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ピロリ菌を除菌したのに胃癌?

ピロリ菌を除菌したら、もう胃がんにならないのですか?

「もう内視鏡検査しなくてもいいですよね?」

という質問を患者さんからよく伺います。

結論から申し上げると、「胃がんにはなる可能性は残ります。

また、除菌した方も毎年内視鏡検査をしてください。」とお話しています。

その理由の一つ目は、がんの成長スピードです。ピロリ菌が原因で起こる胃がんの大半は、内視鏡を通して肉眼で確認できる大きさになるまで10年以上かかると考えられています。50歳台で胃がんになった方は、40歳台から「がんの芽」があったと考えられるのです。もちろん、ピロリ菌を除菌することによって除菌後に発生する胃がんは減っていきます。ですので、できるだけ早い年齢で除菌するほうが効果的です。

ピロリ菌が原因で起こる胃がんには外見的な特徴や発生しやすい場所、顕微鏡で見てはじめてわかる特徴があります。ピロリ菌除菌後に発見された早期胃癌の特徴をみると、多くはピロリ菌による胃がんの特徴を備えています。その胃がんは除菌後にできたものではなく、実は除菌したときにはすでにあったけれど、まだ肉眼で確認できる状態ではなく、数年という時間を経て胃がんとして発見されたと考えるのが妥当です。

理由の二つ目は、除菌後の胃の粘膜の変化です。除菌後には胃の粘膜は徐々に正常な粘膜に戻ろうとします。もし胃がんがあった場合には胃がんの粘膜にも一部、正常化するような変化が起こっていきます。そうなると、がんは肉眼的なわかりやすい特徴を失い、発見が難しくなる傾向になります。ただし、過剰な心配はいりません。幸いこのような胃がんは急激に大きくはならないため、年に一度定期的な内視鏡検査を続けていくことで発見できる事が多いです。見つけにくい胃がんも前年の内視鏡検査と比較することがとても重要なのです。

胃がんを予防しようと思って、ピロリ菌を除菌したことに安心してしまい、内視鏡検査を行わなくなってしまうことが、胃がんを見逃してしまう可能性があります。内視鏡検査がつらいとお考えの方も多いと思いますが、鎮静剤などを使うことで、内視鏡検査は楽に行うことが可能です。除菌後も安心せず、年に一度の内視鏡検査をされることを強くお薦めいたします。

 

参考文献 Gastrointestinal Radiology 1991: 16: 289–292

Evaluation of tumor growth rate in patients with early gastric carcinoma of the elevated type

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