尿酸値が高い・痛風発作を
経験した方へ 吉祥寺の高尿酸血症(痛風)診療
高尿酸血症(尿酸値7.0mg/dL以上)は、成人男性のおよそ2〜3割にみられる身近な生活習慣病です。多くの方が「痛みがないから大丈夫」とそのままにされていますが、放っておくと痛風発作だけでなく、腎臓の病気や尿路結石、動脈硬化にもつながります。当院では尿酸値が高くなっている原因まで調べ、生活習慣の見直しとお薬を組み合わせて、無理なく続けられる治療をご提案します。
60秒でわかる この記事の要点
- 尿酸値7.0mg/dL超が高尿酸血症。放置は痛風発作だけでなく腎障害・尿路結石・動脈硬化に関わります。
- 薬物療法は病型(産生過剰・排泄低下・混合)に応じて選択します。
- 薬の開始基準は、痛風既往あり/合併症ありで8.0以上/合併症なしでも9.0以上が目安です。
- 当院は肝臓専門医・管理栄養士と連携し、飲酒・脂肪肝・メタボまで含めて管理します。
執筆・監修 PROFILE
症状チェック
健診・検査で指摘された方
- 健診で尿酸値7.0mg/dL以上と指摘された(高尿酸血症の診断基準)
- 健診結果に「要経過観察」「要受診」と書かれていた
痛風発作の症状がある方
- 足の親指の付け根が突然激しく痛み、赤く腫れた(痛風発作の典型)
- 足首・ひざ・手指などの関節が夜中〜早朝に突然腫れて激痛が走った
- 過去に痛風発作を経験したことがある(再発リスクが高い)
リスク因子がある方
(無症状でも検査推奨)
- 毎日アルコールを飲む(特にビール・日本酒)
- レバー・干物・魚の内臓などプリン体の多い食品を頻繁に食べる
- 糖尿病・高血圧・脂質異常症・肥満がある(メタボ合併で尿酸値が上がりやすい)
- 利尿薬・低用量アスピリンを服用している(薬剤性尿酸値上昇)
- 家族に痛風・高尿酸血症の方がいる
受診タイミング目安
すぐに救急・受診を(当日または翌日)
- 足の親指付け根・足首などが突然激しく腫れて歩けない(痛風発作の疑い)
- 発熱を伴う関節の腫れ・熱感がある(化膿性関節炎との鑑別が必要)
なるべくはやく受診を
- 健診で尿酸値7.0mg/dL以上・「要精査」と指摘された
- 過去に痛風発作があり、尿酸値管理のフォローをしていない
- 尿路結石を繰り返している(高尿酸血症が原因の可能性)
定期受診として(3〜6ヶ月ごと)
- 尿酸降下薬で治療中(目標尿酸値6.0mg/dL以下の維持確認)
- 無症状だが尿酸値7〜8mg/dLで経過観察中
吉祥寺みどり内科・消化器
クリニックを選ぶ理由
生活習慣病を「まとめて管理」、高尿酸血症・糖尿病・高血圧・脂質異常症・脂肪肝を同一施設で
高尿酸血症は糖尿病・高血圧・脂質異常症・肥満(メタボリックシンドローム)と高頻度で合併します。当院では総合内科専門医・消化器病専門医・肝臓専門医が在籍し、高尿酸血症の治療と同時にこれらの生活習慣病を包括的に管理します。「A院で痛風、B院で糖尿病、C院で高血圧」という複数クリニック掛け持ちは不要です。
管理栄養士による食事指導、プリン体管理・アルコール指導を具体的に
高尿酸血症の治療で最難関は「食事の改善」です。「何をどれだけ食べてよいか」「プリン体を減らすにはどうすればよいか」という具体的な疑問に、当院の管理栄養士が個別の食事プランで応えます。医師の治療方針に基づいた食事・飲酒指導を行います。
吉祥寺駅徒歩5分・月曜~土曜日毎日診察で定期通院しやすい
高尿酸血症は尿酸値の定期モニタリングが重要です。吉祥寺駅から徒歩5分の立地と、時間帯予約制により待ち時間を最小化。平日毎日診察しているため、お仕事帰りにも立ち寄りやすい環境です。1954年に杉並区に開院し吉祥寺に移転以来70年以上、地域医療を担ってきました。
院長メッセージ
「尿酸値が高いけれど、痛みがないからそのままにしている」。そういう方をよくお見かけします。ですが高尿酸血症を長く放っておくと、痛風発作だけでなく、腎臓の病気や尿路結石、動脈硬化にもつながります。特に腎臓への影響は見落とされがちで、腎臓が弱ると尿酸がさらに出にくくなるという、悪い循環に入ってしまいます。
治療で私が大切にしているのは、「なぜ尿酸値が高いのか」を見きわめる事です。高尿酸血症には、尿酸を作りすぎるタイプ、うまく出せないタイプ、その両方が混じったタイプがあり、タイプによってお薬の選び方が変わります。「とりあえずいつものお薬」ではなく、きちんと見分けたうえで、お薬と生活習慣の見直しを組み合わせていきます。
高尿酸血症は、糖尿病や高血圧、脂質異常症とも関わりの深い生活習慣病です。尿酸値が高いと言われて気になっている方は、どうぞ一度ご相談ください。
佐々木 洋
総合内科専門医・消化器病専門医・消化器内視鏡専門医・肝臓専門医
最終更新:2026年10月
高尿酸血症とは
血液中の尿酸値が7.0mg/dL以上の状態を高尿酸血症と診断します。尿酸は細胞の核酸(プリン体)が代謝されてできる老廃物で、通常は腎臓から尿として排泄されます。産生量が増えるか排泄能力が低下すると血中に蓄積し、高尿酸血症となります。
| 高尿酸血症 | 尿酸値7.0mg/dL以上の状態。自覚症状はない。 |
|---|---|
| 痛風 | 高尿酸血症が続き、尿酸が関節(特に足の親指付け根)で結晶化し激しい炎症(痛風発作)を起こした状態。「痛風」は高尿酸血症の合併症の一つ。 |
高尿酸血症の病型分類
| 病型 | 特徴 | 治療選択 |
|---|---|---|
| 尿酸産生過剰型 | プリン体の過剰摂取・アルコール・肥満などにより体内での尿酸産生が増加。 | 薬物療法は尿酸生成抑制薬(アロプリノール・フェブキソスタット) |
| 尿酸排泄低下型 | 腎機能低下・利尿薬・低用量アスピリン服用などにより腎臓からの尿酸排泄が低下。 | 薬物療法は尿酸排泄促進薬(ベンズブロマロン) |
| 混合型 | ①と②が同時に起こる状態。最も多い病型。 | 薬の組み合わせを検討 |
診断基準(空腹時採血)
- 痛風発作(足の親指付け根に激しい痛み・腫れ・熱感)
- 尿路結石(尿酸結石)→血尿・腰痛・側腹部痛
- 慢性腎臓病・腎機能低下
- 動脈硬化・心血管疾患リスクの上昇
主な検査項目
- 血液検査尿酸値・腎機能(eGFR・クレアチニン)・肝機能・血糖・脂質(高尿酸血症の病型判定と合併症評価に必須)
- 尿検査(尿中尿酸排泄量)尿酸産生過剰型か排泄低下型かを判定。これにより最適な薬(尿酸生成抑制薬 or 排泄促進薬)が決まる。
- 腹部超音波(エコー)尿路結石・腎臓の状態・合併する脂肪肝の評価
診断の流れ
来院・採血・尿検査
病型判定
(産生過剰型・排泄低下型・混合型)
治療方針の決定
- 生活習慣改善のみで経過観察(合併症なし・無症状で尿酸値9.0mg/dL未満)
- 薬物療法開始(痛風発作・痛風結節の既往/合併症〈高血圧・糖尿病・腎障害・尿路結石等〉ありで8.0mg/dL以上/合併症なしでも9.0mg/dL以上)
目標尿酸値
6.0mg/dL以下の維持
(痛風発作既往の場合は特に重要)
3〜6ヶ月ごとの
定期採血で効果確認
治療の進め方
- 01
食事療法
- プリン体の多い食品(レバー・干物・魚介類・肉の内臓)を控える
- 水分を1日2リットル以上摂取(尿酸排泄を促進)
- アルコールを制限(特にビール。蒸留酒も量を制限)
- 果糖(清涼飲料水・果物ジュース)を控える(果糖は尿酸産生を促進)
- 当院では管理栄養士が具体的な食事プランを提案します
- 02
運動療法
- 有酸素運動(ウォーキング・水泳・サイクリング)を週3〜5回・1回30分を目標に
- 高強度の無酸素運動(激しい筋トレなど)は尿酸値を上昇させる可能性があるため避ける
- 肥満の改善(体重5〜10%の減量で尿酸値1〜2mg/dL低下の可能性)
- 03
薬物療法
発作時(急性期)の治療
- NSAIDs(消炎鎮痛薬):最初の選択肢。炎症・痛みを抑える
- コルヒチン:発作早期(発症24時間以内)に特に有効
- ステロイド:NSAIDs・コルヒチンが使えない場合の代替薬
※発作中は尿酸降下薬を新たに開始しない(血中尿酸値の急変動が発作を悪化させる)
慢性期(尿酸値管理)の治療
- 尿酸生成抑制薬:アロプリノール・フェブキソスタット(産生過剰型・混合型)
- 尿酸排泄促進薬:ベンズブロマロン、ドチヌラド(選択的尿酸再吸収阻害薬・2019年〜/排泄低下型)
治療目標
- 薬物療法開始の目安:痛風発作・結節の既往あり/合併症ありで尿酸値8.0mg/dL以上/合併症なしでも9.0mg/dL以上(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版)
- 目標尿酸値:6.0mg/dL以下(痛風発作・結節の既往がある場合は特に)
よくあるご質問
症状(痛風発作)がなくても薬物療法の対象となる場合があります。一般的に以下の場合は薬物療法が推奨されます
・痛風発作・痛風結節の既往がある(尿酸値7.0mg/dL超で治療を行い、目標6.0mg/dL以下)
・合併症(高血圧・糖尿病・慢性腎臓病・尿路結石など)があり尿酸値8.0mg/dL以上
・合併症がなくても尿酸値9.0mg/dL以上
逆に、合併症がなく尿酸値が7〜8mg/dL台であれば、生活習慣改善のみで経過観察することもあります(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版に基づく)。まず医師に相談し、あなたの状況に合った判断をしましょう。発作中(急性期)に突然尿酸降下薬を開始または中止すると、血中尿酸値が急激に変動し、発作をかえって悪化・遷延させる可能性があります。すでに尿酸降下薬を服用中の場合は服用を続けてください(中止しないこと)。発作中の治療は炎症・痛みを抑えることが優先で、NSAIDs(消炎鎮痛薬)・コルヒチン・ステロイドを使用します。尿酸値コントロールは発作が落ち着いた後(通常2〜4週間後)に開始します。
主な薬剤は以下の2種類です
①尿酸生成抑制薬:アロプリノール(長年の実績)、フェブキソスタット(腎機能低下例でも使いやすい)。→ 尿酸産生過剰型・混合型に適する。主な副作用:皮疹(まれに重篤な過敏症)、胃腸障害。
②尿酸排泄促進薬:ベンズブロマロン。→ 尿酸排泄低下型に適する。尿路結石リスクがある場合は水分摂取と尿のアルカリ化が重要。
どちらの薬が適しているかは病型(産生過剰型か排泄低下型か)と腎機能で決まります。自己判断での服用・中断は避けてください。ビールはプリン体が特に多いため尿酸値への影響が大きいですが、蒸留酒(ウイスキー・焼酎)や日本酒・ワインも量が多ければ尿酸値を上昇させます。アルコール代謝の過程で乳酸が産生され、乳酸が腎臓での尿酸排泄を競合的に阻害するためです。また、アルコール摂取時の脱水も尿酸排泄を低下させます。種類を問わず飲酒量の制限(1日純アルコール20g以下を目安)が重要です。
女性ホルモン(エストロゲン)に腎臓からの尿酸排泄を促進する作用があるため、閉経前の女性は痛風発作が起きにくい傾向があります。しかし閉経後はエストロゲンが減少し、尿酸値が上昇します。また高尿酸血症の女性は腎障害・心血管疾患リスクが高いことが知られており、無症状でも適切な管理が必要です。「女性だから痛風にはならない」という過信は禁物です。
尿酸が腎臓の組織に沈着すると、腎組織にダメージを与え慢性腎臓病のリスクが高まります。また、腎機能が低下すると今度は尿酸の排泄がさらに悪化するという悪循環に陥ります。さらに尿酸が尿路で結晶化すると尿路結石(尿酸結石)を形成し、腰痛・側腹部痛・血尿の原因になります。尿酸を長期的に適切な範囲に保つことが腎臓を守ることにつながります。
密接な関係があります。高尿酸血症はメタボリックシンドローム(肥満・糖尿病・高血圧・脂質異常症)と高頻度で合併します。尿酸が炎症を引き起こし、インスリン抵抗性(糖尿病の原因)や動脈硬化を促進すると考えられています。また脂肪肝(MASLD)の合併も多くみられます。当院では高尿酸血症の治療と同時に、これらの生活習慣病を総合的に管理することで、心血管リスクを包括的に下げることを目指しています。
痛風発作中は以下の対処が推奨されます
①安静:患部を動かさず安静にする(歩行は炎症を悪化させる可能性あり)
②挙上:可能な限り患部を心臓より高く保つ(むくみ・炎症の軽減)
③冷却:氷水で冷やすと一時的な痛みの緩和に効果的(ただし直接氷を当てると凍傷のリスクがあるので薄い布越しに)
④水分補給:尿酸排泄を促進するため十分な水分摂取を
⑤受診:鎮痛薬(NSAIDs・コルヒチン)の処方を受けることを強くお勧めします。市販の鎮痛薬(アスピリン)は尿酸排泄を阻害するため禁忌です。
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「健診で尿酸値が高いと言われた」「痛風発作が心配・再発したくない」「尿酸値を下げる薬を飲み始めるか迷っている」方の ご相談も歓迎します。
参考文献
- 日本痛風・尿酸核酸学会 ガイドライン改訂委員会 編『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版[2022年追補版]』
※本ページは上記ガイドラインに基づき、当院医師が監修しています。
- 日本痛風・尿酸核酸学会(ガイドライン) https://www.tukaku.jp/guideline/