食道の病気について|
吉祥寺みどり内科消化器クリニック
当院で診断される病気のうちで、比較的よくある病気をご紹介いたします。どの病気も同じような症状が被ったり、または全く症状がなく健康診断がきっかけになり診断されることもあります。症状の出現の仕方や痛みの場所など詳細に問診の上、適切な検査を行い総合的に判断して診断いたします。御心配な症状がございましたら、お気軽にご相談ください。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは胃の消化液である胃酸が食道に逆流してくることで、食道の粘膜がただれ、胸やけを起こす病気です。
胃内視鏡検査で診断が可能ですが、見た目に逆流性食道炎があっても症状がない人もいらっしゃいますし、見た目が問題なくても胸やけなどの症状を起こすことがあります。また胃酸の逆流以外で起こる食道炎もございます。
診断のために内視鏡検査も重要ですが、一番重要なのは患者様のつらい症状です。症状がある場合は内服治療を行いますのでご相談下さい。
その他の食道炎
胸やけや食べ物のつまり感などを訴えられ、逆流性食道炎を疑って胃カメラ検査を行うと、逆流性食道炎ではない特殊な食道炎であることがしばしばあります。好酸球性食道炎は何らかのアレルギーが原因で起こる食道炎で特徴的な内視鏡所見を認めます。またカンジダ性食道炎はカビの一種であるカンジダが食道粘膜に付着することで、胸やけを起こします。こちらも特徴的な内視鏡所見を示します。
その他の食道炎の詳細はこちらマロリーワイス症候群
マロリーワイス症候群とは胃と食道のつなぎ目の部分の粘膜が裂けてしまうことで出血し、吐血してしまう病気です。飲酒などをきっかけに何度か嘔吐する際の2度目以降の嘔吐で粘膜は裂けやすくなります。胃カメラで診断いたしますが、大半が粘膜が浅く裂けるだけなので特に処置は不要のことが多いですが、深く裂けると入院が必要になることもあります。
マロリーワイス症候群の詳細はこちら食道裂孔ヘルニア
食道裂孔ヘルニアとは胃と食道のつなぎ目が緩くなってしまうことで、胃の内容物が食道内に戻りやすくなっている状態です。食道裂孔ヘルニアはごく軽いものから重症までありますが、重症なものは高度の逆流性食道炎を伴い、症状が強く出てしまう場合は手術が必要になることもあります。
食道裂孔ヘルニアの詳細はこちらバレット食道
バレット食道とは胃と食道の粘膜のつなぎ目の部分で、胃の粘膜が食道に上がってくることで、食道の粘膜と置き換わってしまう状態と言います。バレット食道は食道がんの原因になるとの記述が目立ち心配されて来院される患者様が少なくないですが、バレット食道すべてが食道がんになりやすいわけではありません。バレット食道について解説します。
バレット食道の詳細はこちら食道癌
食道粘膜にできる悪性腫瘍です。早期のものは症状はありませんが、進行して大きくなると食べ物がつかえたり、嘔吐や体重減少、咳や声のカスレなどが起こることがあります。
飲酒やたばこが食道がんのリスクになります。早期のものは内視鏡による治療が可能ですが、進行すると外科手術、抗がん剤による化学療法、放射線治療などが必要になることがあります。
食道アカラシア
-
正常
-
食道アカラシア
食道アカラシアとは胃と食道のつなぎ目がきつく、食べたものが胃の中になかなか落ちていかない状態です。食道裂孔ヘルニアとは逆の状態です。胸のつかえ感や嘔吐などが症状になりますが、特に寝ているときに嘔吐してしまうという症状を訴えられる方が受診されることが多い印象です。胃カメラによる検査やバリウムによる検査で診断します。
食道アカラシアの詳細はこちら