の注意すべき行動(自動車運転など)

ベルソムラは眠気や注意力、集中力の低下を引き起こす可能性があるため、服用中は自動車の運転や、機械の操作など、危険を伴う作業は避ける必要があります
特に服用開始初期や用量変更後は、これらの副作用が強く出る可能性があるため、注意が必要です。翌朝まで眠気が残る場合は、日中の活動にも影響が出ることがあります。
また、ベルソムラはアルコールや、他の鎮静作用のある薬剤(抗ヒスタミン薬、一部の抗うつ薬、他の睡眠薬など)と併用すると、相互作用によってベルソムラの作用が増強され、過度の眠気やふらつき、呼吸抑制などが起こる危険性があります。服用中の飲酒は絶対に避けてください。他の医療機関を受診する際や、市販薬を使用する際には、必ずベルソムラを服用していることを医師や薬剤師に伝えてください。

ベルソムラと他の睡眠薬との違い

ベルソムラは従来の睡眠薬とは作用機序が異なります。ここでは、特に比較されることの多いデエビゴと、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬との違いについて解説します。

ベルソムラとデエビゴの違い

ベルソムラとデエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、どちらも「オレキシン受容体拮抗薬」という同じ作用機序を持つ睡眠薬です。どちらも覚醒に関わるオレキシンの働きを抑えることで、自然な眠りをサポートします。
しかし、全く同じ薬剤ではなく、いくつかの違いがあります。

比較項目 ベルソムラ(スボレキサント) デエビゴ(レンボレキサント)
作用機序 オレキシン受容体拮抗作用 オレキシン受容体拮抗作用
ターゲット オレキシン1受容体、オレキシン2受容体の両方を阻害 オレキシン1受容体、オレキシン2受容体の両方を阻害
承認時期(日本) 2014年 2020年
主な効果 入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒 入眠困難、睡眠維持障害(中途覚醒・早朝覚醒)
半減期 約12時間(不眠症患者ではやや長い傾向) 約17時間
翌朝の眠気 報告あり 報告あり(半減期が長いため残存しやすい可能性)
悪夢/異常な夢 報告あり 報告あり
依存性/離脱症状 低いとされている 低いとされている

両者の主な違いは、半減期(薬の効果が体内で半減するまでの時間)です。デエビゴの方がベルソムラよりも半減期が長い傾向があります。このため、デエビゴは睡眠維持効果がより期待できる反面、翌朝に眠気が残りやすい可能性があります。
どちらの薬が適しているかは、個々の不眠のタイプ(寝つきが悪いのか、夜中に目が覚めるのかなど)、体質、年齢、併用薬などによって異なります。医師がこれらの要素を総合的に判断して、最適な薬剤を選択します。どちらも新しいタイプの睡眠薬として、依存性リスクの低さというメリットを持っています。

ベルソムラとベンゾジアゼピン系睡眠薬の違い

ベルソムラとベンゾジアゼピン系睡眠薬は、作用機序が大きく異なります。

比較項目 ベルソムラ(スボレキサント) ベンゾジアゼピン系睡眠薬(例:ハルシオン、デパスなど)
作用機序 オレキシン受容体拮抗作用(覚醒システムを抑制) GABA受容体に作用(脳の活動を全般的に抑制)
眠りへのアプローチ 自然な眠気をサポート(覚醒を抑える) 強制的に鎮静作用をもたらす(脳全体を抑制)
効果 入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒 主に入眠困難、睡眠維持など(薬剤により異なる)
依存性・離脱症状 低いとされている 長期使用でリスクが高い
ふらつき・転倒リスク 比較的低い 特に高齢者でリスクが高い
筋弛緩作用 なし あり(ふらつきの原因になることも)
認知機能への影響 比較的少ないとされている 長期使用で影響の可能性が指摘されることがある

最も大きな違いは、作用機序と依存性・離脱症状のリスクです。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳の活動を全般的に抑制することで強い眠気を引き起こしますが、長期使用による依存や、服用中止時の離脱症状が問題となることがあります。また、筋弛緩作用によるふらつきや転倒リスク、認知機能への影響も懸念される場合があります。
一方、ベルソムラは覚醒に関わる特定のシステムに作用するため、より自然な眠りに近い効果が期待でき、依存性や離脱症状のリスクが低いとされています。筋弛緩作用もないため、ふらつきのリスクも比較的低いと考えられています。
このため、近年では不眠症治療のガイドラインにおいて、ベンゾジアゼピン系睡眠薬よりもベルソムラなどのオレキシン受容体拮抗薬が、依存リスクの低い薬剤として推奨される傾向にあります。しかし、ベンゾジアゼピン系睡眠薬も、特定の不眠タイプや症状に対して有効な場合があり、医師の判断で使用されることがあります。

ベルソムラの用法・用量・服用方法

ベルソムラを安全かつ効果的に使用するためには、正しい用法・用量・服用方法を守ることが非常に重要です。必ず医師の指示に従ってください。

ベルソムラの推奨される服用量

ベルソムラの推奨される主な服用量は、1日1回10mgです。通常、就寝直前に服用します。
ただし、患者さんの状態(年齢、肝機能、腎機能、併用薬など)によっては、用量が調整されることがあります。

  • 高齢者(65歳以上): 通常、1日1回10mgとされていますが、状態に応じて減量(例:5mg)が検討されることがあります。高齢者では薬の代謝・排泄が遅れやすいため、副作用が出やすい可能性があるためです。
  • 肝機能障害がある方: ベルソムラは主に肝臓で代謝されるため、重度の肝機能障害がある方には原則として使用できません。軽度から中等度の肝機能障害がある方には、用量調整が必要となる場合があります。

絶対に自己判断で用量を増やしたり減らしたりしないでください。 効果が不十分と感じても、決められた量以上に服用すると、副作用のリスクが高まるだけです。必ず医師に相談しましょう。

ベルソムラの正しい飲み方

ベルソムラを服用する際は、以下の点に注意しましょう。

  1. 就寝直前に服用する: ベルソムラは服用後比較的早く効果が現れ始めますが、効果のピークは服用後約1時間です。服用後すぐに眠りにつける環境(ベッドに入るなど)を整え、就寝直前に服用してください。服用後に活動したり、夜更かししたりすると、薬の効果によって眠気やふらつきが生じ、転倒などの事故につながる危険性があります。
  2. 水またはぬるま湯で服用する: コップ1杯程度の水またはぬるま湯で服用してください。
  3. 食事と一緒に服用しない: 食事と一緒に服用すると、ベルソムラの吸収が遅くなり、効果が現れるまでに時間がかかったり、効果が弱まったりする可能性があります。空腹時に服用するのが最も効果的です。食事の直後ではなく、食事から2時間程度時間を空けて服用することが推奨されます。
  4. アルコールと一緒に飲まない: 前述の通り、アルコールとの併用は危険です。服用中はお酒を控えましょう。
  5. 自己判断で中止・増減しない: 医師から指示された用法・用量を守り、勝手に服用を中止したり、量を増やしたり減らしたりしないでください。服用を中止したい場合や効果・副作用について気になる点がある場合は、必ず医師に相談しましょう。

正しい服用方法を守ることで、ベルソムラの効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。

ベルソムラの禁忌・服用できない人

ベルソムラは安全性が比較的高い薬剤ですが、すべての人に安全に使用できるわけではありません。特定の状態にある方や、特定の薬剤を服用している方は、ベルソムラを服用できない(禁忌)または慎重に投与する必要がある場合があります。

ベルソムラの服用が禁忌とされるケース

以下に該当する方は、原則としてベルソムラを服用することができません(禁忌)。

  • ベルソムラの成分(スボレキサント)に対して過敏症の既往歴がある方: 過去にベルソムラを服用して、発疹やかゆみ、呼吸困難などのアレルギー症状が出たことがある方。
  • 重度の肝機能障害がある方: ベルソムラは主に肝臓で代謝されるため、肝機能が著しく低下している方では薬が体内に蓄積しやすく、副作用のリスクが高まるため。
  • ナルコレプシーまたはカタプレキシーの既往がある方: ベルソムラはオレキシンシステムに作用するため、オレキシンシステムの異常が関与するナルコレプシーやカタプレキシーの症状を悪化させる可能性があるため。

これらの禁忌事項は、患者さんの安全を守るために非常に重要です。医師は処方前にこれらの項目に該当しないか詳細に確認します。

ベルソムラを慎重に投与すべき人

以下に該当する方は、ベルソムラの服用が可能であっても、副作用の発現などに注意が必要であり、医師の判断のもと慎重に投与されます。

  • 軽度または中等度の肝機能障害がある方: 重度でない場合でも、肝機能の状態に応じて用量調整や経過観察が必要です。
  • 重度の腎機能障害がある方: 腎臓病がある場合、薬の排出が遅れる可能性があります。
  • 高齢者(65歳以上): 薬の代謝・排出が遅れる傾向があり、また生理機能が低下していることが多いため、副作用が出やすい可能性があります。通常よりも低用量から開始するなど、慎重な投与が必要です。
  • 精神疾患の既往がある方: うつ病、統合失調症などの精神疾患がある場合、ベルソムラが症状に影響を与える可能性が否定できないため、慎重な観察が必要です。特に、自殺願望のある方への投与は注意が必要です。
  • 薬物依存やアルコール依存の既往がある方: ベルソムラは依存性が低いとされていますが、依存傾向のある方への投与は慎重に検討されます。
  • 呼吸機能が低下している方: 重度のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)など、呼吸機能が著しく低下している方では、ベルソムラの鎮静作用によって呼吸が抑制されるリスクが考えられます。
  • 併用禁忌または注意が必要な薬剤を服用している方: ベルソムラは、特定の薬剤(例:一部の抗真菌薬、HIV治療薬など)と併用すると、ベルソムラの血中濃度が上昇し、副作用のリスクが高まることがあります。また、中枢神経抑制作用を持つ他の薬剤やアルコールとの併用は、作用が強く出すぎる可能性があるため注意が必要です。服用中のすべての薬剤(処方薬、市販薬、サプリメントなど)を必ず医師に伝えてください。

これらの項目に該当するかどうかは、診察時に医師に正確に伝えることが非常に重要です。自己判断せず、必ず医師の指示に従いましょう。

ベルソムラを通販(個人輸入)で購入する危険性

ベルソムラは「処方箋医薬品」であり、医師の診察なしに薬局で購入したり、インターネットなどを通じて個人輸入したりすることは、非常に危険であり、推奨されません

ベルソムラの個人輸入が推奨されない理由

ベルソムラの個人輸入が推奨されない最大の理由は、以下の通りです。

  • 偽造医薬品のリスク: 海外のウェブサイトなどでは、偽物の医薬品が流通している可能性が非常に高いです。見た目は本物そっくりでも、有効成分が全く入っていなかったり、量が不足していたり、あるいは全く異なる有害な物質が含まれていたりするケースが後を絶ちません。偽造薬を服用しても効果が得られないだけでなく、健康被害を引き起こす危険性があります。
  • 品質管理の不備: 個人輸入される医薬品は、正規のルートで輸入・管理されていないため、品質が保証されていません。製造過程や保管状況が悪く、品質が劣化している可能性があります。
  • 健康状態や併用薬の確認不足: 医師の診察なしに服用すると、自身の健康状態(肝機能、腎機能、既往歴など)や、現在服用している他の薬剤との飲み合わせによる危険性を見落としてしまう可能性があります。前述の通り、ベルソムラには服用が禁忌の方や慎重投与が必要な方がいます。これらを知らずに服用すると、重篤な副作用や健康被害につながるリスクがあります。
  • 副作用発現時の対応困難: 個人輸入した薬で副作用が出た場合、誰に相談すればよいか分からず、適切な医療を受けられない可能性があります。また、国内の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
  • 法的な問題: ベルソムラは向精神薬に指定されているため、医師の処方なく所持したり、譲渡したりすることは法律で禁止されています。

偽造医薬品のリスク

医薬品の個人輸入で最も懸念されるのが、偽造医薬品のリスクです。世界保健機関(WHO)の報告などによると、インターネットで販売されている医薬品の多くが偽造品であるとされています。
偽造医薬品は、見た目だけで本物と区別することは非常に困難です。専門家でも見分けるのが難しい場合が多いです。

  • 成分が全く含まれていない: 効果がない。
  • 成分量が少ない、または多すぎる: 効果が不十分だったり、過剰な作用や副作用が出たりする。
  • 全く異なる成分が含まれている: 有害な成分が含まれており、予期せぬ副作用や健康被害を引き起こす。
  • 不純物が含まれている: 製造過程の不備などにより、体に有害な物質が含まれている可能性がある。

偽造医薬品を服用することは、文字通り「何を飲んでいるか分からない」状態であり、健康を著しく損なう危険性があります。
不眠症の治療は、医師の診断のもと、個々の状態に合った薬剤を処方してもらい、経過を観察しながら進めることが基本です。安全な医療を受けるためにも、ベルソムラが必要な場合は、必ず医療機関を受診して医師の処方を受けてください

ベルソムラに関するよくある質問(FAQ)

ベルソムラについて、患者さんからよく聞かれる質問とその回答をまとめました。

ベルソムラは効果が出るまで時間がかかるか?

ベルソムラは、服用後30分~1時間程度で効果が出始めるとされていますが、効果の感じ方には個人差があります。特に、服用開始初期は効果を十分に感じられない方もいます。これは、オレキシンシステムへの作用が穏やかであることや、体の状態、食事の影響などが関係している可能性があります。
また、ベルソムラはあくまで自然な眠りをサポートする薬であり、強制的に眠らせる作用はありません。服用してもすぐに眠れるとは限らず、眠りにつくまでの時間に多少のばらつきがあることは珍しくありません。
もし数日間服用しても全く効果を感じられない、あるいは効果が非常に弱いと感じる場合は、医師に相談してください。用量調整や、他の薬剤への変更が検討されることがあります。

ベルソムラを飲んでも眠れない場合は?

ベルソムラを服用しても眠れない場合、いくつかの原因が考えられます。

  1. 薬剤が合わない: ベルソムラがその方の不眠のタイプや体質に合っていない可能性があります。
  2. 用法・用量の問題: 用量が適切でない(少なすぎる)、服用方法が正しくない(食事の影響、服用タイミングなど)可能性があります。
  3. 不眠の根本原因: ベルソムラで対応できない、他の病気や要因(重度のストレス、痛み、かゆみ、睡眠時無呼吸症候群など)が不眠の原因となっている可能性があります。
  4. 薬剤耐性: ベルソムラは耐性がつきにくいとされていますが、全くないわけではありません。長期使用により効果が弱まっている可能性も稀にあります。
  5. 睡眠習慣の問題: 薬に頼りすぎたり、薬を飲んだ安心感からかえって夜更かしをしたりするなど、睡眠習慣に問題がある場合、薬の効果が十分に得られないことがあります。

ベルソムラを服用しても眠れない場合は、自己判断でさらに薬を追加で飲んだり、翌日以降に勝手に用量を増やしたりせず、必ず医師に相談してください。医師が、不眠の原因を再評価したり、用量や服用方法を見直したり、あるいは別の種類の睡眠薬への変更を検討したりします。

ベルソムラは飲み続けても大丈夫か?

ベルソムラは、医師の指示のもと、決められた用法・用量を守って服用する限り、長期的に飲み続けても比較的安全な薬剤とされています。

臨床試験の結果から,スボレキサントは睡眠維持及び入眠のいずれの症状改善にも効果を有し,長期間投与で薬剤耐性もみられない.(出典: jstage.jst.go.jp より要約)
Phase-3 trials involving 2,821 patients confirmed suvorexant’s efficacy in improving sleep onset and maintenance over 3-month and 1-year periods.(出典: neurology.org より要約)

従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬に見られるような、明確な依存性や重篤な離脱症状のリスクが低いことが、ベルソムラの大きな特徴です。そのため、長期的な不眠に悩む方にとって、比較的安心して継続しやすい薬剤と言えます。
ただし、不眠症の治療は、薬物療法だけでなく、生活習慣の改善(睡眠衛生指導)、認知行動療法などと組み合わせて行うことが理想的です。可能であれば、原因となっている問題が解決したり、睡眠習慣が改善したりするにつれて、徐々に薬の量を減らしたり、中止したりすることが望ましいです。
ベルソムラの服用を続けるかどうか、量を調整するかどうかは、定期的に医師と相談しながら決めていきましょう。自己判断での長期継続や急な中止は避けてください。

ベルソムラの代わりに市販薬で代用できるか?

ベルソムラは医師の処方が必要な医療用医薬品であり、市販薬として薬局などで購入することはできません。ベルソムラと同じ有効成分(スボレキサント)を含む市販薬も存在しません。
市販されている睡眠改善薬(一時的な不眠に用いる薬)は、主に抗ヒスタミン薬の眠気を誘う作用を利用したものです。これらは、ベルソムラとは全く異なる作用機序であり、慢性的な不眠症に対する効果は限定的です。また、抗ヒスタミン薬には口渇、便秘、尿閉などの副作用や、日中の眠気、認知機能への影響といった注意点があります。
したがって、ベルソムラの代わりとして市販薬を使用することは推奨されません。もし慢性的な不眠に悩んでおり、ベルソムラによる治療を検討したい場合は、必ず医療機関を受診して医師の診断を受けてください。医師があなたの不眠の原因や状態を適切に評価し、最適な治療法(薬物療法を含む)を選択します。

ベルソムラは医師の処方が必須

ここまで述べてきたように、ベルソムラは効果や安全性に特徴を持つ薬剤ですが、医師の診察と処方が必須です。適切に使用するためにも、必ず医療機関を受診しましょう。

ベルソムラの処方を受けるには?

ベルソムラを処方してもらうためには、心療内科、精神科、または不眠症を専門とする内科などの医療機関を受診する必要があります
受診時には、不眠の状況(いつから始まったか、寝つきが悪いか、夜中に目が覚めるか、朝早く目が覚めるかなど)、睡眠時間、日中の状態(眠気やだるさなど)、既往歴(持病)、現在服用している全ての薬剤(処方薬、市販薬、サプリメント)、アレルギーの有無、飲酒・喫煙習慣などについて、正確に医師に伝えることが重要です。これらの情報をもとに、医師が不眠の原因を診断し、ベルソムラが適切な治療薬であるかを判断します。
初診時には、不眠の原因を特定するために、問診だけでなく、睡眠に関する質問票への記入や、場合によっては血液検査などが行われることもあります。
診察の結果、ベルソムラが処方されることになったら、医師から用法・用量や服用上の注意点、起こりうる副作用などについて十分な説明を受けてください。分からないことがあれば、遠慮なく質問しましょう。

不眠の悩みを抱えている方へ

不眠は、心身の健康に大きな影響を与えます。一人で悩まず、専門家である医師に相談することが大切です。
不眠の原因は様々であり、生活習慣の問題、ストレス、身体的な病気、精神的な病気など、多岐にわたります。適切な診断と治療を行うためには、自己判断ではなく専門家のサポートが必要です。
ベルソムラを含む睡眠薬は、不眠の症状を緩和し、睡眠の質を改善するための一つの有効な手段となり得ます。しかし、最も重要なのは、不眠の根本原因を見つけ出し、それに対処することです。
医療機関では、薬物療法だけでなく、睡眠衛生に関する具体的なアドバイスや、不眠に対する認知行動療法(CBT-I)といった非薬物療法についても指導を受けることができます。これらの治療法を組み合わせることで、より効果的に不眠を改善し、睡眠薬への依存を減らすことにもつながります。
もしあなたが不眠に悩んでいるなら、まずは勇気を出して医療機関を受診してみてください。医師と一緒に、あなたにとって最適な治療法を見つけていきましょう。


免責事項:この記事はベルソムラに関する一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスや診断、治療を推奨するものではありません。個々の症状や治療については、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。記事の情報は、執筆時点での一般的な知識に基づいており、医学的な知見は常に更新される可能性があります。

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